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10年以上、定期的に開催。クラシコムが全社員で集まる会議の時間を大切にしている理由

こんにちは。広報の白方です。

2024年9月に創業19年を迎えるクラシコム。今回お届けするのは、私たちが10年以上変わらず大切にしている「全体会議(全社会議)」のあゆみです。

社員が数名だった頃から、約100名の組織に成長した現在まで、私たちは全社員が集まる「全体会議」を大切な時間と位置づけ、形式や構成を変えながら続けてきました。

現在はクラシコムの採用や組織開発を担う人事企画室のスタッフ2名が中心となり、全体会議を企画運営しています

組織や働き方が変化するなかで、なぜ全体会議を続けているのか。その理由を探るべく、過去のコンテンツをさかのぼって読み解きながら、これまで辿ってきた変遷と、ずっと変わらず大切にしていることをまとめてみます。


2011年、家族の食卓のような「おやつミーティング」

さかのぼること12年前。2011年、社風をはぐくむプロジェクトのひとつとして、週1回のスタッフ全員で集まる会議に、当番制でお菓子を持ち寄ることになりました。

当時の社員数は、まだ片手で数えられるほど。家族のようにひとつのテーブルを囲み、自分たちが今どんな仕事に向き合っているのか、わいわいと共有し合う時間でした。どうやらこの「おやつミーティング」が、クラシコムの全体会議のルーツのようです。

2012年のおやつミーティングの様子

2012年頃から、おやつミーティングが「全体会議」という名前で呼ばれるようになりました。社員も10人ほどに増え、会議の種類も増えてきたことから、頻度も隔週1回に落ち着きました。

2017年、スタッフによる発表メインの「シアター形式」

2017年からは、トークショーのようなかたちで行う「シアター形式」に

組織が大きくなるにつれ「全体会議」の形式も少しずつ変化していきました。

2016年、社員は30人を超え、ついにテーブルに収まらない人数に。フリースペースに椅子を持ち寄り、ぐるりとフルーツバスケットのように顔を合わせながら話し合うようになりました。この頃の全体会議は、月1回の開催。マネージャーによるグループの近況発表に、代表・青木からの「毎月の総括」と、コンパクトな内容でした。

さらに2017年は、「みんなのがんばりを共有し合うこと」を目的に、司会進行役のスタッフを立てて、各グループのスタッフ1名による発表を行い、最後に青木がメッセージを伝える構成で進めていたようです。

スタッフの発表時間は、1人3分。「Try(最近挑戦したこと)」「Problem(課題に感じていること・困っていること)」「Question(みんなや経営陣への質問)」の3つのテーマに沿って発表していました。

2019年春、全体会議をリニューアル

2019年、社員は約60人に増え、オリジナルアパレルの販売開始や、ドラマ作品を公開するなど動画など事業領域もぐんと広がってきました。

この年の6月、人事スタッフが中心となり、全体会議の企画をリニューアルすることになりました。リニューアルのポイントは「いまのクラシコムに必要なコミュニケーションのかたちを進行に取り入れること」。

リニューアル後の会議では、偶数月と奇数月で発表するグループを分け、これまでよりも1人の発表時間を長く設けました。

さらに、スタッフによる発表テーマにも変更を加えました。「Try、Problem、Question」の3つから「チームの変化とトライの共有」「自分の言葉で、最近感じていること・考えていることを話す」の2つのテーマに変更したのです。これによって、各チームと、一人ひとりが今向き合っている仕事への想いが、より素直でリアルに伝わりやすくなりました。

2019年、コロナ禍でオンラインでの開催へ移行

この年の冬には新型コロナウイルスの流行で、クラシコムもリモートワーク主体の働き方となり、全体会議もオンラインでの開催に移行。

変化の大きな状況の中でも、タイムリーに経営からのメッセージを発信できるよう、月1回から隔週へと開催頻度を増やすなど、リモートならではの試行錯誤もありました。

2020年には、月2回開催のうち1回を試しに少人数のグループに分け、業務とは関わりのないテーマでの雑談会にしてみたこともありました。しかし、雑談会は定着せず、増えた分の回もこれまでの発表形式になることに。改めて、「クラシコムの全体会議は雑談的なコミュニケーションの時間を作らずとも、仕事に向き合う仲間同士の試行錯誤や学びの自己開示によって、安心を感じられるような時間かもしれない」と感じるようになりました。

2022年、新たなトライとして「リアル全体会議」がスタート

リモート中心の働き方が続くなか、2022年に始まった取り組みが「リアル全体会議」です。

コロナ禍以前、クラシコムでは年末にみんなで集まり、クリスマス会もかねたささやかな忘年会を開催するのが恒例行事でした。リアルな場所でお互いの空気を感じながら、1年をふりかえるこの会を、みんなが楽しみにしていました。

2018年オフィスで開催した忘年会の様子

2022年に入ると、世の中の状況も少しずつ変わりはじめ、秋には久しぶりのリアルイベント「チャポンと行こう!」の公開収録も開催。年末の忘年会も、あらためて企画をみつめなおすことになりました。

コロナで少なくなってしまったリアルな場所で仲間を感じられる時間をつくりたい、と思う一方、組織が大きくなり、子育てなど働く時間に制限のあるスタッフも増えているなか、夜に飲み会形式で全員が参加するイベントを開催し続けるのはむずかしいかもしれない、という現実もありました。

そんなふうに試行錯誤しながら辿り着いたトライが、平日の日中、業務時間中に5時間ほど全社員で集まって1年をふりかえる「リアル全体会議」です。

会議の前半は、代表青木から全社員へのメッセージ発表、そして青木の言葉を受け取り感じたことを、各テーブルのスタッフ間で話し合います。昼食を挟み後半は、席替えをして、先ほどとは異なるスタッフ間で自身の仕事のふりかえりを行います。これがプログラムの基本構成です。

2022年12月、久しぶりの対面での集合と初めての試みに、スタッフもみんなそわそわしていましたが、実際に開催してみると、いつもの全体会議よりもじっくりと時間をかけて、仲間の仕事や今のクラシコムの空気を感じられる心地よい時間だという実感を得られました。初回のトライを経て、「リアル全体会議」は半期ごとのふりかえりの時間として、継続することになりました。

▼最新の「リアル全体会議」(2024年7月開催)レポートはこちら。

2024年現在、隔週1回オンラインで全体会議を開催

そして2024年。社員数は約100人となった今も、定期的に全体会議を開催しています。

現在は、リアルとオンラインを併用するハイブリッド勤務のため、隔週オンラインで開催。月初は青木と佐藤からのメッセージから始まり、その後は、各グループの代表1人の発表を2〜3組行っています。

発表は1人約15分。プライベートな小話から始まり、直近の仕事の共有、そしてそこから感じたこと気づいたことを、自分の言葉で伝えていくという流れです。

全社員の前で、仕事を通じて自分が感じていることを話すのは、とても勇気がいることです。仲間の真摯な姿勢に対するリスペクトがあるからこそ、耳を傾けるみんなの眼差しも真剣そのもの。発表を聞き終えるたび、背筋がしゃんと伸びます。

私たちが「全体会議」でずっと変わらず大切にしていること

全体会議では、現場スタッフはもちろん経営陣も、自分が感じたことの共有を大切にしてきました。青木や佐藤が全社員へ伝えるメッセージも、方針や事業の状況伝達にとどまらず、ふたりがそれらにどう向き合い、日々どのような試行錯誤しているのか、温度感の伴う自己開示が含まれます。

会社の大きな出来事に対する経営の「解釈」と、ミッションを共有する仲間の自己開示から今のクラシコムの状況をキャッチして、それぞれの仕事へと持ち帰り、仕事に向き合うフォームを調整する。

社員一人ひとりの試行錯誤を通じて「今の私たちを感じられる場所であること」を変わらずに大切にしてきた全体会議。クラシコムのスタッフのひとりとして、今の会社の空気を感じながら、その時々のフェーズにあわせて小さな調整を重ねる全体会議に参加できること、そして広報として、会議のこれからの変化をみなさんにお届けできることが、これから先も楽しみです。


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