腹式呼吸と丹田呼吸を区別できていますか?
腹式呼吸と丹田呼吸の違いを説明できますか?
意外と知らない人が多いように思います。丹田呼吸を、普通にお腹で呼吸すると説明している本はたくさんありますが、それは本当は腹式呼吸です。意識を丹田に置くと書いてある本もたくさんありますが、それは意識を置いているだけの腹式呼吸です。お腹に手を置いて丹田呼吸しましょうという説明を一番よく見かけますが、これも腹式呼吸です。腹式呼吸の説明のところに、厚生労働省のホームページから腹式呼吸の説明を抜粋しています。そこには、お腹に手を当てて腹式呼吸しましょうと書かれています。
胸で肋骨を開きながら胸郭を使って呼吸する方法を胸式呼吸を呼びます。胸を意識して腹式呼吸したら胸式呼吸になるでしょうか?ならないですよね。なので、丹田を意識して呼吸しても、お腹で呼吸したら丹田呼吸にはならないんです。胸で呼吸するから胸式呼吸、お腹で呼吸するから腹式呼吸、丹田で呼吸するから丹田呼吸になります。
30年以上前に販売されていた、今では絶版になってしまっている宝島社の気功に関するムック本が何冊かあるのですが、それらにはちゃんと書かれていました。もし持っている人がいたら探してみてください。最近は気功に関する本を買っていないので分かりませんが、どうなのでしょうか?ちゃんと区別して書かれているのでしょうか。意外と、中国から来た先生でも、若い人だと腹式呼吸と丹田呼吸をごっちゃに説明している人がいます。中国でも、若者には西洋的なスポーツトレーニングが好まれる傾向が高いようなので、もしかするときちんと伝わっていないのかもしれません。
この記事では、もう皆さんご存知の内容ですが、まずは腹式呼吸について説明しています。腹式呼吸で鍛えられるインナーマッスルや、インナーマッスルが鍛えられるとどんな役に立つ(症状の予防になる)か書いています。その次に丹田呼吸の練習方法を2種類紹介しています。初心者の人も写真を見ながら練習できるように20枚以上の写真を載せてあります。座ってでも、立ってでも、どちらでもできます。
呼吸法は一番簡単にできる健康法だと思っています。馬歩站椿功や、男性機能を高める気功はかなり効果が高いですが、ある程度の時間はかかりますし、それなりに足腰が辛いので始めるまでの精神的なハードルが上がります。ハイコスト・超ハイリターンな方法です。一方で、呼吸法はハードルは低いです。放って置いても、呼吸を止めることはないからです。続けていないと死んでしまうからです。でも、ほんの少し努力を加えるだけで、かなり体調は良くなりますし、元気も出ますし、効果が高いです。たまに、なんにもやる気が出ないな〜、なんでこんなに動きたくないんだろうな〜って時に、寝転びながらでも、座ってでも、少しやってみると、少し元気が出ます。ちょっと動けるようになります。少し動くと、脳には作業興奮というシステムがあるので、その動きをきっかけに動けるようになるんです。そう考えると、腹式呼吸や丹田呼吸は、ローコスト・ハイリターンな健康法だと思います。馬歩站椿のような超ハイリターンではないですが、十分にハイリターンな方法だと思います。
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