靴でなぐりたい
自分のものさしは持っているべきなんじゃないかと思ってた。
寺地はるなさんの『やわらかい砂のうえ』を読みました。
『「わたし、なにが正しいとか、自分ではこうするとかっていう方針はぜったい持っておかないといけないものだと思ってた。今も思ってる」
菊ちゃんはスプーンを使う手をとめて、わたしをじっと見ている。
「でも、それはただ自分が歩くための靴なんだよね。他人を殴るために使っちゃいけないんだって、バスの中で考えてた」』
自分の正しさと人の正しさは違う。
それはわかっているつもりだった。
自分が歩くための靴。
でもときにそれで人を殴りたくなるときがあります。
いけないことだけど、そんなときがあります。