難病治療に既存薬を使う取り組み
またドラックリポジショニングの記事が出ていて、
個人的には本当に嬉しい。
日本の中小の製薬企業には一つのオプションとして
かなりあり得る選択肢となると考えているからです。
まずは、記事の冒頭部分の引用からはじめます。
既存薬を別の病気の治療に利用する「ドラッグリポジショニング」を使い、希少疾患の臨床試験(治験)を目指す動きが相次ぐ。京都大学は全身の筋肉が衰えるALS(筋萎縮性側索硬化症)で医師主導治験を2019年にも始める。東京医科歯科大学は小児などの希少疾患で医師主導治験の18年度開始を目指す。既存薬は副作用や製法が知られており、創薬にかかる時間やコストを抑えられる。
今回の記事では京都大学が希少疾患ALS向けに既存薬を用いた
医師主導治験が計画しているとのこと。
どうやって薬剤を見つけたかというと、
1400種類の既存化合物を片っ端から患者の神経細胞に振り掛けて
見つけています。
既存薬を使うメリットは、
すでに人での安全性試験(フェーズ1)を終えているので、
安全性が担保されている点にあります。
それを使うのですから、とても効率的です。
臨床試験の期間も費用も抑えられますから。
ただ、問題点としては特許切れだと薬価が低くなるため、
企業がやりたがらないので、今回のような医師主導治験となっています。
ですが、既存薬の構造を改変して、新規薬剤として特許をとり、
医薬品として実用化する流れもあるのだとか。
効果を維持したまま、構造だけをちょっぴり変える作戦です。
今回の場合は、利益もある可能性がある反面、
開発はフェーズ1から全てやる必要があります。
記事にもありますが、
利益も確保したままドラッグリポジショニングする方法として、
・既存薬の適応拡大
・販売名を変え、別医薬品として申請
があるのだとか。とても勉強になります。患者さんにとって、
色々な選択肢が増えるのは本当に喜ばしいことですね!
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