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【私MEMO】講演:デザインロイヤルティー契約の基本/JIDAセミナー をきいて

私が所属している日本インダストリアルデザイン協会(JIDA) プロフェッショナル委員会が主催するセミナー「デザインロイヤルティー契約のきほん」にオンライン参加した際の私MEMO


デザイナー向けということで、デザイナー視点からのデザインロイヤルティー契約について解説された

JIDAの会員であるデザイナーの およそ7割がフリーランスのデザイナー。かつてのいわゆる「狭義のデザイン」である形の意匠をつくるデザインだけでなく、企画から市場導入まで支援するデザイン業務、デザインから設計、製造先さがしなどのコンサルテーションを含む伴走型プロセスなど様々なデザインビジネスモデルが多様化している。そこで、コンサルテーションを含む伴走型ビジネスモデルでの契約書として策定された。
デザイナーにとって、業務での「契約」は重要なポイントであり、契約をきちんとしないことでのリスクなども紹介された。

もともと、ロイヤルティ契約は、キャラクター使用や特許許諾などを主として契約される場合が多いが、デザイナー向けということもあり「意匠権」からのロイヤルティ契約についての書式研究と解説、事例紹介だった点が面白い。
日本弁理士会との共同研究であったことから、実際の契約書書式をもとに、弁理士さんからの書式解説があった。文言のとらえ方などの解説もあり、大変ためになった。

特に契約書に書かれることのある、「第三者の権利侵害に関する権利保証」について。
デザイナーが一律にこれを保証する事についてのリスクについて説明があった。侵害の成否については、法的な証明が必要となるためデザイナーでの判断は難しく、弁理士も鑑定などで侵害の有無いついては意見を出すことあっても「保証」はしない。との見解だった。
著作などについては保証できるが、期せずして発表され類似となる場合がある。その対応のために「デザインノート」をつけ、時期や参考や参照したものなどを記録しておくように提言があった。
権利侵害については、デザイナーとしての私だけのリスクではなく、発表や発売した企業のリスクともなることであるだけに、気をつけなければならない。

多様化するデザインビジネスモデルであるからこそ、
業務内容や業務範囲、責任範囲などを契約書で明確にしつつ
お互いがWin-Winになれるビジネスモデルを作っていかなければならない。と改めて感じたセミナーでした。






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黒田弥生/プロダクトデザイナー
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