IT業界(BtoBソフトェア)がどう変化するか?
自分が所属するIT業界(BtoBソフトェア)はどう変化するか?という相談をもらったので、まとめてみました。
CVP(Customer Value Proposition)というフレームワークを意識しながらまとめてみた記事です。CVPについては、Globis知見録に記載(こちら)があるので、こちらを参照ください。
BtoBソフトウェアの業界に対する変化とは?
■根本的な変化
・ライセンス:永久ライセンス→サブスクリプション
・利用形態:オンプレ→クラウド、SaaS
オンプレの永久ライセンスが中心としたBtoBソフトウェア業界であったが、クラウドやサブスクの登場により顧客がサービス提供者に払う、金額の頻度や支払うお金に対する価値が変わっている。
■根本から受ける影響や変化
1.提供価値
従来は、ソフトウェアの機能から得られる価値だけだった。しかし、どの製品を購入してもあまり変わらない状況となり、製品がコモディティ化している。そのため、各サービス提供者は機能だけではなく、付随価値(サポートや使いこなし)に目を向けたコト向けのサービスを提供している。よって、顧客が得られる価値は、単純にソフトウェア資産やその機能だけではなく、ソフトウェアを使いこなすためのIT人材の教育という価値も得られるようになっている。
2.顧客の課題/用事の変化
従来、システムをITベンダーに構築してもらうウォーターフォール開発が主流。しかし、ソフトウェアを一から作っている間に外部環境が変化し、要件が変わってしまうリスクが以前よりも高い。そのため、検討から利用まで迅速に利用し、撤退時にも迅速に対応できるシステムが必要となる。
3.バリューチェンとIT人材の変化
従来、ITコンサルが顧客のビジネス要件をIT戦略に落とし込み、IT開発やベンダーへ必要なソフトウェアや人材を元に作り込んでいた。クラウド、サブスク、SaaSの登場によって、ビジネス要件とIT戦略を考える距離が近づいている。要するに、深いIT知識というよりはビジネスに必要なIT知識さえあれば、ITの活用が考えられるようになっている。そのため、業界のバリューチェーンは、中間層(開発を請け負うベンダー)が淘汰される。またビジネス側にいる層に、ITの検討から利用のIT知識が必要となる。
4.社会課題への影響
ソフトウェアは、大企業向けを中心とした収益構造であったが、安価で提供できるSaaSサービスやソフトウェアの登場によって、大企業ではない中小企業に対しても、高度なITを利用した業務変革が可能となる。さらに、ソーシャルベンチャー界隈など資金が乏しいドメインに対しても利用が可能となるため、これまで解決が難しい問題に対してもITによって解決が可能となるかもしれない。
最後まで読んでいただきありがとうございます!Globis経営大学院をこの5月に卒業するので、このあとどうしようかなーと色々考えています。ペーパーMBAではなく、MBAで得た知識を活用して世の中に貢献したいので、何か相談ごとあれば、お気軽にご連絡ください!(機会を得たいので、お金はかかりません!)
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