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正解のわからないレシピ【ローピン】~「美味しんぼ」より~

はじめに言っておくが僕はこの料理を食べたことがない。

だからこのレシピは何の参考にもならない。

でおなじみの「正解のわからないレシピ」シリーズも第6弾になった。


いつもは僕が気になった料理に挑戦するわけだが、今回はずっと昔から知っていた料理「ローピン」に挑戦する。

僕の父親はそんなにマンガを読む方ではないのだが、ふと会社帰りにコンビニや本屋でマンガを買ってくることがあった。1巻から集めるという感じでもないので飛び飛びで買ってくる。僕は子供の頃からそれをよく読んでいたのだが「課長 島耕作」だとか「サラリーマン金太郎」といった大人向けのマンガの中に「美味しんぼ」もよくあった。

「美味しんぼ」は皆ご存じだろうが念のため軽く説明すると、東西新聞社に勤めるグータラ社員山岡士郎と同僚の栗田ゆう子、山岡の父である美食家の海原雄山などが登場するグルメマンガで、「ミスター味っ子」などと違いあくまでリアルな料理描写で人気の長寿マンガだ。

今回挑戦するローピンは、マンガ「美味しんぼ」の「非常食」という回に登場する料理である。

僕は結構美味しんぼを読んでいるので詳しい方なのだが、実は食べてみたい中華料理がたくさん出てくる。

修行中の仏僧も塀を飛び越えて飲みに来ると言われる中華スープ「佛跳牆」や、カエルの脚の脂肪(調べたら正しくは卵管のよう。マンガでは確か脂肪と記述されていた)で作ったデザート「雪哈」など、珍味好きな僕には興味をそそられる料理が多い。ただこれらは材料の入手が相当難しそうだ。

今回のローピンも中華料理の一つ。

この「非常食」という回は、友人の別荘にスキー旅行に行った一行が猛吹雪のために下界との交信を分断され、山岡さんが倉庫にあった長ネギと小麦粉だけで料理を作りなんとか難を逃れるというストーリーで、幼心になんだか変な料理だなあとずっと気になっていた。

非常食として作ったものなのであまり美味しそうには見えないのだが、少年というのは冒険が好きなので、こういった料理が気になるものなのだ。

皆が困っている中、少ない材料をかき集めて

「よし、ローピンができるぞ」

と言う山岡さんがかっこいいんだなあ。

では、その非常に簡単な材料がこちら。

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たったのこれだけ。

マンガではひき肉は使っておらず中身はネギだけなのだが、ひき肉を入れるレシピもあるようだし、できれば美味しく食べたいので入れることにした。吹雪でもないし。

作り方も簡単。

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ボウルに小麦粉を入れ、

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水を入れて良い感じなるまでこねる。

この感じは何回か前のロシア料理「ペリメニ」で分かっているので順調。

そして生地を1時間ほど休ませる。

記事は毎日書くけれど生地は休ませるもの、というダジャレをペリメニの時に書いたが、実際なぜ休ませる必要があるのか調べてみたところ、なんかグルテンが落ち着いた方が滑らかな口当たりになるとかで、クッキーだとかパンの場合は休ませた方がいいかもしれないがそれ以外の時は別に休ませなくても良いんじゃないかと思った。次回からはそうしよう。ウチはブラック企業だ。

さて、その間に

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ひき肉に火を通しておく。

酒、醤油などで軽く味付け。

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長ネギもあらかじめみじん切りに。

多い方が美味しいと山岡さんが言っていた。

そうしたら休ませた生地を取り出し、

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伸ばす。

伸ばしたら、

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ごま油を薄くのばして塗って、

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ネギを敷き、塩を振って、

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ひき肉を敷き、

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端からクルクルと巻いてゆく。

巻き終わったら、

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今度はそれを縦に巻いてゆくと、とぐろを巻いたこんな形になる。

それを上から少し伸ばして、フライパンにおさまるくらいの大きさにしたら、ごま油を敷いて両面を弱火で焼く。

これで完成。

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これが俺のローピンだ!

見よ!

この今まで作った料理の中で群を抜くまずそうな見た目!

何の飾り気もない!

しかし山岡さんの作ったのはもっと棒の時点で細かったんだよなあ。

でもあまり薄くすると破れるし……案外難しかった。

具が多すぎたのかなあ。


さて食べてみる。

……うむ。

これは……

美味しくないんぼ!

美味しくないんだけど……なんか食べてしまう味。


またいつか美味しんぼ料理も挑戦してみよ。


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倉沢学
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