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【子どもがほしいなら】まずは不妊治療外来へ行ってみよう【妊活】
こんにちは、クロイワです。
今回は、子どもを授かりたいと思うみなさんに読んでいただきたい記事を書かせていただきます。
タイトルの通りですが、妊活を始めるなら、まずは不妊治療外来に行ってみよう、というお話です。
私自身、不妊治療を経て子どもを授かったので、今回は私と妻の体験をベースにお話させていただきます。
※この記事は、投稿者の経験による主観が多大に含まれております。参考程度に閲覧ください。
最初に不妊治療外来へ行く理由
★妊娠、出産できる時期に治療しないと手遅れになる
最も重要なこととして
「妊娠、出産できる可能性は、加齢とともに減少する」
と言うことを挙げさせていただきます。
女性については言わずもがな、更年期と閉経があるように、体内に残存する卵子の数には限りがあります。
高齢になってからの妊活は、体力のみならず、卵子の数、あるいは卵子の質が若い時と比較して劣ってしまいます。
男性の精子量や精子の質についても同様に、加齢とともに劣化していきます。
卵子との違いとして、精子については高齢になっても体内で作られますが、老いとともに、作られる精子の量や質は、若い時と比較してしまうと、どうしても目劣りしてしまいます。
「今より若い時はない」
この精神で妊活、ひいては不妊治療に臨まないと、結果がまるで伴わない場合があります。
★妊活の段取りが立てやすくなる
妊活をするにあたり、お互いのパートナーに生殖能力があるのかを把握しておくことは非常に重要です。
どちらか一方の生殖能力が弱い、あるいは無い状態で、子ども欲しさのあまり、むやみに性交渉を行っても、結果が伴う可能性は低いです。
そればかりか、何度も行為を重ねても、一向に子どもを授かる気配がない状況に焦燥感を覚え、本来であれば感じる必要のないストレスを抱きかねません。
また、ストレスやメンタルの不調は、生殖能力の変化にも大きく関わるため、妊活を行うにあたっては無視できない要素になります。
そのため、まずは不妊治療外来で診察を受け、パートナーとお互いの生殖能力の確認を行うのが良いでしょう。
双方問題がないのであれば、基礎体温法などでタイミングを図って性交渉に臨むなど、従来の自然な妊活を行えば良いですし、逆にどちらか、あるいは両者の生殖能力に何かしらの問題があるのであれば、具体的にどのような不妊治療を施していくのか、という次のフェーズに移ることができます。
(これに気づかず、むやみな妊活で疲弊しまくったのが私と妻です。)
★妊活に掛かる費用の見通しがつく
診察の結果、生殖能力に問題があると判断された場合、具体的な治療内容についての説明がなされます。
その内容には、治療にかかる費用についても含まれます。
この治療を行って、この方法で妊娠を試みるから、1発で成功すれば費用はいくら、2発目で成功ならいくら、それ以降なら…、といった具合で、妊活に対しての今後の支出の目安が分かります。
「不妊治療でいくらお金が掛かるのか分からなくて立ち往生している…。」
といった状況ならば、まずは不妊治療外来で診察を受けて、医師からの説明を受けて、治療費の概算を知ることで、妊活に対する不安を軽くできるはずです。
高額な治療費が分かって不安になる、って場合もあります
不妊の原因ー男性サイドー
★造精機能障害
一般的に、精子や精液に何かしらの問題を抱えている場合がこれに相当します。
射精される精液の中の精子の数が少ない
精液の中の精子の運動率が低下している
あるいはその両方
具体的な症状として、上記のようなことが挙げられます。
原因については多くの要因があるとされていますが、原因不明の場合も多いようです。
治療法については、一般的には漢方薬やビタミン剤などの投薬療法、場合によっては手術を施すようです。
★性機能障害
性機能障害は、有効な勃起が起こらず性行為がうまくいかない勃起障害(一般的に言われるED)と、射精ができない射精障害が挙げられます。
勃起ができず挿入できない
勃起はするが射精がうまくいかない
あるいはその両方
上記に該当する場合は、性機能障害の可能性が疑われます。
いずれの場合も、神経性や血管性などのフィジカル的な原因の場合もありますが、最も多いのが心因性のものが多いようです。
医師との相談を経て、適切な治療が求められます。
特に心因性の場合、患者の気の持ちように大きく左右される部分ですので、無理に気負いすることなく、穏やかな気持ちで治療と妊活に臨むことが重要です。
★精路通過障害
精巣で作られた精子が、射精管等を通ることができず、精液中に精子が出てこない症状を指します。
精子は作られているものの精子の通り道(精路)のどこかが閉塞しているため精液中に精子がない
上記なような場合が、精路通過障害に該当します。
治療法として、閉塞した精路を再建したり、精巣内の精子を回収して顕微授精することで、妊娠の可能性を見出します。
不妊の原因ー女性サイドー
★排卵因子
一般的に言う、排卵障害を指します。
月経周期と基礎体温が健康的な場合、すなわち
月経周期が25日~38日型で、基礎体温が二相性の場合
上記の条件から外れる場合は、排卵障害の可能性を疑うべきでしょう。
体質、心因性、短期的なダイエットによる急激な体重減少など、原因は多岐にわたりますが、いずれの場合も、医師による適切な治療を受けましょう。
★卵管因子
卵巣から子宮までの間の卵子の通り道、すなわち卵管に、閉塞、狭窄、癒着などの問題が生じている状態を指します。
原因として、
性器クラミジア感染症
虫垂炎など骨盤内の手術
子宮内膜症(生理痛などで鎮痛剤の服用量が増えることで発症)
といった事柄が挙げられます。
医師の診察を受け、適切な治療を受けましょう。
★子宮因子
一部の子宮筋腫や子宮内膜ポリープなどが起因する、子宮に原因のある不妊の症状です。
月経量が多く、血液検査で貧血を指摘された方は子宮筋腫、中でも子宮の内側へ隆起する粘膜下筋腫の疑いがあります。
粘膜下筋腫は受精卵の子宮内膜への着床障害による不妊症になります。
一部の子宮筋腫は着床を妨げるだけでなく、精子が卵子へ到達するのを妨げて妊娠しにくくなることもあります。
医師の診断の上、適切な治療を施すことが求められます。
★頸管因子
子宮頸部の手術や炎症などで、子宮頸部の幅が狭まって、精子が子宮内へ貫通しにくくなり、不妊の原因となります。
おりものの量が減ったな、っと思ったら、この症状の可能性を視野に入れましょう。
★その他
免疫不全や、原因不明な不妊の要因も存在します。
男女ともに、不妊の原因について、一般社団法人日本生殖医師会のホームページに詳しい記述が掲載されていますので、当記事と併せてご覧ください。
治療方法
主な治療法として、タイミング法、排卵誘発法、人工授精、さらには体外受精などの生殖補助医療があります。不妊原因を取り除く目的で、内視鏡手術も行われます。
★タイミング法
排卵日を予測して性交のタイミングを合わせる治療です。
排卵日の2日前から排卵日までに性交渉があると妊娠しやすいと言われています。
★排卵誘発法
内服薬や注射薬によって卵巣を刺激して排卵を起こさせる方法です。
排卵のない方や排卵が起こりにくい方に行うのが通常ですが、タイミング法や人工授精の妊娠率を高めるため、あるいは体外受精などの生殖補助医療の際に行われる場合があります。
★人工授精
精液中の精子量が少ない、あるいは精子の運動量が少ないなど、精子に問題がある男性不妊症が主な適応となります。
採取した精液中の運動している成熟精子を回収し、それを排卵の時期にあわせて細いチューブを用いて子宮内に注入し妊娠を試みます。
★体外受精
採卵手術により排卵直前に体内から取り出した卵子を体外で精子と受精させる治療です。
精子と卵子を顕微鏡観察により体外で確実に受精させるチャンスを与えることができます。
概ね30歳以上の女性で、希望する数のお子さんを、希望する時期に得ることが、年齢・仕事・併存する病気などで困難となった際、精子や卵子の力がなくなって妊娠することができなくなることを避けるため、体外受精を検討することに大きな意味が生じます。
★顕微授精
体外受精の方法のひとつです。
通常の体外受精では、取り出した卵子に精子を振りかけて受精卵を得ますが、精子の数が少ないなどの理由で受精の見込みが希薄な場合に、顕微鏡で拡大視しながら、受精の手助けを行います。
ひとつの精子を直接卵子に注入して受精を促す、卵細胞質内精子注入法(ICSIーイクシイー)と呼ばれる方法が主に行われています。
精子の注入後、すべてが受精卵として発育を進めるわけではありませんので、”顕微受精”とは呼ばず、”顕微授精”と表現されます。
余談ですが、筆者の場合、妻が卵管因子の不妊症かつ、精液採取日の私の精液のコンディションが最悪だったことにより、顕微授精を行って、子供を授かりました。
初診の際に異常がなくても、治療当日や前日の心身の状態で条件が大きく左右される場合もありますので、注意いたしましょう。
治療法についても、一般社団法人日本生殖医師会のホームページに詳しい記述が掲載されていますので、当記事と併せてご覧ください。
まとめ
人々の生活が多様化する社会において、妊活と不妊治療がより近しいものになれば、子宝を望むみなさんの大きな手助けになると思います。
不妊症という病気そのものを、重い病気と捉えて、すごく神経質になって仕舞うのも理解ができます。
ものの数年前までは保険が適用されるような治療でもありませんでしたからね。
しかしながら、現在は国も少子化対策の一環として、不妊治療が保険適用下されました。
加えて、私のような、不妊治療を経て子どもを授かった人の声なども、インターネット上には多く存在します。
「不妊症って、治療すればなんとかなるんじゃない?」
と、思えるような軽やかな気持ちで、不妊治療外来に行ってみてはいかがでしょうか。
いうならば、風邪を引いたから、風邪薬も処方してもらいに行くくらいのつもりで。
(余談)
参考までに、私は群馬県在住のため、群馬県高崎市にある不妊治療外来、高崎ARTクリニックさんにお世話になりました。
(案件とかではないです笑)