倉敷美観地区の備前焼ギャラリー・倉敷一陽窯の2階喫茶で遭遇した曜変天目
倉敷美観地区の備前焼ギャラリー・倉敷一陽窯の2階喫茶で提供されている季節の生菓子と抹茶セットです。
生菓子は秋らしく、菊の華がモチーフになっています。いつもながら抹茶は、均質な細かい泡で覆われています。木村一陽による備前焼の茶碗と、奈良で作られた伝統工芸の茶筅と、マダムの木村恵子さんの超絶技巧が融合して生み出された、スペシャルな一杯です。
抹茶の表面を拡大してみると、泡が瑠璃色や虹色に輝いています。
それは、曜変天目の世界ではないですか!
世界に現存する曜変天目茶碗は、本家の中国にはなく、日本に伝わる三碗だけです。三碗はすべて国宝になっており、そのうち二碗は大阪市内にあります(藤田美術館と大阪市立東洋陶磁美術館)。筆者は大阪に居たときに二碗を間近で愛でることができました。
そして今回、倉敷で三度目の遭遇をしました。
倉敷の曜変天目は、はかなく消えましたが、カフェでまた会うことができます。
時空を貫いたシンクロニシティにびっくりしました。