もし志位議長がコンサルを受けたら
私は中学の時、自分の進路を考えた際、将来、公務員やサラリーマンにはなるまい、と頑なに決めていました。こればかりは、自分の性質でしょう。誰かがつくった組織や仕組みのなかで誰かの命令で動きたくはない。
高校生になってからは、国際公務員になろうと決めるのですが、紆余曲折があり、今は若年者の人権のことを考えています。ただ、今でも組織の構成員として働くことは考えていません。
大学生の時には、ビジネス書に惹かれる傾向がありまして、今でも、例えば、業界が苦境にあっても、業績を順調に伸ばす、そうした企業の記事などを見るとワクワクするものです。
もし、自分にもう一つの人生があったなら、あるいは早くから起業家を志向していたかもしれません。正社員や公務員を経験することなしに、学生の段階で起業することを。
以前からyoutubeでビジネス系の動画を見ることがあったのですが、最近、またビジネス系動画を見ることを心がけるようになりました。私がとりわけ注目しているのが、北原孝彦さんの動画です。
北原さんは美容師として経験を積み、10年ほど前に、独立します。自らが経営する美容室が成功し、全国にフランチャイズとして170店舗を展開、ピアノ教室など他業種にも進出し、総年商は現在50億とのこと。
北原さんは事業が軌道に乗り、組織が形成され、経営者として、時間に余裕ができるようになると、やがて教えを受けたいという人々が現れ、その要望に応え、今では経営を教える側になっています。
北原さんと相談者(事業者)との経営上のコンサルティング、面談の様子は北原さんのyoutubeチャンネル上ではメインのコンテンツとなっており、私も毎回、楽しみにしています。
北原さんの話の一端を紹介すると、
北原「一生懸命、勇気を出してお話ししていただいたと思うんですけれども起業家としてはゼロ点。何言ってるのか正直わからなかったです。」「ごめんなさい現状で何聞きたいですか」「ものすごく努力しないと会話にならないんですよ」
多くの相談者が途中で涙ぐんでしまう。ただ、北原さんのコンサルを受け、成果を出す人が続出します。
今、私がこの北原さんのコンサルを特に受けて欲しいのが日本共産党、志位議長です。北原さんの知見を政党の運営に活かせないか。
先般の衆院選挙では新聞赤旗のスクープが注目されながらも、共産党は議席数は減少。来年の参院選でもこの調子では議席減でしょう。
結党から100年余り。非合法時代を経て、1960年代に勢いを増した共産党は、しかし、ソ連の崩壊に伴い、党員数は減少に転じ、現在、党員で最も多い年代がすでに70代。
それを象徴する事故が先日、ありました。80代の党員の方が運転する党の街宣車が踏切のなかで立ち往生し、そのまま、列車と衝突、車は横転しました。幸い、死傷者はいなかったそうですが。
踏切内で車が立ち往生した場合、警報機の非常ベルを押せばいいのですが、高齢党員はそうしたとっさの知識がなかったのでしょう。
革命を夢見て共産党に入党した往年のマルクスボーイ。党勢の回復を信じて、80歳を過ぎても、献身的に党のために働いていたところで、起きた今回の事故は共産党の今を象徴する出来事だったでしょう。
一方、党の実質的なトップである志位議長といえば、直近の活動としては、諸外国を歴訪し、各地の代表者と面談し、その写真を党のポスターに掲載。幹部らは都心のタワマンに暮らすなど、既得権益を受容しています。党本部ビルの改装費用の捻出もままならないのに。
党本部はといえば、相変わらず「党の自力回復への奮闘が広がりつつあります」などと唱える。企業経営でいえば、売り上げが低迷してるのに、末端の従業員達に「お前たちの努力が足りないからだ」と言ってるに等しいでしょう。幹部の無策。当然、経営破綻まで秒読みです。
だからこそ、志位議長に北原さんのコンサルを受けて欲しいのです。
(以下、フィクション)
北原「どうして、平成以降、30年余り、党員数が減少を続けていると思いますか」 志位「それは反共攻撃が」 北原「だから、どうして、そう他責思考なのかな」「今の若者は政治に関心が無くなった、生活保守主義だ、そうじゃなくて、市民が、有権者が求めているものを提示できてこなかったからでしょ」(涙ぐむ志位議長)
最後に、北原「がんばってね」 玄関で志位議長とハグ。
と、こんな展開にはまあ、ならないのでしょうが。
共産党はなんだかんだで、地方議員は自民、公明に匹敵する2295人(2024年10月時点)を擁しているため、10年後も政党としてはしぶとく残るでしょう。ただ、国家議員数は減り続けるでしょう。そして、今の社民党(現在、国会は3議席)と同様、零細政党として、マルクスの残照を夢見る高齢者の党として、残るのでしょう。
先般の衆院選挙で社民党の福島党首が「どっこいどっこい社民党」と気炎を上げたように、志位議長もそのうち「どっこいどっこい」と唱えてみせるのでしょうか。
先日の事故を起こした共産党の街宣車。その屋根に設置した看板のコピーが「自民党政治を終わりに」。笑うべきか泣くべきか。