お米の花
今年の新米が店頭に並び始めているとニュースになっています。
香川県でも、早い地域、早い品種は、お盆の頃に収穫していました。
コシヒカリなんかは、もう店頭に並んでいると思います。
私たちが作っているお米は朝日米といって、コシヒカリや、アレルギーが出にくいとされているササニシキの先祖にあたる品種です。
農薬や化学肥料を使わず、除草剤も使用せず栽培している事もあり、
毎年、年間を通してご購入下さってるお客様で、ご家族にアレルギーのある方にも、安心して食べることができているとおっしゃって頂いています。
朝日米は晩稲(おくて)なので、他の品種を栽培してる周囲の田んぼと同じ日に田植えをしていても、うちの田んぼはゆっくり時間をかけて育つので、やっと穂が出揃って(出穂/しゅっすい)お米の花が咲いています。
お米の花は朝の2時間ほどしか咲かないので、今朝6時過ぎに撮りました。
ほんのちょっと前まで暑くてカラカラだったのに、朝晩の気温がぐっと下がって、朝露をたくさん携えています。
田んぼに顔を近づけるとお米の香りが立ち込めています。
お米の花は、一斉に咲くのではなく、バラバラに時期をずらしながら咲きます。
子孫を確実に残すための戦略だそうです。
籾の先端から出てるヒゲのようなものがわかりますか?
芒(のぎ又はのげ)と言います。
野生の稲にはある、と書かれているものもあるのですが、他の品種の稲にあるかどうか、全部を確認してないのでわかりません。
近くの田んぼの稲にはありませんでしたが、たまたまかもしれません。
この芒の役割は、鳥獣による食害の被害から守ったり、人の衣服や動物の毛にからまって種を遠くに運ばせるためと言われています。
確かに、芒は、今の時期はやわらかいのかもしれませんが(デリケートな時期なので触れていません)収穫の頃になると、表面に細かい棘のようなものがあって、収穫の時にもひっかかりやすいし、お米、つまり籾は種なので、種まきの時にこの芒がついていて、ネットなどにもひっかかるんですよね。
それでも、邪魔だとは思ったことはなく、種の戦略と思えば、健気で愛おしくなります。
今は、お花を咲かせた稲たちが、朝晩に冷えたお水をごくごく飲んで、昼間は熱い日差しを浴びて、あと40日くらいかけて寒暖差で美味しいお米をじっくり育てていきます。
早く涼しくなって欲しいと人間は思ってしまうけど、お米にとっては、もう少し昼間は暑さが残っていて欲しいです。
ここからは、天候次第ですので、祈るのみです。どうぞ、美味しいお米が無事に収穫できますように。