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東日本大震災から12年が経とうとしている今、どうしても許せないことがある。

もう少しで東日本大震災から12年が経つ。当時のドキュメンタリーを見返して、誰も責めることができない残酷さに打ちひしがれる。そしてネット上に溢れる日本賛美の投稿に激しい嫌悪を覚える。

いかに日本の復興の速さが世界にもてはやされたか、いかにたくさんの世界中の人々が支援をしてくれたか、ありとあらゆる良いエピソードを誇示して日本は素晴らしい国だと強調する。それだけならまだ良い。その次に来るのは非常識な言動を取った韓国人や中国人へのヘイト発言、バッシング、攻撃だ。当然彼らの中には非難されて然るべき極めて悪質な人がいることは確かだが、それは日本人とて同じことだ。そして何より同じアジアの国として、近くにある国として、被災地のことを気にかけボランティアに参加したり、支援金を送ってくれた中国、韓国の人々がいるのにも関わらず、それを無視して中国や韓国全体にヘイトを向けることは、もはや理不尽な暴力だ。

彼らのやっていることは被災地の人々を励ますことなどではなく、被災地の人々の悲しみや苦しみ、それでもなんとか生きていこうとする逞しさを利用する冒涜だ。彼らには被災地の人々は見えていない。復興にも興味がない。彼らが求めているのは、目を引く美しいエピソードだけだ。そして目を引く中国、韓国人の悪いエピソードだけだ。

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