今こそ、地元再発見! 地元を散策すれば、意外な場所に意外な見所が⁈
コロナでスッカリと遠出がしにくくなり、旅行も控えてる人が多いと思われる昨今、読者の皆様は欲求不満を募らせているのではなかろうか。
GoToキャンペーンが始まるとはいえ、感染者数が増えてる中でやるとなると批判する人が多いのも頷ける。旅行先での旅人批判も予想され、萎縮してしまいがち。
とはいえ、各地の観光産業はジリ貧状態だし、ずっと自粛モードだっただけにスカッとどこかへ行きたい気分が爆発寸前の人も多いはず。
となると、筆者がお勧めしたいのが、『地元再確認』である。
地元、つまりは、今現在、皆様が住んでいる市町村を中心とした、県境を跨がなくてもたどり着ける場所を巡ってみようというものだ。
(県境に接している地域なら、隣程度の他県ならいいと思うが)
「いや、地元なんてもう何十年も住んでて知ってるところばかりだし」
と思ったあなた、本当に隅々まで知っていると言えるのだろうか?
本当に見所はもうないと言いきれますか??
東京都民が東京タワーを中心とした施設を意外と訪れていないように、知っていても行っていないところも多いはず。
また、付近を何度も通り過ぎていたのに気がつかなかった場所なんていうのもよくある話。
筆者も、この横須賀という土地には40年近く住んでいて、結構至る所に足を向けたが、意外と知らない場所は未だに発見する。
もちろん、この数年で新しく現れたような施設もあるが、既に何十年……いや、百年以上前からそこに存在しているのに気がつかなかった施設があったりする。
施設だけではない。
視点を変えることで、何気なく見えていた風景が面白味を帯びてきたりすることもある。
街中で見られる何気ない光景が、あえて意識を向けてみると不意に興味深い対象物に変化するのだ。
とはいえ、これはすぐには習得できる感性ではないので別の話としよう。
そう、問題は既にそこに前からあったにもかかわらず気がつかなかった、もしくは大したことないと思い込み気にもとめていなかった場所だ。
そういう場所はないか、これを機に地元や近隣地域を確認し、再発見するのもいいではないか。
上記の写真、どこの田舎だろうか? と思えた人もいたのではなかろうか。
広く開けた空き地や、我が物顔に勢いよく生茂る緑の群れ。
そして、遠くにおだやかに構える海。
これ、都心から京急に乗って約1時間でたどり着ける場所にある。
かなり郊外へと向かうことになるとはいえ、首都圏範囲にこのような自然に包まれた場所がある。
さて、どこだろうか?
ここは、黒船で有名な横須賀は『浦賀』なのだ。
浦賀は品川から京急の快速に乗り堀ノ内まで、堀ノ内から普通に乗り換え数駅乗ればたどり着く。
(写真の場所へは、更にバスで10分はゆられないといけないが)
こんな都心からも簡単にたどり着けてしまう場所で、上記のような光景が堪能できる。
遠出? 必要だろうか?
地元の人、この光景を目にしてました?
とはいえ、自然が堪能できるのは別に横須賀に限ったことでなく、千葉や神奈川の海沿い地域ならそれぞの海を中心とした自然な風景が鑑賞できるだろう。
なにせ、日本は島国。至る所に海の見える風景は広がっている。
さて、思い出していただこう。
この記事のポイント。
そう、地元の『意外』な場所を再発見しようというとこ。
このような風景が展開しているのは見たことがなかったとはいえ、ある程度は予測範囲かもしれない。
浦賀とは、黒船来航の町としても有名であり、江戸時代は江戸へむかう廻船の関所としての役割を果たしていた。更には、何十年か前までは造船所の町でもあった。
時代ごとに姿を変えつつも、何かと船に関わる町であるだけに船のイメージを持つかもしれない(今でもヨットハーバーがある)。
とはいえ、浦賀と聞いても、他地域に住んでいる人は黒船来航しかイメージないだろう。現代においては、横須賀の人でさえ、造船所が閉鎖されてからはなかなか明確な何かを示せていない平凡な町のイメージが強いかもしれない。
しかし、本当にそれだけなのだろうか。
そう、ここで地元再発見である。
これまで知らなかった一面があるはずだ。
もっと隅々まで見てみようではないか。
『千代ヶ崎砲台』をご存じだろうか。
詳しくはリンク先を参照願いたいが、明治時代から昭和初期にかけて作られた、東京湾防衛のためとして設置された砲台の跡である。
もちろん、もはや砲台そのものはここにはない。
あるのは、砲台が置かれていた窪地とその弾薬庫として使われていた穴蔵である。
浦賀から別方向に向かうと、観音崎という場所があり、そこにも砲台跡は見られるが、じつはこちらにも設置されてた。
この浦賀という地は、実は戦国時代には北条氏による山城が置かれた地でもある。
つまり、かなり昔から水軍防衛の拠点として重要な意味を成していた土地でもある。
横須賀の住人でも、ここまでは意外と知られていない事実なのかもしれない。
浦賀という土地は、東京(江戸)湾の入り口となるために、防衛としての面ではかなり昔から非常に重要な場所だったのだ。
そして、この千代ヶ崎砲台跡地の一部は、今では『FARMASEA GARDEN 浦賀 ファーマシーガーデン浦賀』となっている。
この農場自体もまた、まだまだ横須賀では知る人が少ない穴場かもしれない。
(ただし、普段は一般開放されてはいないので、入りたい方は農園へお問い合わせを)
今回、ご縁があり農園へ入るチャンスをいただけた。
地元再発見のチャンスを得られたのである。
写真を中心に、千代ヶ崎砲台跡地とファーマシーガーデン浦賀を紹介していこう。
黒船や造船だけではなく、防衛としての歴史を持つ浦賀という土地、更には新しい顔である農園がある町としての一面を再発見だ!
上の写真の場所に近づいてみた。
ここは、元々は弾薬庫であったが、今では農園の倉庫と化しているようだ。
奥の方は、上の砲台へと繋がっているらしい。
山の上へと上がっていくと、ご覧のように山肌に地中へつづく階段が見えてくる。
中に入るとこのような通路が。
山間には地下通路が幾つかある。
中はご覧のような暗い部屋(フラッシュを焚いているのでくっきり写っているが、本当は真っ暗)が。
階段から入り、反対側へ出た先はご覧の通り。
なにか魔物が飛び出してきそうな雰囲気。
山上には、砲台跡である窪地が今でも残っている。
反対側の山頂にも同じような砲台跡があるらしい。
当初は、二つの砲台と海上の敵とが描く三角形から距離感を掴んでいたらしい。
砲台間の距離は把握しているので、その一辺と海上にいる敵との距離を比較するみたいだ。
とはいえ、聞いた話では、実際にこの砲台は実戦では一回しか使われなかったようだ。
一方、ここまで来ると見所は砲台跡地だけではない。
ここは、もう農園なのである。
周囲を見れば、そこかしこに果実が実っている。
上の写真を見て、読者の方々は何か分かるだろうか?
結構口にしていると思われるが。
これ、実はアーモンドである。
店頭に並んでいるあの茶色いアーモンドは、この実を割くと出てくる。
6月ごろに実が膨らみ、8月ごろになると実が避けて中身が見えてくるらしい。。
そして、今の時期の名物となっているブルーベリーだ。
筆者が訪れたこの日は、ブルーベリー狩りもできた。
こうして、普段は狩られた状態でしか見ない果実を木になった状態で見るのもまた新鮮である。
脇道に逸れて歩いていると、よく足元を見ればまきびしのように転がる何かが。
もちろん、侵入者に対する罠ではない。
栗である。
秋になれば栗も取れるに違いない。
11月中旬以降は、レモン狩りも楽しめるようだ。
こちらは、奥に置いてあるのはなんと養蜂の木箱。
ハチミツも楽しめる。
農園がある山の上から海を見渡せば、その絶景に心癒される。
木々の間から海を覗けば、まるで地中海に心が飛んだかのような気分に浸れる。
この絶景ポイント溢れる土地、よくCMや映画の撮影にも使われるとのこと。
上記の写真、ここもCMで使用されている。
そう、金麦のCMに使われていたのだ。
ロケ地に選ばれるとは、それだけ画的に魅力があることを証明していると言えよう。
実際、写真でしか伝えられないが絶景な場所である。快晴であれば、房総半島がくっきりと姿を現し、我々に手を振ってくれるかのように泰然とその体躯を横たえているのが見られる。
いかがだろうか?
これが、都心から電車で1時間ほど移動した場所に広がる光景なのだ。
こういう光景が、もっと探せば意外と都心すぐ近くにあるのかもしれない。
いや、近くだからこそ、見過ごしていた光景がきっとあるはずだ。
実際、このようにすてき場所が自分が長年住んできた場所にひっそりとかまえていたのだから。
旅と言われると遠出するものだと意識しがちだが、こういう状況だからこそ近隣地域や地元の魅力に目を向けてみるべきではないだろうか。
きっとそこに、知らなかったが充分に堪能できる場所があるはずだ。
今こそ、地元再発見!
支援いただけるとより幅広いイベントなどを見聞できます、何卒、宜しくお願い致します。