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「私立獣医学校発祥之地」(日本獣医生命科学大学発祥の地)

不死鳥のように蘇った獣医学校

★ジャンル【学校】 
★場所 文京区大塚5-40-1
★最寄駅 東京メトロ有楽町線護国寺駅

これまでの23区発祥の地一覧

★碑文
特になし。校名変更の年表のみ裏面に

★解説
 護国寺の境内、仁王門を通り、不老門の階段を登る前の右手に、さまざまな石碑とともに置かれています。
 現代では獣医というと犬猫などのペット獣医を思い浮かべることが多いですが、明治初年は獣医といえば軍馬育成の担い手であり、獣医=「馬医」と呼ばれました。また農耕のための使役牛馬も重要でした。その後畜産動物の育成が役割に加わりますが、軍隊での自動車化、農業での機械化が進むと畜力利用はすっかり廃れます。ペット医師とのイメージは戦後もかなりたってから形作られたものです。
 維新後、騎兵育成と輸送用の馬の利用が必要になると、明治政府は良馬の育成、ケアのための獣医の養成を進めます。1874年にはフランスからアウギュスト・アンゴー二等獣医を招いて陸軍兵学寮で獣医教育を始めます。さらに1877年には陸軍獣医学校の前身となる陸軍馬医学舎を作り、アンゴーの下獣医養成を進めます。
 さらに急速に獣医を増やすために、陸軍馬医学舎で学び陸軍獣医官となった有志9人が、護国寺境内の建物を借りて、1881年に私立獣医学校を設立します。これが日本で最初の獣医学校となります。護国寺に学校を作ったのは、当時の陸軍馬病院が現在の跡見学園あたりにあり、近い場所を選んだも

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