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【体育】低学年「ボンバーゲーム」実践記録③
こんばんは。今日は単元の3時間目を実施しました。
できたてホヤホヤです。
(過去2時間の記録はこちら↓)
1 今日のめあてと授業の流れ
今日は単元の3時間目。
今日のめあては「あいているばしょをねらってなげよう」にしました。
このめあてにした狙いは2つ。
1つ目は「空いているスペースへの意識づけ」です。ボールを使ったゲームの攻めの場面というのは、基本的に「空いているスペースへの攻め」です。バスケ(ゴール型)だと、空いているスペースに走りこんでパスを受けたり、空いているスペースにドリブルで侵入したりします。バレーボール(ネット型)は、空いているスペースを狙ってスパイクを打ちます。野球(ベースボール型)は、空いているスペースに打ち込みます。
そうです。
空いているスペースを素早く見つけることは、いろいろなゲームを楽しめるようになるために必要なスキルなのです。だからこそ、低学年で、教師側の意識として大切にしておきたいポイントです。
2つ目は「より多くの児童にプレーさせるため」です。前回の反省で「同じ人がプレーを続ける場面があった」ことを書きました。つまり、その人のところに何回も投げるから、そうなるのです。空いているスペースを狙って投げることで、もう一人の人も動かざるを得ない状況を生み出そうと思いました。
<本時の流れ>
1 短なわで体を温める。
2 本時のねらいの確認&素早く動く練習
3 ネットを挟んでペアでのパス
4 練習ゲーム
5 本時のふりかえりと片付け
2 素早く動く練習
ねらいの確認をする前に、「素早く動く練習」をしてみました。
これも前回の反省に書いたのですが、「ずっと立ったままになってしまう児童」への対応です。
ゲームの授業を行うと「ずっと立ったままで動き出しが遅い児童」っていますよね。よく、気持ちの問題とされ、どうにかして意欲的に動くことができるようにしようと手だてを講じることはあると思います。
しかし、本当に「気持ちの問題」だけなのでしょうか?
子どもたちの様子を見ていると、「気持ちの問題」は、ほぼ感じられません。
どちらかというと、「身体の動かし方を知らない」という印象です。
そこで、今回は「素早く動く練習」を少しだけ行いました。
まず初めに行ったことが「姿勢づくり」です。
素早く動ける姿勢って、どんな姿勢ですか?
基本的には、これです↓
![](https://assets.st-note.com/img/1738585502-YSVrxm18gkKAfBFlP6cpt7TD.jpg?width=1200)
これは、野球で盗塁を狙うランナーのシルエットですが、首から下だけ見ると、バレーで相手のサーブを待ち受ける人にも見えますし、バスケのディフェンスの人にも見えなくもありません。
そうです。「素早く動く姿勢」は、基本的にどのスポーツでも似ています。
だからこそ、低学年の子どもたちには「教えます」
そう、「教える」のです。
こればかりは、自然に出てくるのは難しいです。こういうことは、しっかり教えていきます。
では、どういう姿勢をとればよいのか。子どもたちには、次のように説明します。
①かたよりちょっと大きく足を開く。
②親指の下のふくらんでいるところ(母指球)で立つ。
③胸をはったまま、おんぶをするような姿勢をとる。
③ちょっと膝を曲げてリズムをとってゆらす。
なんとなくこんな感じです。
こう説明をしてから、この姿勢をみんなでとって、素早く動く練習をします。
練習は、教師が「右」「左」「前」「後ろ」と声をかけ、その方向に1ステップだけ動くというものです。
トレーニングっぽいですが、こういうのもちょっと入れると、子どもは思った以上に楽しんでやります。なんというか、「鍛えている感」がきっとあるのだと思います。みんな、楽しそうに一生懸命やっていました。
3 ネットは高めにしました。
今日は、授業の途中にネットの高さを170cmから200cmに上げました。
なぜかというと「より、ふんわりした返球」をさせたかったからです。
170cmくらいだと、結構なスピードで返球されていくことがあります。それでは、落下点に移動して取りやすいという、ボンバーにしたメリットが薄くなります。そこで、今日の様子から、ネットを200cmくらいに上げました。これは狙い通り、ふんわりした返球になり、より、とりやすくなりました。前回よりも、確実に取る回数は増えてきた様子です。
4 点数をつけないゲームのメリット
昨日までもそうですが、ゲーム中に点数は記録していません。
なぜかというと、「今日のねらいたい動きに意識を向けさせたいから」です。いつも点数がつくと、ねらいたい動きよりも、相手をどう攻略するかだけに意識が向いてしまいます。
もちろん、それも必要な意識ですが、子ども動きや思考を広げるためには、今日のねらいに意識が向いたままゲームを進めることが必要になります。
勝ち負け < ねらいの動きができたかどうか
です。
このためには、点数をつけないゲームが良いのです。
5 今日の成果と課題
<成果>
・児童の動きが増え、突っ立っている児童がほぼいなくなった。
・ふんわりしたボールが増え、前回より、キャッチができるようになった児童が大きく増えた。ラリーが続くことも増えた。
・ボール操作についての技能が高まってきている。
・味方の位置を把握して、自分の位置を決めようとする児童も増えてきた。
<課題>
・キャッチミスが多い。→ボールの軌道が不規則になるときがある様子
・守備者の位置が重なって、スペースが広く空いてしまう場面がある。→ボンバーばかりに目が行き、自分の位置や味方の位置の把握ができていない
これらの課題を踏まえて、4時間目を実践したいと思います。