パリのほうが日本より生活費が安くて満足度が高かった。フランス人から学んだ生活のコツ。

私はパリに3年間留学をしていた。もう何年も前で1ユーロ130円ぐらいの時代だ。その時から考えてもやはりパリは高い時代だ。なのに意外とお金を使わなくても何とか生きていた。

1年で使ったお金は平均すると170万ぐらいだろうか。日本とあまり変わらない額だ。友人とは週1回以上は会い、美術館も週に2回は行く。休日になったらパリの道を通行止めにしてローラースケートで走るイベントがあったんだけど、それにも参加したりしていた。アクティブに楽しんでいた。

でも、意外とお金に関しての心配は日本より少なかった。今回は、フランス人から学んだお金を使わずに人生を楽しむコツを紹介したい。

フランス人に学ぶフリーな楽しみ方

フランス人と一緒に居て思ったのが、人と一緒に集まる時にお店を使うということが第一選択じゃないところだ。日本だと逆だ。誰かと会いたいときはまずどこのお店に行くかというところから考える。

ここのカフェ行こうか、ここの新しいお店見に行こうかとか、すべてサービスありきの考えになってしまう。その中で場所とか、予算とか趣味で絞っていく感じだ。

でも、人と集まるときに1番重要なことは何だろうか？それは、会いたい人と話すことだ。いいお店とかはただのスパイスに過ぎない。それをフランス人は知っているから、第一選択として何かのお店が来ることがないのかもしれない。

日本はちょっとした休憩が有料

前提として知っておかないといけないことがある。それは、日本の都市部で休憩しようとしたら有料だということだ。ちょっと街中を歩いていて、休憩したいなと思ったらみんなカフェに行くんじゃないだろうか。朝から遊んだ日には1日2回も行っちゃうこともある。

何でカフェいくのかとかというと他に選択肢が無いからだ。足が疲れた時にちょっと座りたいのにいい場所が無い。コーヒー代を払っているんだけど、実際はただ座るためとして500円とか600円払ってしまっている。この点がフランスと少し違う。

フランスにはいたるところにベンチがある。街歩いていて少し疲れたら、ベンチに腰かける。暇な休日もとりあえずベンチにでもいって本を読んでいるパリジャン、パリジェンヌはよく見かける。

これは、都市デザインの問題だから私たちにはどうしようもない。じゃあ、私たちはカフェに行き続けるしかないのかと言われれば、そうとも限らない。

行きつけの地域の無料休憩スポット（ベンチ、公園）を見つけよう。

日本の場合はパリのようにそこら中に座る場所があるわけではない。でも、全くないわけでもない。最近できた大型商業施設は利用者の休憩場所を作っている場合が多い。

例えば、大阪のあべのハルカスなんかは展望階まで行くと緑が植わっており、自由にいい景色を無料で楽しめるようになっている。そして、足元には大きな芝生エリアがあったりする。これは、大阪の再開発計画のおかげだ。

でも、昔ながらのエリアにはやっぱり休憩場所が無いところが多い。だから、いつも行く地域のベンチがあるところを探してみよう。もしかしたらすごく小さい公園があるかもしれないし、商業施設の中にあるかもしれない。

最近作られた商業ビルとか、再開発地域は人にやさしい設計がされていることが多いからねらい目かもしれない。

友人との集いは家か公園でピクニック

日本じゃ考えられないけど、パリにいたときは2週間に1回はどこかしらのホームパーティーに参加していた。参加するときは大体ワイン一本とおつまみを持っていくのがマナーだ。

みんなで色々と持ち寄ってパーティーをする。これがすごく楽しかった。ワインもフランスじゃ安くて1300円ぐらい出したらかなり美味しい。そもそも、みんなそんな高いワインなんてもってこない。1回の飲み会しても2000円か3000円あれば十分だ。

日本でホームパーティーと聞くと準備しまくらなくてはいけない気がするけど、お菓子とワインとチーズだけでも十分パーティーは出来る。すごくカジュアルにお家パーティーをやってみよう。学生時代を思い出してほしい。ちょっとしたお菓子とコーヒーだけでも何時間も楽しんでいたはず。

おもてなししたくなる気持ちは分かる。でもそれを少し脇に置いておいてあげると、もっと気軽に人を呼べる。あなたの家はお店じゃないことを友達も十分承知だからあんまり肩肘張らないでおこう。特に1回目はもの足りないぐらいがいいのかもしれない。ハードルを下げよう。

でも、やっぱり家に呼ぶのは抵抗がある人も多いはず。そもそも日本の家は小さいし人を呼びにくい。そこでオススメなのがピクニックだ。フランス人の友達はみんなピクニックが好きだった。

プラスチックのカップとワイン、サンドウィッチとお菓子をカゴバックに入ればもう準備完了。あとは友達と公園に行って気軽に楽しめちゃう。日本だと、普通の公園じゃできないし気分も上がらない。けど、緑地公園とか大規模な公園でやればすごく楽しい。

準備は殆どいらないし、食べ物を持っていくだけですぐピクニックができちゃう。これも、家からサンドウィッチを作り必要なんてない。なんだったら、パン屋のサンドウィッチとテイクアウトのコーヒーをもって行くだけでもいい。

日本はお花見シーズンになればみんなピクニックをするけど、春限定ってのはすごくもったいない。もっと年中楽しんでみてもいいはず。日本では何かをしようとすると頑張りすぎる気がする。だから、すべてのサービスを受けれるお店が楽なのかもしれない。

でも、もっと友達同士気楽に集まれる楽しみ方っても試してみて。案外悪くないよ。