突然、富士山が見える神社境内
富士山の溶岩を積んだ遥拝所のある北沢八幡
今回ご紹介する「地上の富士」ポイントは、前回の世田谷代田からも近い、世田谷区代沢3丁目ですが、駅は下北沢駅から行くのがいいでしょう。駅を降りて南に向かい、三軒茶屋に向かう茶沢通りを進んでいきます。森巌寺西という信号のある交差点で左に曲がると、大きな境内の森巌寺に続いて北沢八幡があります。
大きな石の鳥居の先に参道があり、その向こうが2段になった石段で本殿が見えます。アパートや樹木が立て込み、とても富士山が見えるような雰囲気ではないです。石段を登って本殿前の境内に出ると、本殿と同じ段にゴツゴツした石で作られた小山があります。
形はどう見ても富士山。かたわらの看板には「江戸時代に富士山から運んできた溶岩を使用しています」とあります。とするとこれは富士塚ですね。富士登山ができない江戸の人たちが、江戸にミニチュア富士を造って本物の代わりにお参りしたものです。ありがたみを増すために富士山から溶岩を運んで積みました。
しかしこの富士山は江戸時代のものでありません。2018年に積まれた新しいものです。そういえば昔は境内に溶岩がゴロゴロしていました。昔あった富士塚を復元したのでしょうか?
そしてそして看板には富士山の写真が貼ってあります。この富士塚の脇から覗いてみると・・・おおお富士山が木々の隙間から見えるではありませんか! その見え方は実に微妙です。数メートル動いただけで木に隠れて見えなくなります。掲載した写真は若干ピンボケです。すいません!
この富士山も実は最近見えるようになったものです。境内にある大木が枯れて倒れそうになり切ったところ、木が茂っていた空間が窓のようになり、富士山が見えるようになったとのこと。素晴らしい偶然ですね。
そしてこちらの富士見ポイントは夕景も素晴らしいです。まあ手前を横切っている送電線が邪魔ですが。富士山手前左にある三角形の山は神奈川県の丹沢山系の最高峰・蛭ヶ岳でしょう。
ここは本当に見えるポイントまで行くまで、まったく富士山が見える感じがしないので、見た時の驚きが大きいのがまた素晴らしいところです。
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