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シュトーレン、ジンジャーブレッド、スコーン 魔女暮らし日記 11.26.2021

降ったり止んだりする雨のことを時雨と言うが、このところの天気はそんなに可愛いものではない。
空は昼間でも真っ白で、太陽は本当にサウィンで死んでしまったのだ。
風ばかりが唸り声をあげながら吹き荒ぶ。

そんな荒れた天気がずっと続くので庭のハーブに手をかけようと思ったが、諦めに近い気持ちで見守ることにした。
すべて軒下に入らないし、暗いところにも置けない。生命力を信じてそのままにしている。
濡れた土は乾かないので、根腐れしてしまいそうな環境だ。
だが、意外と丈夫で安心している。

今週はベイキングばかりやっていた。
ほとんどユールの準備のため。

だが、このスコーンは、娘がテスト週間なのでおやつにいいかなと。

いちごとココアのスコーン

これが糖分控えめで、水分量もいいかんじめで、とてもおいしいのだ。
コンビニやスタバのスコーンよりもパサつかなくておいしいと思っている。

見栄えは悪いが、おいしく食べるためにはこのようなふつうのタッパーに入れて保存。
水分量がほどよく保たれる。
(写真の半分以上は食べきれないので冷凍保存したけど)

同時進行でジンジャーマンクッキーを作る。
ユール準備のこの時期ならではのお菓子。毎年作っている。
広義の意味ではジンジャーブレッドと言ったほうがいいのかな。

ジンジャークッキー

うちのジンジャーマンクッキーはイギリスの伝統的なレシピらしいのだが、クッキーというよりはサブレのようなサクッカリッの食感に近い。

厳密に言うと、オールインワン法ではくブリゼのような仕込み方なので、サックサクになるのだ。
しかも焼く前に型抜きした子たちをグラニュー糖の海で泳がせてから天板に並べる。(ディアマンクッキーみたいに)
さらにカリカリになる。

焼成温度もふつうのクッキーよりも10〜20度ほど高い。ますますブリゼのサクサク食感になるわけだ。
でも、ジンジャーのせいなのか軽いテクスチャーで気持ちよく噛めるのだ。
ジンジャーの辛味とグラニュー糖の甘味がとろけるのだが、まるで雪で凍った体を温める暖炉のごとし。

だからこの季節のジンジャーマンクッキーはやめられないとまらないのよね。
(食べ過ぎると糖分過多かなと思って、一日2枚までと決めている)

先日、YouTubeとInstagramのliveでも語ったが

天板にジンジャーマンをひたすら並べてスタンバイさせていたときに、

父「なんかの呪術?」

蜜猫「まあたしかに、呪術ではある」

という話に。
人型をたくさん天板に並べて焼くなんて、呪術だよなあ。
どうしてジンジャーマンクッキーは人型になったんだろう?

生姜を使ったお菓子(ケーキを含めジンジャーブレッド)は起源が古いのだが、やはり生姜の魔術的能力である魔除けのために宗教的理由で祭事に用いられていたようだ。
時代が降ると、流行病を抑えるとか風邪予防のために冬に食べることが多くなったようだが、なぜ人型なのか?というのは諸説ありすぎ。

デコルテがもっと大人っぽい人型もあったようだし、王様を模しているという説もある。
いたずら小僧としての寓話もあるようだ。
こういう話から、各々呪術的な要素を詰め込んで作っていたのではと妄想が膨らむ。

あつあつのシュトーレン

そしてシュトーレンの仕込みを。
これは焼き上がってアツアツのシュトーレン。
ここにたっぷりブランデーを塗って、粉砂糖をふりかけて

薄くスライスするのが好み

こんなに薄くスライスして食べる。
(シュトーレンは薄く切ったほうがおいしいと信じている民)
本当は熟成させたほうがブランデーしみしみでおいしくなるのだが、焼きたては我慢できないよね。
乾燥を防ぐため、真ん中のところから取って食べ両サイドをドッキングして残しておくといい。

たくさん焼いたのでラップに包んで、ただ今熟成中。
正月休みまでたくさん食べられるどん。

萌え断が詰まってるかなー?と思ったけど。

食べると柔らかくて全然そんなことなかった。

うちのシュトーレンの中には、マジパン・ローマッセは入れない。
ただのフルーツ、ナッツ、ブランデー、シナモンなどのスパイスがきいたパンということになるが、それだけでもふつうにおいしい。

そもそも素朴なパンのほうが好きなので、マジパンはタルトにでも入れてくれやと思ってしまう。
そう、魔女畑の洋梨もぶじに発送が終わりまして。うちでも洋梨食べまくっている。
タルト・オ・ポワールの仕込みをしていたので明日あたり焼こっと。

ところでシュトーレンのでこぼこした形が不思議だと思ったことはないか?
粉砂糖かけると形がわからなくなるけど、焼く前はこんなん。

これも人型…

この奇妙な形、実は赤ちゃんのおくるみの形を表している。
太陽の男神がユールで生まれるので、そのお祝いのお菓子。
いちいちそうやって意味をだしてくるところが好き。

これも人型っちゃ人型だから、男神食べちゃうの?と思われるかもしれない。
しかしヨーロッパの人々は男神や王様を模した形を食べることで、自分に光や希望が与えられると考えるのだ。

先日、法事があったのだが。
そこでも熱心な和尚さんが仏壇の飾り方や所作まですべてに意味があると解説されていた。

わたしはそういう意味など目に見えないものを考えることが好きなので、こうした風習も手作りしてお祝いしたくなるんだな。
その意味の全てを知ることはおこがましいが、知ったならだいじにしたいと思える。
日々のそんな意味を知らずにいるのは勿体無いし、知ってて実践しないのも心を疎かにするようで。

わたしはそういうこころでいたい。
今日も善い一日を。


先日作っていた、ラブドローイングパウダーがバージョンアップで再販された!
めちゃくちゃいい香りなんや…
ほわわ~

YouTubeで話していた、椎名林檎氏の無罪モラトリアム。
「あなたのメロディーやその哲学や言葉全てを守り通します」と言えるくらいその男の子魅力的だな、と思って、林檎ちゃんとタイプ同じと思った。

「可愛い人なら捨てるほどいるのにどうしてあなたの横には誰一人いないの」的なことも言ってるよね?
そんな男の子が好きです。

丸の内サディスティックとか、今聞くとかなりアンダーエロだなと思うのだけど。すきなんだよなあ。
なんだろね?哲学的なのかしら?


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