【読書メモ】理系的英語習得術ーインプットとアウトプットの全技法(鎌田浩毅)【#102】
第1章 なぜ英語を勉強するのか?
知的生産と知的消費を区別する
第2章 コミュニケーション・ツールとしての英語
フレームワークを進化させる
第3章 読解力がすべての基礎となる
多読のコツは「分からない語があまり出てこない本を選び、たくさん読む」
自分がおもしろいと思えるジャンルや題材をセレクトする
精読のポイントは「感覚に頼らない」
英文に含まれるすべての単語には「意味」と「意義」と「つながり」がある
辞書は「意味」を調べるのではなく。「用法」を調べるもの
音読筆写
1. 英文を音読する
2. 音読した部分を瞬間的に記憶し、ノートに書き写す
音読筆写は暗記するための作業ではなく、単語がどのような順に並ぶのかを理解する、構造を把握するための訓練
第4章 単語力を身につける
英単語を知らないという恐怖感から解放されることが大切な心構え
「グロ―ビッシュ」というものがある
「とにかく毎日覚える」が絶対のルール
カバンの中に単語集を必ず入れておく(読書にも当てはまる)
短期集中で仕上げる(割り算法)
単語一つに対する情報量を少なくして、どんどん前に進む(目的優先法)
単語集では忘れてしまう率が高いが、仮に頭に詰め込んでおいて、実際に使ったときに定着させる
全くの初めてと、見たことがあるのとでは、その後の定着率が大きく異なる
英文での新出単語を、カードやノートにまとめる
知らない単語を片っ端から書き出さない
「1週間で10語だけ」というように制限する
必ず達成感が得られるシステムで始めることが重要
難しい英文を辞書を使って読むときは、時間を決めておいて、きっぱりと止めることが大切(枠組み法)
初見の単語にこだわらず、まず全体を読み通す
第5章 文法力を武器にする
伊藤和夫「英文法教室」(研究社)「伊藤和夫の英語学習法」(駿台文庫)
オットー・イェスペルセン「文法の原理(上・中・下)」(岩波文庫)
安藤貞雄「現代英文法講義」(開拓社)
伊藤和夫「英文法のナビゲーター」(研究社)「英文法問題集」(駿台文庫)
初級編として、文型、完了形、接続詞、句と節、上級編として強調と倒置、否定、仮定法、無生物主語の8つを学習する
不定詞や動名詞や比較は、分からなくなったときに調べればいい
完璧主義にならず、文法問題集は穴埋め問題や選択問題だけに絞って解く
ある程度「暗記」した後に「理屈」で定着させる
大西泰斗、ポール・マクベイ「ハートで感じる英文法」
大西泰斗「英文法をこわす」
英語の参考書にも相性があるので、自分に合った本を選ぶ
江川泰一郎「英文法解説」
第6章 リスニングは習慣化が命
自分の実力より易しめの教材を用いて、レベルを少しずつ上げていく
頭の中で和訳することは絶対にしない
細かな音の違いに気を取られない(日本語の思考が始まってしまう)
スピードについていけない原因は、英語特有のリズム
強弱のリズムを体で覚えるために「シャドーイング」する
スクリプトは見てはいけない
音声の一時停止もせず、最後までノンストップで
細かな発音は気にせず、強弱を真似る
第7章 作文力獲得のツボ
中学生が読んでわかる英文を書こうとする
元々の日本語を、英語に直しやすい易しい日本語に置き換える(和文和訳)
英文は作り出すものではなく、まず借りてくるもの
第8章 スピーキングの上達が自信を生む
具体的な文章を丸ごと覚えておき、「再生」する
最初は「自分について語る英文を覚える」
シャドーイングしている最中に自分の声を録音して、リズムが正しく再現できているか確認する
宮野智靖「新ゼロからスタートシャドーイング入門編」(Jリサーチ出版)
谷口恵子「3か月で英語耳を作るシャドーイング 改訂版」(プチ・レトル)
岩村圭南「英語の正しい発音の仕方(基礎編)」(研究社)
静哲人「発音の教科書」(テイエス企画)
巽一郎「英語の発音がよくなる本」(中経出版)
3割くらいマスターしたら十分
まずはやる気を継続することを優先する
多少荒っぽく途中を飛ばしても構わないので、最後までやってみる
第9章 英語の名文で教養を身につける
英語が本当に使いこなせるようになるには「暗黙知」の知識が必要
バートランド・ラッセル「幸福論」
ウィンストン・チャーチル「第二次大戦回顧録」
エドワード・ギボン「ローマ帝国衰亡史」
ジョージ・ギッシング「ヘンリ・ライクロフトの私記」
サリンジャー「キャッチャー・イン・ザ・ライ」
ジェームズ・ワトソン「二重らせん」
第10章 デジタル環境での英語勉強法
デジタル情報の取得に際して、目的優先・アウトプット実行という意識をしっかり保持する
インターネットを消費する側に回ってはいけない
便利さを追求すると、ミイラ取りがミイラになってしまう
ちょっと便利というだけの知的消費のおもちゃをたくさん並べて知的生産の効率を下げてはいけない
おわり