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頭金を実現するために意識すべきこと3+1選 (基礎編)

くろかずです。いつも記事を見て頂きありがとうございます。今回は頭金を実現するために意識すべきことについて書こうと思います。

頭金は将棋における最も基本的な詰みです。「簡単じゃん!」と勉強を疎かにしがちですが、頭金を実現するのに意識すべきことはいくつかあります。大真面目に生涯勝率が3~5%変わる内容ですので、侮らずに勉強および確認しておきましょう。

基礎編と応用編に分けて説明します。それぞれ以下の内容です。

<基礎編> 初心者~5級向け
パターン①②③それぞれの単体での詰まし方を説明します。
①金を取って頭金
②頭金を2回
③銀に代用

<応用編> 5級~初段向け
パターン①②③を複合した詰まし方と、以下の詰まし方を説明します。
Ⓐ玉を誘導させて頭金

今回は基礎編です。それでは始めていきましょう!

パターン①金を取って頭金

金を取る
この形になれば考えやすい
頭金

まずは金を取って、頭金についてです。
図を見て頂ければ分かる通り、相手から取った金で頭金をするパターンです。これに関しては「習うより慣れよ」だと思うので、これと同じパターンの3手詰の詰将棋を5問用意しました。慣れていきましょう。

練習1-1 : 3手詰
練習1-2 : 3手詰
練習1-3 : 3手詰
練習1-4 : 3手詰
練習1-5 : 3手詰

パターン②頭金を2回

1回目の頭金
2回目の頭金、これで詰み

次に頭金を2回について見ていきます。
1回目の頭金をした時、玉の逃げ場所は赤枠の3箇所です。よって、2回目の頭金を用意する位置は青枠の3箇所です。青枠内のすべての地点について、金が打てるかつ、金を他の駒で取られないようにすれば、詰ますことができます。

1回目の頭金、逃げ場所は3箇所
玉の位置は★の3パターンあるので、
頭金も青枠内の3パターン必要になる。

逆に言うと、この条件を満たしていないと詰ますことができません。例えば以下のように銀が効いていると、詰まないです。

相手目線で考えると、
青枠内を守ってくれる駒を見つける必要がある。
この地点のみ守りがあるので、詰まない。
玉が他の位置に行くと、頭金で詰まされる。

詰むか詰まないに慣れるために、いつもの詰将棋とは違い「詰む or 詰まない?」の練習問題を作成しました。詰むか詰まないか考えてみてください。なお、詰む場合はすべて3手で詰みます。

練習2-1 : 詰む or 詰まない?
練習2-2 : 詰む or 詰まない?
練習2-3 : 詰む or 詰まない?
練習2-4 : 詰む or 詰まない?
練習2-5 : 詰む or 詰まない?

パターン③銀に代用

金を打っても当然詰むが・・・
金が効きを補っているので、
銀でも詰ますことができる。

最後は「銀に代用」について説明します。
ポイントは銀の横の地点を他の駒で補っているかどうか?ということです。補っていない場合で銀を打つと、以下のように詰まなくなります。

金を打てば詰みだが・・・
銀の横を補う駒がいないので、詰まない

これも詰むか詰まないに慣れるために、「詰む or 詰まない?」の練習問題を作成しました。詰むか詰まないか考えてみてください。なお、詰む場合はすべて1手で詰みます。

練習3-1 : 詰む or 詰まない?
練習3-2 : 詰む or 詰まない?
練習3-3 : 詰む or 詰まない?
練習3-4 : 詰む or 詰まない?
練習3-5 : 詰む or 詰まない?

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(この後は練習問題の解答です)

練習問題解答

練習1-1
▲3一角成 △同 玉 ▲3二金まで3手詰

<解説>
①角で金を取って、②玉で取り返して、③頭金です。

問題図
解答図

練習1-2
▲5一飛成 △同 玉 ▲5二金まで3手詰

<解説>
①飛車で金を取って、②玉で取り返して、③頭金です。

問題図
解答図

練習1-3
▲6一と △同 飛 ▲5二金まで3手詰

<解説>
①と金で金を取って、②飛車で取り返して、③頭金です。

問題図
解答図

練習1-4
▲3三角成 △同 玉 ▲3四金まで3手詰

<解説>
①角で金を取って、②玉で取り返して、③頭金です。飛車のおかげで後ろに逃げれません。

問題図
解答図

練習1-5
▲3四銀成 △同 玉 ▲3五金まで3手詰

<解説>
①銀で金を取って、②玉で取り返して、③頭金です。銀のおかげで後ろに逃げれません。

問題図
解答図
銀がよく効いている

練習2-1
詰む→▲1三金 △2一玉 ▲2二金打まで3手詰

<解説>
玉が端にいても、頭金2回は成立します。

問題図
解答図

練習2-2
詰まない→▲3三金 △4一玉まで

<解説>
角のビームが頭金を阻止しています。

問題図
解答図
角がよく効いている

練習2-3
詰む→▲3三金 △4一玉 ▲4二金打まで3手詰

<解説>
銀は横に行けないので、頭金を防げていません。

問題図
解答図

練習2-4
詰まない→▲4三金 △3一玉まで

<解説>
既に相手の駒があるので、頭金ができません。

問題図
解答図
歩がいなければ…

練習2-5
詰む→▲5三金 (途中図) △4一玉 ▲4二金打まで3手詰

<解説>
桂馬がいるため、金の守りを生かせませんでした。

問題図
途中図
桂馬がいるので△6一玉とできない
解答図

練習3-1
詰まない→▲4二銀 △3二玉まで

<解説>
と金が一つずれているので、詰まなくなっています。

問題図
解答図

練習3-2
詰む→▲3二銀まで1手詰

<解説>
相手の歩が邪魔しているので、詰んでいます。

問題図
解答図

練習3-3
詰む→▲4二銀まで1手詰

<解説>
相手の歩が邪魔しているかつ、自分の歩が効きを補っているので、詰んでいます。

問題図
解答図
うまいこと詰んでいる

練習3-4
詰む→▲1二銀まで1手詰

<解説>
端に玉がいる場合は、銀でも詰みやすいです。今回は相手の角が邪魔しているので、これで詰みです。

問題図
解答図
端や隅は詰ましやすい

練習3-5
詰まない→▲4二銀 △5二玉まで

<解説>
銀が飛車の横効きを遮ってしまうため、詰みません。

問題図
解答図
銀が邪魔してしまっている

おわりに

いかがだったでしょうか?応用編は少し難しくなるので、基礎編をしっかりマスターしておきましょう。ここまで読んで頂きありがとうございました。

ではでは!

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