見出し画像

ふくふく日記_240613~If I must die, you must live~

木曜日。人間ドックの再検査が週末に迫ってきたので、なんとなく気が散って夫との会話も上の空が多くなったし、読書も進まないで困る。自分の気の小ささ、ネガティブ思考を再確認してはまた気が滅入る。朝はグリーンスムージー、ヨーグルト。

世田谷美術館の民藝展で一気に民藝熱が高まってきたので、森美術館でやっている「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」(開催中〜9月1日(日)まで)に足を向けてみる。平日の午前中から突然ふらっと行けるのは、フリーランスの特権だ。夫が仕事で展覧会の音声ガイドについて調べているというので、二人してイヤホンを持参してスマホにダウンロードしたガイドを聴きながら鑑賞。とにかく圧倒される物量で、いちいち番号のついた作品の前でスマホを操作するのが面倒臭くて、私は早々に聞くのをやめてしまった。日本の民藝運動とアーティスト自身もそうであるブラックネスを合わせた造語「アフロ民藝」という概念。最初の章の展示室にびっしりと配置されたお香の強烈な香りと、要所要所にペイント等で表現されている造語のセンス(日本人だったらまず組み合わせないワードのチョイス)が心に残った。最後の章の展示室もユニークで、どこかくすっと笑ってしまう。

ランチは六本木通り沿いに偶然見つけたインド料理屋でカレー。食後にラッシーのサービス。お腹を満たし、さらに近くにあるワコウ・ワークス・オブ・アートで「If I must die, you must live」展を鑑賞(6月29日(土)まで)。

パレスチナ問題を考察する展覧会で、絶対に行きたかったやつ。展覧会タイトルは、パレスチナの詩人がSNSに投稿した詩の冒頭部分。投稿の翌月に、彼はイスラエル軍の空爆で死亡した。静かなギャラリーで、展示されている詩を前にして苦しい気持ちになる。誰もが知るあの店でコーヒーを買わなかったり、あるメーカーのものを選ぶのを避けたり、私なりにできるとてもともて小さなことはしているけれど。アーティストたちの悲痛なメッセージがホワイトキューブの空間で何度も胸に突き刺さる。知ることは、とても大事なこと。来てよかった、と思う。

夜は、ベランダ育ちの大葉たっぷりパスタと、トマトと大葉をにごり酢、オリーブオイルで和えたサラダ。オニオンスープ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?