「補う」と「瀉す」ということ。しんきゅう研所
証が決まると虚実に随い補瀉をする、
治療がはじまる。
虚には補い、
実には瀉す。
虚とは不足している様子。
力なく艶もなく、乾燥している。
脈でいうとペチャっと潰れちゃうやつ。
そういったところには「補う」をする。
①補法
「補に曰く、之に随う。
之に随うの意は、妄りに行くが如し、行くが若く
按ずるが若く、蚊虻の止まるが如く、留まるが若く還るが若く、去ること弦絶の如し。
左をして右に属せしむ。其の気、故に止まる。
外門已に閉じて、中気乃ち実す。」
右手に鍼を持ち、左手で押し手をつくる。
(私は右利き)
押し手は鍼の影響力が出るように圧がかかって欲しくない。
鍼があるのがわかるくらいにしてつくる。
ここで力が入ると鍼の影響力が伺えない。
軸がぶれてはまずいし、呼吸しにくい姿勢では気が通らない。
don't think just feel
無心でできてる、がいい。
私自身のタイミングではなく、あくまで相手のタイミングで行う。
特に鍼を抜くところとか。
技術が粗悪になると気が漏れる。
漏れないように慎重にやろうと思えば思うほど肩や肘や手首など
関節とやらが力を抜くという行為を忘れてる。
右手の鍼にだって力が入っては影響力が出ない。
あくまで鍼がいくのである。
実に対する瀉法。
脈でいうとツンツン潰れず主張してくるやつ。
こやつが悪さしてるんだろうなあ、という邪魔しているもの、
中が潰れない芯があるやつ。
触れると硬く盛り上がっている、発熱腫脹して熱を帯びている。
硬く荒々しい。
②瀉法
瀉法はめり込ませる。
補うとは別の技法、鍼先のお話、そうめり込ませ。
押手の下圧の方向、真下ではなく進行方向に、
右手の鍼に気をとられて、左手がしっかり仕事していないと、ぐだぐだになる。
気をつけたい。
瀉法の方法も多岐にわたり、どの手法で行うか、
相手に合わせた気の流れに合わせるように。
自分本位ではだめなんだよな。
GIVE、です。
これば実だな、これは虚だな、
簡単に弁別できたらいいのにな。
病症で虚実は決まらない。
診断は陰陽で、治療は五行で。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今日も今日とてはりとお灸に勤しみます。