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パリっ子が冬になると必ず飲むサプリがある。実は日本人も不足している栄養素。
私はフランスに3年程留学していた。
フランスでは何か病気になるとまず、かかりつけ医に行く。だけど、軽い症状だと薬局でほとんど済んでしまう。日本と違って、薬局の薬剤師がまず症状を聞いて適切な薬とかをおススメしてくれるからほぼお医者さんのような立ち位置だ。
だから、とりあえず困ったら薬局に行く。肌荒れしたときにも行くし、足にお湯をかけて大やけどした時も薬局の人が手当てしてくれた。そんなフランスの薬局で冬になると全面的に売り出すサプリがある。それがビタミンDだ。
ビタミンDは日光浴出来ないパリには必須アイテム
パリ1年目の冬、顔なじみになっていた薬局に行くと、薬剤師のマダムが私にこう言った。
そろそろ冬だからビタミンDも買っておくといいわ。
ビタミンD?その頃の私はビタミンと言えばビタミンCとBぐらいしか知らなかったからどんな効果があるか分からなかった。
セ・クワ・サ?(なんですかそれっ?)ってマダムに聞き返した。すると、マダムは教えてくれた。
あなたフランスに住むのは初めてなのよね。パリはね、冬になると日光が少なくてビタミンDが不足するのよ。だから、あなたみたいにアジアから来た人やアフリカ系の人はみんな飲んでいるわよ。もちろん、私たちも。
どうやら、パリは日本に比べて冬の日光が圧倒的に少ないせいで身体の中でビタミンDが作られにくくなるようだ。しかも、黄色人種や黒人の人は特に白人と比べて紫外線を吸収しにくいからビタミンDを取っておいた方がいいとおススメしてくれた。
そこから、私はビタミンDを冬の間だけサプリで摂るようにしている。実際、出会ったフランス人の白人系の人や黒人系の人にビタミンDって摂ってる?って聞いたら結構な人が冬は摂るようにしていることが分かった。
サプリでとってない人は、ビタミンDがいっぱい入っているサーモンを出来るだけ食べるようにしているよと回答が返ってきた。つまり、パリではビタミンDへの意識が日本以上に高かったのだ。
実際にパリっ子の日光への執着はすごい。パリで真冬の1度とかの寒さでもコーヒーをテラスで飲んだりする。それは、少しでも日光浴をしようとしているのだ。
また、フランスでは年2回のバカンスがあるのだけど、夏のバカンスをうまく楽しんだかどうかは日焼けをしているかどうかで計られる。こんがり小麦色になって夏の終わりに仕事場に帰ってくると、いいバカンスを送ったんだねって言われる。もし真っ白な肌で人に会うと、今年はバカンスどこにも行かなかったの?って心配されるほどだ。
実はパリだけじゃなくて日本でも98%の人がビタミンDが不足している
東京慈恵会医科大学の教授らが2019年から2020年までに東京で健康診断を受けた5518人を対象にした調査では、98%の人がビタミンD不足だったという報告がある。
なんと!ビタミンDはパリだけの話じゃなかったのだ。現代人は昔のように外であまり仕事をしなくなった。人工的な光の下で家事や仕事をしている。だから、ほとんどの人が日光から自然に必要な量のビタミンDを身体で作れていないみたいだ。
後、昔の日本人は毎日魚をいっぱい食べていた。むしろお肉は本当にぜいたく品で少ししか食べれなかったぐらいだ。でも今は魚を食べる量が減っている。それも影響している。
ちなみに、ビタミンDが不足すると骨粗しょう症、感染症、心血管疾患、神経筋疾患、自己免疫疾患の発症に関連するらしい。正直、メチャクチャ怖い。
一応、魚とかにはビタミンDは多く含まれているらしいから毎日シャケとか昔ながらの日本食を食べている人は問題がないらしい。でも、日本食が好きな私でもさすがに毎日は魚を食べてない。
お肉の日もあるし、外食で炭水化物だらけの日もある。だから、これからビタミンDのサプリを冬だけはしっかり摂っていこうと思う。
これからクリスマス、お正月。人が多いところにも出かけるシーズンだから免疫を高めて風邪を予防しよう。
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