水間鉄道で電車運転体験してきました
JR乗りつぶしと本筋はそれますが、去年の秋口に水間鉄道で電車の運転体験ができると知って、開催発表後即申し込みました。コロナ下ってのもあって意外にも先着でしたがすんなりと予約できました。
水間鉄道は大阪府南部の貝塚市の貝塚~水間観音のわずか5.5km・10駅、水間観音の参詣鉄道として1926年に全通開業した水間線の1路線のみを保有する鉄道会社。水間線は2両編成で朝夕20分おき、昼間は30分おきに通勤通学、水間観音への参拝客の足としてこじんまりと運行されています。
略称は水鉄、みずまてつどうだけど「すいてつ」。ちなみにヘッドマークも10,000円で10日間付けられるから、推しのイベントとかあるときにお祝いに使うとかどうでしょう?
ここ水間鉄道では東急の中古車両1000系電車が導入されており、その車両を使って車庫内の留置線を時速10kmで100m×2回ほど運転、停車目標目指して停車するというアトラクションとなります。全行程10時~14時で12,000円/人(小学4年生以上)、同伴者は2000円/人となります。費用には1日乗車券、体験講習代、記念品、昼食・飲み物が込みです。写真は比較的自由に撮れます。
元東急の名残のBunkamuraのつり革。
電車って当然なんですが、電気でモーターを回して走ります(気動車はざっくり車と同じエンジン)。私も良くわかってないのでざっくりとしか説明できないんですが、スピードは抵抗器とインバーターで電圧コントロールしてモーターを駆動させる、ブレーキは空気圧を使う。左手が加速、右手がブレーキ。必ず運転士の意識がなくなったら自動的に止まるデッドマン装置というのがついてるし(1000系はマスコンを押さえつけないと動かないようになってる)、車と違ってブレーキはかかった状態がニュートラルで、加速するときに初めてブレーキを解除するという仕組み。
この体験のあと他の電車でも運転席見学してみましたが、基本構造は同じでした。
とにかく運転した感想として加速は思ったより早く、減速はレスポンスが遅いので戸惑うって感じ。ブレーキを全開にしても減速開始まで2秒くらいのずれがある。時速10kmなんて秒速に直したら2mそこらといえど電車で2m停車位置ずれたら大問題ですよね。
金属車輪と金属レールの摩擦は想像以上に無いので加速を切っても全然減速しないし(摩擦エネルギーに消費されないから大量のものを少ないエネルギーで運べるんだけど)、勾配と雨で露骨に制動距離が変わる(当日は雨)、ブレーキのタイムラグをコントロールするのがものすごく難しい。ブレーキかけすぎると急制動となるので、うまく緩めて惰性走行させて調整するイメージ。これは後でプロの運転を観察してたけど、やっぱりブレーキを緩めて調整してるのよね。
そんなわけで私は初回は目標だいぶ前で停車、2回目は目標通過してATS(線路上に設置してあってそこに電車が到達すると作動する緊急ブレーキ)を作動させるという典型的な電車でGO感を出してしまいました。他の体験者の方は比較的慎重だったので、ATS作動させたのは私一人でしたね。ATSはこの写真の手前の白いやつ、他の路線でもいろんなとこで見れます。奥が運転した電車、1000系2両編成。
総合的に大満足。久々に未体験を体験するという経験ができてとてもエキサイティングでした。まぁまぁ高価、東京からだとまぁまぁ遠いというのはありますがはっきりおすすめできます。
気になったのは終始緩い雰囲気なんですよね、社員の方々が気さくというのもあるので雑談もできていい雰囲気。そもそも他の体験者を乗せた状態で順番に動かすから、事故ったら道連れだし(脱輪しない限り大丈夫だけどw)。スピード上限が設定されてるわけでもなくやろうと思えば10km余裕で越せる感じとか。安全という意味でもう少し厳格でもいいんじゃないのと思ってみたり。
運転体験後はせっかくなので水間観音にお参りしてきました。ちなみに水間観音駅の駅舎は開業当初のもので、有形登録文化財、関西の駅100選にも選出されてます。
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