夜になって
夜になった
時間は秩序だって過ぎていく
時間のパズルに引きずられ
混乱させられた頭を抱えているが
悪い目では人を見れないのだ
あらゆる人の良い面を
無理やりにでも見出してしまう
それは私の智慧の足りなさゆえなのだろうが
やがては終わりまで行くのだが
今はまだそこまで来てはいない
悲しみと拒絶が襲ってきて
私をへこませようとするが
私は何にも跪かない
そうしないと草木に申し訳がないから
魂の伴侶よ なぜに拒絶する
底まで降り立ってきたというのに
明るい色で彩られた
喜びのブーケにキスを預けたらどう
夜空には一片だって雲はない
冬になって張り詰める空気で肺を満たす
生きている喜びは涙となって不条理を片付けるだろう
不条理に殺された人々の魂を
救済する役目が私にある
死が自然であり
厳かに死んでいくのなら
安らかな眠りが死者にあるだろう
生者が群れを成して
死者を冒とくしようとする
私は天国よりも地獄に味方をする
地獄にやってきた人々よ
楽しくやって行こうぜ
私が上にナシつけておいてやるからさ
破れかぶれでやってきた
私の価値観に文句をつけるな
同じように思っている人が
すぐそこにいるのではないか
この世の中で
これから
行われようとしていることは
拷問の末の殺戮なのか
生きる勇気を出すための祝賀会なのか
見届けなければ私が永眠できない
明日がやって来る限りは
私は私なのだ
諸人こぞりて
栄光の音楽を奏でよ
明日が欲しいなら
安らぎのララバイを
他人へ届けてくれ
あなたの声と技量なら
それが必ず可能だ
いい人ばかりだなあこの世は
なんて楽しい生だろう
生を謳歌することに
制限を加えるのは
ただ無明のみ
明るく穏やかな明日へ向けて
私を乗せていってくれ名馬よ
辿り着く場所が浄土になる
彷徨の末に愛を抱いた
悲しみの総量は喜びの総量に等しいのだ
反省は常に可能だ
心してかかれ
全ては苦であり
人は苦にあらがうようにできている
愛に身をゆだねるなら
生きてきた意味を作り出せる
その相手を誰だって見間違うわけがない