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回想法に参加して

こんにちは、メンタルアドバイザーのにんじんです。
今回は、現在、私が学んでいる回想法についてお話をします。

回想法では、子供の頃の懐かしい思い出などを語り合います。それによって脳を活性化し情緒を安定させて満足感を感じ、かけがえのない自分を再評価し孤独をやわらげると言われています。

特に、様々な人生経験をした高齢者には、認知症の進行予防につながる可能性があると言われます。

回想法を提唱した精神科医のバトラーは「高齢者は人生の中で生ずるすべての出来事を一つ一つ語りながら、人生の意味を再解釈し人生を再構築する」と論じ、「回想する過程は、しばしば癒す力の効用がある」と心理療法としての回想法を提唱しました。

実際の回想法では、懐かしい写真や道具を見て、古い記憶や思い出を語り合い楽しい時を過ごします。そのことで脳に刺激を与え、脳を活性化させ、情緒を安定させ、ひいては高齢者の心の安定や認知症の予防・進行抑制につながるなどの効果が回想法に期待されます。

回想法のやり方として、「個人回想法」と「グループ回想法」があります。私が学んでいるのは一般高齢者を対象としたグループ回想法です。
まず、参加者の共有できそうなテーマを決めます。懐かしい生活道具や写真、子供の頃の遊びや歌、草花や食べ物などです。

グループの会話がスムーズに進むかじ取り役のリーダーと、それを助ける役割のコ・リーダーを入れて7~8人で1時間くらい語り合っていきます。大切なことは、人の話を遮ったり否定したりしないこと。皆で思い出を受容していくように、お互いの話に耳を傾け進行していきます。このことを1~2週に1回など、テーマを変えて数回行っていきます。

かじ取り役のリーダーは、話題が分散しないように、話に取り残されている人がいない様に全体に気を配りながら進行していきます。コ・リーダーの役割はリーダーを補佐し個々の参加者、視覚や聴覚に障害を持った方、認知症の方などのサポートをして皆が参加できるようにします。

既に、認知機能改善・認知症の症状を遅らせる取り組みの一環として行っている自治体や介護施設もあります。また、歴史民俗博物館などの展示と関連付けて回想法を行っているところもあります。

昨今では、高齢者一人あるいは二人暮らしの世帯が増えています。一日誰とも話をしなかったという方も増えています。孤独な時間から離れ、語り手になり聴き手になって時を共有し人とのつながりを体験することは、生きる力になっていくのではないかと思います。

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