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【読書メモ、要約】道は開ける(D・カーネギー)【#64】

「人を動かす」に続いて、二冊目の「道は開ける」です。個人的には、「人を動かす」より、こちらの方が役に立ったので、かなり詳細に要約しました。自分の備忘録です。最後にも書いてありますが、索引から辞書的に使うための記録です。

1  今日、1日の区切りで生きよ

過去と未来を鉄の扉で閉ざせ。今日1日の区切りで生きよう。
1、私は、未来に不安を感じたり、「水平線の彼方にある魔法のバラ園」に憧れたりして、現在の生活から逃避していないだろうか? 
2、私は、過去の出来事ーーすでに決着のついた事柄ーーを後悔するあまり、現在を傷つけてはいないだろうか?
3、朝起きる時に「今日をつかまえよう」ーーこの24時間を最大限に活用しようーーと心に誓っているだろうか? 
4、「今日1日の区切りで生きる」ことによって、人生をもっと豊かにできるだろうか? 
5、以上のことをいつから始めるべきか? 来週から?明日から?今日から?

2  悩みを解決するための魔術的公式

1、「起こり得る最悪の事態とは何か」と自問する。
2、やむを得ない場合には、最悪の事態を受け入れる覚悟をする。
3、それから落ち着いて最悪状態を好転させるよう努力する。

3  悩みがもたらす副作用

悩みに対する戦略を知らないものは若死にする。
「リラックスと娯楽
緊張をゆるめ、英気をよみがえらせるものは、健全な宗教、睡眠、音楽、笑いである。
神を信頼せよ。よく眠れ。良い音楽を愛せ。人生のおどけた面に目を向けよう。そうすれば、健康と幸福が得られる。」

4  悩みの分析と解消法

第一問、私は何を悩んでいるか?
第二問、それに対して私は何ができるか?
第三問、私はどういうことを実行しようとしているか?
第四問、私はそれをいつから実行しようとしているか?

1、事実を把握しようとする場合に、情報集めは自分のためではなく、誰か他人のためなのだと思うようにする。そうすると、事実に対して冷静かつ公平な観察がしやすくなり、感情を取り除くことができる。
2、自分を悩ませている問題について事実を集めている間は、自分の反対側に立って反論しようとしている弁護士とみなし、反論を加える準備をしているつもりになる。自分自身に不利な事実の全て、直面したくない事実の全てを把握するように努める。

5  仕事の悩みを半減させる方法

1、問題点は何か?
2、問題の原因は何か? .
3、幾通りの解決策があって、それらはどんなものか?
4、望ましい解決策はどれか?

6  心の中から悩みを追い出すには

忙しい状態でいること。悩みを抱えた人間は、絶望感に打ち負けないために、身を粉にして活動しなければならない。悩みがあるときは、多忙を求め、多忙を維持する。

7  カブトムシに打ち倒されるな

気にする必要もなく、忘れても良い小事で心を乱してはならない。
「世の中の心痛のほとんど」は「些細なこと」から生じる、「小事にこだわるには人生はあまりにも短い」

8  多くの悩みを締め出すには

「記録を調べてみよう」そして、こう自問するのだ。「平均値の法則によると、不安の種になっている事柄が実際に起こる確率はどのくらいだろうか?」

9  避けられない運命には調子を合わせる

私たちが避けようのないものに文句をつけ、反抗してみたところで、避けようのないもの自体を変えることはできない。だが、自分自身を変えることはできる。
避けられない運命には調子を合わせよう。

10  悩みに歯止めをかける

1、現在、自分が悩んでいることは実際にどの程度の重要性があるのか?
2、この悩みに対する「ストップ・ロス・オーダー(損切り注文)」をどの時点で出して、それを忘れるべきだろうか?
3、この呼子笛に対して正確にはいくら支払えば良いのか?(ベンジャミン・フランクリンのように呼子笛に対して多く支払い過ぎていないか?)すでに実質価値以上に払いすぎていないだろうか?

11  おがくずを挽こうとするな

おがくずは挽いたカスである。すでに終わったことについてくよくよと悩むのは、ちょうどおがくずを挽こうとしているだけである。

12  生活を転換させる指針

快活に考え行動すれば自然に愉快になる。
行動は感情に従うように思われているが、実際には行動と感情は同時に働く。意志の力でより直接的に支配されている行動を規制することによって、意志に支配されにくい感情をも規制することができる。
「決心」することで即座に感情を変えることはできないが、行動を変えることは可能だ。そして、行動を変えれば、感情のほうも自然に変わるだろう。

13  仕返しは高くつく

仕返しをしてはならない。敵を傷つけるよりも自分を傷つける結果となるからだ。私たちはアイゼンハワーの態度を見習おう。つまり、嫌いな人について考えたりして、一分間たりとも時間を無駄にしないことだ。

敵のために暖炉を熱しすぎて
おのが身を焦がさぬように
ーーシェイクスピア

14  恩知らずを気にしない方法

A  恩知らずを気に病む代わりに、むしろ恩知らずを予期しよう。キリストは1日20人の癩病患者を癒したが、キリストに感謝したのはただ1人だけだったことを思い出そう。キリストが受けた以上の感謝を期待するのは無理ではあるまいか?
B  幸福を見つける唯一の方法は、感謝を期待することではなく、与える喜びのために与えることである。
C  感謝の念は後天的に「育まれた」特性であることを思い出そう。だから、子供に感謝の念を植え付けるためには、感謝の念を持つように子供に教えなければならない。

15  百万ドルか、手持ちの財産か

厄介事を数え上げるな、恵まれているものを数えてみよう。
あらゆる出来事の最も良い面に目を向ける習慣は、年間一千ポンドの所得よりも価値がある。

16  自己を知り、自己に徹する

他人の真似をするな。自己を発見し、自己に徹しよう。

17  レモンを手に入れたらレモネードをつくれ

運命がレモンをくれたら、それでレモネードを作る努力をしよう。
失望落胆して、もはやレモンをレモネードに変える気力も失せたとしても、とにかく現状打破を試みなければならない。
第1の理由、成功するかもしれない
第2の理由、たとえ成功しなくても、マイナスをプラスに変えようとするだけで、後ろを振り返らずに前を見つめることになる。消極的だった考えが積極的になり、それが想像力を活動させ、我々を多忙にし、過ぎ去ったものを嘆く時間や気持ちは無くなってしまう。

18  2週間で鬱を治すには

他人に興味を持つことによって自分自身を忘れよう。毎日、誰かの顔に喜びの微笑みが浮かぶような善行を心がけよう。

19  私の両親はいかにして悩みを克服したか

もし悩みや不安を感じるなら、神にすがろうではないか。
信仰が必要ならば、神を受け入れて信仰すれば良い。
ーーアマニュエル・カント

20  死んだ犬を蹴飛ばすものはいない

不当な非難は、しばしば偽装された賛辞であることを忘れてはならない。死んだ犬を蹴飛ばすものはいないことを思い出そう。
犬が元気であればあるだけ、大物であればあるだけ、人はそれを蹴飛ばして大きな満足を覚えるのである。

21  非難に傷つかないためには

最善を尽くそう。その後は古傘をかざして、避難の雨が首筋から背中へ流れ落ちるのを防げばよい。
食ってかかってくる相手には反論することもできようが、「ただ笑う」だけの相手には何も言えないではないか?
「自分の心の中で正しいと信じていることをすればよろしい。しても悪口を言われ、しなくても悪口を言われる。どちらにしても批判を逃れることはできない」

22  私の犯した愚かな行為

自分の犯した愚行を記録しておいて自分自身を批判しよう。私たちは完全無欠を望めないのだから E・H・リトルのやり方を見習おう。偏見がなく、有益で、建設的な批判を進んで求めよう。

23  活動時間を1時間増やすには

軍隊でやっていることを見習って、時々休憩しよう。皆さんの心臓と同じように働こうーー疲れる前に休むのだ。そうすれば、あなたは起きているうちの人生に1日1時間を付け加えることができるだろう。
「腰を下ろせるときには決して立っていない。横になれるときには決して座っていない」
ーーヘンリー・フォード

24  疲れの原因とその対策

1、いつでもリラックスしていること。
2、できるだけ楽な姿勢で働くこと。体の緊張は肩の凝りと神経疲労を引き起こすということを忘れないこと。
3、1日に4、5回は自分を点検してみること。くつろぐ習慣を身につけるのに役立つ。
4、1日の終わりに再び自問してみる。「私はどれだけ疲れているのか?もし疲れているのなら、それは精神的労働に従事した為ではなく、そのやり方のためだ」 

25  疲労を忘れ、若さを保つ方法

1、感銘を受けた作品のために、ノートか切り抜き帳を用意する。その中にあなたを感動させ向上させる詩、短い祈りの言葉、引用文などを貼っておく。
2、他人の欠点にいつまでもこだわらない。
3、近所の人々に関心を持つ。
4、今晩ベッドに入る前に明日のスケジュールを作る。
5、最後に、緊張と疲労を避けること。リラックスすること!くつろぐこと! 緊張と疲労ほどあなたを早く老けさせるものはない。

26  疲労と悩みを予防する四つの習慣

勤務中の習慣その1、当面の問題に関係のある書類以外は全部机の上から片付けよう。
勤務中の習慣その2、重要性に応じて物事を処理する。
勤務中の習慣その3、問題に直面した時、決断に必要な事実を握っているのだったら、即刻その場で解決すること。決断を延期してはならない。
勤務中の習慣その4、組織課、代理化、管理化することを学ぼう。

27  疲労や悩みの原因となる倦怠を追い払うには

人間は心を弾ませながら何か興味深いことをしていると、滅多に疲れない。登山のように激しい活動においてさえも、肉体の酷使よりも退屈の方が人間を疲労させる。私たちの疲労は仕事によって生じたのではなく、悩み・挫折、後悔が原因となっていることが多い。

28  不眠症で悩まないために

1、眠れない時には、サミュエル・アンタマイヤーを見習うこと。 眠くなるまで起きて仕事をするか、読書をしよう。
2、睡眠不足で死んだ者はいないことを思い出そう。 不眠症について悩むことが、睡眠不足以上に有害なのだ。
3、祈るか、ジャネット・マクドナルドのように詩篇第23を繰り返し読むこと。「神にまかせてーー成り行きのままに」
4、体の力を抜くこと。自分自身ではなく、自分の体に話しかける。
5、運動をしよう。 起きていられないほど肉体を物理的に疲れさせること。

本書は「読む本」ではない。新しい生活に進むための「案内書」である。

カーネギーさんの本は、人を動かすも含めて、実例がたくさん紹介されています。その実例の多さが共感しやすさであって、読んだ時の「腑に落ち加減」を高めてくれていると思います。読み流すのももちろん面白いですが、現実社会で問題に遭遇したときに辞書的に調べて、そこを読み返しながら実例を参考にして、自分の対処法を考えるという使い方が良いと思います。なので、この抜粋で興味を持ったら、それぞれの実例を読むことは必須です。この記事の箇条書きだけで分かった気になるのが一番もったいないです。

おわり


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クロネコ@太極拳から学ぶ会
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