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『民藝と暮らす』を終えて。〜その1〜

2016.06.09.    

こんばんは。

6月1日から阪急うめだ本店9階祝祭広場で開催しておりました
『民藝と暮らす』。5日という短期間でしたが、お客様や仲間とともに
濃密な日々を過ごしました。

昨年末だったと思います。
阪急百貨店から「民藝の催事をしたい」というお申し出をいただき
催事もすでに決まっているものもあり、従業員の数も限られている中で、
どのように開催するか、どのような内容にするか色々考えました。
そんな頃に、会社もそうですが、私自身も所属している民藝協会という団体で、若手が集まり未来を模索する輪ができました。
そして、みんなで思っていることを一つ形にできればいいね。
なんて話も出てきて、今回の会に繋がりました。

東京の老舗店舗 銀座たくみと南青山のべにや民藝店のコーナー。
銀座たくみは野崎取締役と松井さんが入れ替わり準備から撤収までアテンド
してくださいました。オリジナルの手ぬぐいやお神酒口飾りが人気でしたね。
べにやさんは同時期に東京で民藝の大会があり、会場にはこられませんでしたがマタタビボールが大ヒット、会期半ばで完売してしまいました。

東北の老舗 光原社のコーナー。
仙台光原社の及川陽一郎さんに東北のものを!とお願いしてご参加いただき
カゴやこぎん刺し、曲げわっぱや樺細工などをご用意いただきました。
途中で追加もしていただくほどの好評ぶりで、陽一郎さんも当初、仕入れに回る予定を急遽変更して、通期でアテンドしてくださいました。

東京 SMLのコーナー。
毎年ゴールデンウィークに開催されているゴールデンスリップウェアを
そのまま大阪に持ってきていただいた感じで、スリップウェアが盛り盛りな品揃え。
益子の若い作り手のうつわや、松崎修さんの刳りもの、安土草多さんの
ペンダントランプも人気でした。
宇野さん、市川さんペアが通期でアテンドしてくださいました。
初日にはスリップウェアに取り組む若い作り手も沢山在店してくださいました。
お客様ではわざわざ東京からお見えになられた方もいらっしゃったとか。
盛り上がってましたね〜。

福岡 工藝風向のコーナー。
九州と沖縄のものをお願いしました。
やちむんは登川均さん、沖縄繋がりで豊永盛人さんの張り子やオリジナルの凧。
九州は小代焼ふもと窯 井上尚之さんと小鹿田焼 坂本工窯坂本創さんのうつわ。
太田潤さんの吹きガラスなどが並びました。
東京と大阪を行ったり来たりしながら店主の高木さんが通期でアテンドして
くださいました。坂本創さんの接客も初々しくてよかったです。

篠山 plugのコーナー。
立杭焼と丹波布(たんばぬの)を中心にお願いしました。
その他にも普段お店で扱っておられる、ハタノワタルさんの和紙の箱や
MITTANの洋服、ラオスの白タイ族のタオルなど楽しいものが
沢山ありました。
店主の吉成さんが通期でアテンドしてくださいました。

松江 objectsのコーナー。
山陰のものをお願いしました。古いものも少し。
出西窯、湯町窯、袖師窯、森山窯、森山ロクロなどが並びました。
初日には出西窯の多々納代表や袖師窯の尾野さんが在店。
店主の佐々木さんはこのために店を閉めて、通期でアテンドしてくださいました。
大阪には顧客様も多いようで、次々に佐々木さんに会いにお客様が来られてましたね。

松本民芸家具と瀬戸本業窯のコーナー。
松本民芸家具は3tトラック満載の家具が届きました。
ダイニングセット、リビングセット、ロッキングチェアやサイドボード。
ライティングビューローなど、大阪でこれだけの松本民芸家具を一堂に
ご覧いただける機会もなかなかなく、みなさん興味深く、また懐かしそうに
ご覧くださいました。
池田さんと中山さんが通期でアテンドしてくださいました。

今回は瀬戸本業窯は松本民芸家具と一緒に展開。
黄瀬戸や三彩、麦わら手など定番のうつわを出していただきました。

そして我が社、くらしのギャラリーのコーナー。
民藝の総合商社的な存在の我が社は、山陽のものを中心に各産地でフォロー
できなかったもの、新しくご紹介したいものを持って行きました。
藁細工やいかごなどの編組品を中心にみなさんじっくりとご覧いただき、
常にお客様で賑わいました。ありがとうございました。
岡山の皆様にはご不便をおかけしましたが、店を閉めて総動員で臨んだ甲斐がありました。笑


売り手側のことを、民藝の中ではよく配り手などと言います。
ただ単にものを流通させるのではなく、作り手の背景や想いなども
含めて頒布することからそう呼ばれたのだと思います。

前の世代の配り手は偉大な方々が多く、それぞれに個性も強かったせいが
交わることが無かったように思います。
今回は若い世代のつながりをひとつの形にすることができました。
それぞれの店舗のみなさんのご協力があってこそです。

風向の高木さんが「民藝って、何?」というセミナーで話たこと
『民藝は、友情である』。
忘れられない言葉です。
ここに集った店舗、関係者の皆様、沢山の品物をご用意くださった作り手の皆さまに感謝です。ありがとうございました。
そして、お疲れさまでした。