ルームスタイリング|目線を操る。見せたくないものを隠すお片付けの裏ワザ
毎日毎日お片付けなんて、とてもじゃないけれどできない……
日々終わらない家事や育児。「いつ人が来ても大丈夫なおうち!」なんて、なかなかむずかしいですよね。
それは私だって同じです。
でも、ちょっとした「裏技」を使えば、「きちんと片付けてなくなってなんとかなっちゃう!」状態をつくることはできるんです。今日はその「裏技」をご紹介。
■目線の動きを使おう
はじめてのお部屋に入ったとき、まずどのように全体を見まわしているかご存じですか?
実は、人の目線は「左から→右へ」「上から→下へ」と流れる傾向にあるんです。
さらにさらに!色が加わると、
・「温かみのある色から→冷たい色へ」
・「明るい色から→暗い色へ」
・「鮮やかな色から→くすんだ色へ」
と目線の動きは誘導されます。
実は、お店の商品配置も、こうした色を上手に取り入れているんですよ!
アパレルでは、一番目立つ位置に「明るくて鮮やかなお洋服」を配置し、奥の方に濃い色やくすんだ色を配置しています。
そうすることで、道行く人の目を「パッ」ととめているんですね。
バランスよくグラデーションに配置されたアイテムは、見ているだけで心地よいもの。空間そのものを洗練された印象にしてくれます。
■この「色による目線の移動」を活用!
この技を使うと、お部屋の中の「見せたくないところ」を上手に隠すこともできちゃうんです。
例えば、お部屋に入って一番最初に目が行く場所。とくに、目線が最初に向かいやすい左側ですね。そこに「温かみのある、鮮やかな色」(ピンクやオレンジなど)のお花や、アートを飾ってみるのです。
するとお客様は、お部屋に入った瞬間その「ディスプレイ」にまず目を奪われます。
正直、この「第一印象」さえバッチリ決めてしまえば、あとは少々散らかっていても「ほどよい生活感」という印象におさまるんです。
我が家も、一番目に付くところを「ディスプレイスペース」と決めてしまい、シーズンごとに飾り付けたり、お気に入りのアイテムを置いたりしています。ほかの場所は、それほどがんばりません。
そして、見せたくないもの。
例えば、書類が散らかりがちなワークスペースや、お便りゾーン。
そういう場所は、「目線が向かいにくい右側」に配置し、さらに「くすみカラー」を取り入れることで、存在感をできるだけ薄くするのがポイント。
たとえば、グレージュのファイルボックスを使ったり、無彩色で統一したり。もちろん、壁の色になじませてしまうというのもひとつの手ですね。
■お部屋の「死角」は存分に有効活用!
そして単純なことですが、お部屋の死角(見えにくい場所)は有効活用しましょう! 見せたくないものをそこに配置するのです。
例えば、ソファの向こう側、家具の向こう側。
カラフルな子どものおもちゃ収納や、コードが多くなりがちな充電スペース、あまり見せたくないゴミ箱など。
パッと見たときにそれらが見えないだけでも、「お部屋の第一印象」はすごくよくなります。
そして、人は意外とこまかいところを見ていません。
お客様がいつも座っているところからお部屋を見まわしてみましょう。
そこそこものが隠れていれば、十分「きれいなおうち」という印象を与えることはできちゃいます。
■ほどよく手を抜き、楽に暮らしましょう♪
毎日おうちを完ぺきに片付けるなんて、自分にかかるプレッシャーがすごすぎます。しかも家族といっしょに住んでいるならなおさらです。
あまり気を張り過ぎず、ほどよく手を抜いて、楽しましょう。
一番大切なのは、おうちに一番長くいる人が、心地よいと思えること。
あなた自身がいつも座っている定位置から、何が見えていますか?
うまいこと隠して、気分の上がるものを飾ってみたら、少し日常が楽しくなるかもしれません。ね。
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