フリーゲーム
ゲーム、と一口に言っても様々だ。
普段から私が書いてるテレビゲーム、卓上で遊べるボードゲーム、パソコン、インターネットを使うネットゲーム、スマホを使うソーシャルゲーム、野球やサッカーといったスポーツもゲームという。
フリーゲームも、そんなゲームの中の1つだ。
フリーゲームとは名前の通り無料で遊べるゲームで、ネット上で有志の方々が自分で作ったゲームを公開しており、それをダウンロードして遊べるもので、主に『RPGツクール』と呼ばれるゲームを作るソフトなどで作られていることが多い。
有志の方々が作ったゲームなので出来の良し悪しは正に玉石混交、市販のゲームに負けないクオリティの作品もあれば進行不能のバグがあるゲームまで多種多様でジャンルも様々なのだが、一番人気のあるジャンルは何と言ってもホラーゲームだろう。
そして、そのフリーゲームで尤も有名なのは『青鬼』だろう、書籍にもなり映画にもなった作品なのでゲームは知らなくともタイトルだけは聞いたことがある、という人もいるのではないだろうか。スマホアプリにもなったのでそちらの方を知っているという方も多いのでは?
4人の中学生の男女が青い化け物が出ると噂のある洋館へ肝試しに行き、閉じ込められ青い化け物「青鬼」から逃げつつ館の中にある謎を解いて脱出をする、という鬼ごっこと謎解きの要素のあるゲームだ。
逃げつつ謎を解く、というホラーゲームが多いのは青鬼が、発祥なのかも知れない。
しかしこの青鬼、実はそんなに怖くない。
言うほどの強い恐怖感を与えてくるわけでもないし、ドッキリ要素も意外と少ない。
慣れてしまうと謎の方ばかりに気を取られてしまったり、しまいには青鬼の存在がちょっと面白い存在になってしまうことの方が多くなったりする。
その点で言うと『魔女の家』というゲームは怖かった。
ヴィオラという少女が魔女の家に行きそこで即死したり手を切られたり潰されたりと、思いつく死に方は一通りしてそうだがそれが怖いのなんの。
怖いと言ったがどちらかと言うとドッキリの方が強い。怖かったというより不意打ちの驚かせ方が非常に上手いのだ、雰囲気も相まって非常に恐怖心を煽りつつ要所要所で驚かせにかかるためかなり怖い。ただし、これは初見のみに有効で手の内がわかってしまうと怖く無くなってしまう。
一時期フリーゲームにハマりそれなりの数をプレイしていた中で記憶に残る印象深い作品だ。
しかし、数あるフリーゲームの中で一番記憶に残っているのは『怪異症候群』だ。
私が初めて見た実況プレイ動画で初めて触れたフリーゲームだった。
実際に存在する都市伝説や物語を題材にしており、複数の話しを混ぜていたら物語がしっかりしているので単純に続きが気になったりする作品だ。
主人公の親友が『ひとりかくれんぼ』を始めてしまい、主人公に助けを求めるところから話しが始まり、様々な怪異の異変に巻き込まれてしまう。
基本的に化け物に追われ物を投げつけて怯ませて逃げ切り怪異を倒す手段を探すのだが、それを全うする主人公の姫野美琴ちゃん、かなりスゴイ。
化け物に延々と走り逃げ続けられる体力、怪異を撃退するために物を投げつけられるのだが消火器やら公衆電話やらも投げつける膂力、そして怪異と相対しても冷静に脱出路を探し出す精神力。
ゲームだから仕方ないところはあるが、怪異と対峙して冷静に動けるのは美琴ちゃんの精神力の高さが伺える。
実在する都市伝説なので興味がでたら調べてみて、またプレイするのもまた一興だろう。
怪異症候群がただのギャグゲーっぽい言い方になってしまったがストーリー、演出等々しっかりと雰囲気あるものになっているのでぜひ一度プレイしてみてほしい。
もう一つ印象深いゲームが
『Ib』という名前のゲーム。
両親と共にゲルテナという人物の作品展を開催している美術館を訪れた少女イヴ。
一人作品を観て歩いて回っていると、いつのまにか周りに誰もいなくなっていた。
不思議に思い辺りを探索していると美術館に異変が現れ始め……。
と言ったストーリーから始まる不可思議で不気味で得体の知れない恐怖感がある。
得体の知れない恐怖感がそのまま世界観に繋がっているためプレイしてるとジワジワと怖さが迫ってくる感覚になる。
美術品という、観る人によっては怖ろしいと感じるものの不気味さを前面に押し出し、独特の恐怖を世界観として生み出している新しいタイプのホラーだ。
マルチエンディングで随所に小ネタとかイベントが豊富で一回だけでは全部を回収しきれないので何回もプレイして、その度に新しい発見があるゲームでフリーなのがもったいないと感じるくらいだ。
『魔女の家』も『怪異症候群』も『Ib』もしっかりとした物語があって、それを支える個性的なキャラクターとしっかりと感じる恐怖、どれも名作と呼ぶに相応しいできなのでぜひプレイしてほしい、なんたって無料。
魔女の家はSteam版が発売されており1500円ほどのお手頃価格となっている。
今回紹介した四つの作品以外にも面白いゲームはまだまだあるので時間があるならご自身の手で探してみてほしい。
魔女の家公式サイト
https://majonoie.karou.jp
怪異症候群公開サイト「夕闇の季節」
http://yuyami1999.web.fc2.com/index.html
Ib公開サイト
https://kouri.kuchinawa.com/game_01.html
青鬼公開サイト
https://mygames888.info/aooni.html
追記
魔女の家がこの度スマートフォン向けのアプリゲームとなりました、興味のある方は是非どうぞ