『ヨブ記注解』小論紹介20240926
目下、この「note」作者は、今の書物における「序論」(18ページ)を精読中です。
今回は、本作中に興味深い著者(※並木浩一氏)からの指摘があったので、共有させて頂きます。
上記の文意で、分からないところがあるとすれば「ウルガタ」とは、ヒエロニムスが新旧約聖書をラテン語訳したとされているもので、西欧中世においては、ルネサンスにおいて自国語聖書が出るまで、ずっと「権威」となっていた聖書のことです。Wiki貼っておきます。
わたしは、明日から、本書の「2.ヨブ記の成立時期、本文と写本、構成と流れ」へ読み進めて参ります。
さて、本題に入ります。
今回は、本書の著者である並木氏の小論を「Google Scholar」にてググってヒットしたもの、その中より、ご紹介さしあげます。
タイトルは「【座談会】聖書学関係のこの5年間の研究業績概観(1976年5月5日)」というもので、いまから約半世紀前の研究成果を、当時の聖書学者(関根正雄、八木誠一、松永希久夫、並木浩一)が座談会を催している…という、年代は古いので最新の聖書学的研究は反映してはいないでしょうが、今とはっては顔を並べるのが難しいメンバーによる座談会になっているので、その点が「貴重」である…そんな文章です。
ダウンロードできるように、下記、アップしておきます。
正直に申しまして、聖書学の研究者による座談会を読むのは、わたしは初体験でして、自分は新約聖書学の、それも「イエス研究」に興味があったので、そちらを独学にて20年以上になるのですが、「旧約学」となると、さっぱり「素人」なものですから、半世紀前の座談会でも、何が古くて、何が今日においても変わらないのか…比較検証が、わたしの手には余ります。
とりあえず、座談会に顔を並べていた、今日から思うと「豪華メンバー」を、以下、Wikipedia日本語版より、リンクを貼っておきます。
あと、この「座談会」を一読した感想と致しましては、文中の座談会で交わされていた内容とは直接には関わらないのですが、旧約学者の浅野順一氏による『ヨブ記注解』(創元社、全4巻)が完結した時期であったようでして、そのことが触れられていたので、1970年代に手掛けられた「注解書」だったのだな…と気が付きました。
わたしは、岩波新書では、浅野順一氏による「ヨブ記:その今日への意義』(青版693)を一読しており(※「読書メーター」に感想文があったのでリンクを貼っておきます)、そちらにも『ヨブ記注解』を一読すべきか?を迷う胸中を書き残しております...。
もしも、わたしが、もう一つ、古い世代であったなら『ヨブ記』と云えば「浅野順一」氏であったことは間違いなく…2020年代に『ヨブ記』の注解を始めようとしたので、結果、並木浩一氏による仕事に頼っているわけでして…それは単なる「偶然」でしかないので、もし、時が許されるのなら、いつの日か、並木浩一訳の『ヨブ記』が終わったら、浅野順一による注解も目を通してみたいと、そのように思う、今日この頃です。
本日は『ヨブ記注解』(並木浩一著)より、一部、本文より引用と、並木氏も「座談会」に加わっている、少しばかり古い資料ですが、そちらのご紹介をさせていただきました。
では、またの機会に、お元気で。