修験講習会@聖護院門跡
今年から参加させて参加させていただく事になった修験講習会。
新型コロナの影響で開催が見送られていたが、ついに7月1日よりスタート!1日は行けなかったので再開後2回目の21日に参加!
ところが・・・
新型コロナの不安定な状況を鑑みて、今年は今回で終了。
毎年20回に渡って口伝していただく内容について、突然の終了という事で重要な部分を集約してご講義いただきました。(前半の読経 後半:法話)
■読経
般若心経、九条錫杖、諸真言
宗派などにより若干異なるが、ここでは本山修験の発音、強弱などを口伝していただく。導師からは伝えたい事がたくさんあるようだが特に重要なポイントを教授いただいた
お互いの距離をとったりマスクをしていたりと普段とは異なるとしても、やはり御堂にて皆で読経する事の心地よさを感じた
■法話
ここでも一年間かけて口伝いただく事を重要な部分をギュッとコンパクトに教授いたたく。
--- --- ---
「功徳とご利益」
功徳・・・善行を通して得られる功能福徳
ご利益・・・仏の教えに従ることで得られる益
仏の教え→「三毒」「慈悲」
「三毒」と「慈悲」
---
「三毒」について
3つの根本的な煩悩→貪・瞋・癡(とん・じん・ち)
三毒と向き合い、自制できるようにする
・貪
必要以上な欲→ほどほを知る必要がある
断ち切るために布施の行を行う
【財施・法施・無畏施】
財施:金銭や衣服食料などの財を施す
法施:仏の教えを説く
無畏施:恐怖を覗いて安心を与える
無財の七施:物やお金、法が無くても施せる事、身近な奉仕
→普段の生活の中に修行がある。
・瞋
「瞋恚(しんに)」という感情。
自分の思い通りにいかない事で起こる"怒りや憎しみ"の感情。
この感情は'瞬間的'に出てくるのが特徴であり、
仏教の考え方の正反対にある感情。
短気である事を個性と思っている人もいるが、
努力して克服すべき事であり、実際に克服できる。
ex.アンガーマネジメントやNLP(脳と心の仕組み)など
→怒りそうな時に6秒間止まって落ち着く
→ネガティブな感情の時に、人は下を向く習性があるので、
逆に上を向くようにする など
・癡
愚痴、愚かな心
法があるのにそれに背く事→仏教を学ぶ
【注意】
学べば学ぶほどまわりを見下してしまはないように、
謙虚な気持ちが必要
「素直さと謙虚さをもって学ぶ」
箕面山瀧安寺の住職山本先生は誰に対しても謙虚な態度で接しておられる
-----
「慈悲」について
慈→抜苦の心
悲→与楽の心
慈悲には大慈悲と小慈悲がある↓
大慈悲(生きとし生けるもの全て)
・平等(無差別)
・永久
・不変
小慈悲(主に有縁に対して)
・平等ではない
・一時的
・不変ではない
「慈悲の実践をしよう!」
まずは「小慈悲」から(縁のある人へ)少しづつ慈悲を積み上げる
=布施(無財の七施など)ex.席を譲るなど(床座施)
時々、無縁の人にも布施を!
---
「三輪清浄」のおはなし
布施には施者(布施する人)、受者(布施を受ける人)、施物(布施する物・事)の3輪が全て清らかでなければ布施にならない。
施者→布施の行をさせてもらっているという清らかな心
どんな時もどんな相手に対しても、相手の種類ではなく、
布施という行をさせてもらう事自体がありがたいと感じる事が重要
受者→どんな相手、どんな物なのかに執着しない清らかな心
施物→汚れのない清らかな物
お布施をする事に対する見返りを求めると、それは布施ではない
→お布施=喜捨
喜んで捨てる気持ちで布施をしないといけないという事かな
「加持祈祷」のおはなし
と併せて言われる事があるが、「加持」と「祈祷」は違う!?
「加持」の
加は...仏の力を与えてもらう
持は...仏から授かった力を持つ
という意味があり、与→受ということ
弘法大師 空海は月と水面と表現
月の光を受ける(映す)水面が波打っていると月がちゃんと映らない
要は受ける側が清らかな心や行動をしてないと授かれる物も受けられない
ということ
「祈祷」は...「祈」「祷」共に祈ることであり、
ただただ、お祈りするという意
お墓参りやご先祖様への感謝について
パワースポット廻り的に寺社仏閣に参るのも良いですが、
まずは、ご自身のご先祖さまへ手を合わす事が重要
自分自身が存在する事に最も近いご縁がご先祖様
また、御供物は仏様やご先祖様が喜んでくれる物を供えるが、
それは「そこにいる」という認識があるから、「相手が喜ぶものを」を供えるし、念ずる思いを表している
お盆にはその気持ちでお仏壇に手を合わせて、できれば般若心経などを唱えてみては?
--- --- ---
導師様より仏教の教えのどうしても認識してもらいたい事というのをギュッと詰めてお話いただいたので、ギュッとメモリました。
今回で今年の修験講習会は終わってしまうが、まだほとんど作法も読経も座学も学べておらずどうしようかと思っていましたが、
お隣に座っておられた方に相談したところ、その方は得度された山伏でした。
また、普段は生駒山権現の滝にて修行をされているそうで、そこへご招待いただけましたので、引き続き、月1回の護摩へ参加させていただく事になりました。
まさに、ご縁です。次の修行の道が開けてよかったです。
また、聖護院門跡の方でも引き続き月護摩は行われるとの事ですので、
護摩に参加させてもらいつつ、学ばさせていただけたらと思ってます。