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ハロハロを食べにフィリピンに行った話
ハロハロといえば、いつからだったか小さい頃によく祖母に近所のミニストップで買ってもらった記憶がある。
暑い夏、汗だくの身体に冷たいソフトクリームの乗ったブルーハワイシロップのかき氷をかき込むのが好きだった。
ハロハロと言ったらミニストップ。多分日本中がそう思っているであろう。しかし私は相棒のロムさんに初めて連れて行ってもらったフィリピンレストランでハロハロを食べた時、衝撃だった。
フィリピンでは紫いもアイスやプリン、煮豆、ゼリー、フルーツなどをミルクベースのかき氷に乗せるのが一般的。
なんじゃこりゃー!!!
日本でいうところのあんみつかき氷みたいなもんかな。かなり甘いし、彩りがどギツイ。なんでもミニストップのあのハロハロはこれをヒントに誕生したんだとか。
完全にイメージが覆された私だが、これはこれでいろんな味がしてすごく美味しい。しかし隣に座るロムさんは言った。
「フィリピンのハロハロ、もっとおいしいよ」
「なん…だと…?」
それならば行くしかない!
これがキッカケ(?)で私は数日後に故郷に帰るロムさんにちゃっかり同行し、フィリピンに行く事になったのだった。
ーーー
待ちに待ったフィリピン、セブ島。
ガイドのハイテンションBBA、ミス・ジェックに案内してもらい現地を周る事に。こいつはゴープロのSDカードを忘れたり、バイクに私達を3ケツで乗せて走ったりする楽しいヤツだった。他にも面白エピソードがあるのだが、ここでは書ききれないので省略する。
海でシュノーケリングしたり、川で遊んだり、屋台飯食べたりで1日を過ごし、最後に現地で1番有名というハロハロの店に連れてってくれた。
そこは野犬が待ち受けるきったねぇ店で、店に入ると女主人とその子供達がわらわらと迎え入れてくれた。そこでハロハロを人数分オーダーする。
すると女主人は何やらガレージの様な場所に姿を消した。
奥で作っているんだろうが、きっと覗いたら最後、見てはいけないものを見て殺されると思い、覗かなかった。野犬は何故だかずっとこっちを見ていた。恐い。
そんな心配も杞憂に終わり、出てきたハロハロはシンプルながら悶絶する程美味かった。新鮮なバナナとマンゴーが乗ったミルキーなかき氷は、紫いもとチョコレートのアイスと見事に調和していて、不思議と甘ったるくないのだ。
きったねぇ店の怪しげなハロハロ。超絶美味い。
ロムさんの言う通り、やっぱり本場のハロハロは美味かった。きっとフルーツ全般美味いからだろう。
しっかり熟すまで育ったバナナはねっとりしていて甘いし、マンゴーもクリーム色で小ぶりな割に日本の高級マンゴーばりの味だし、それらを使ったシェイクはもっと美味かった。やっぱり本場は違うんだな、と目から鱗が落ちた。
こうしてこの旅の一番の目的は達成され、ますます私のハロハロ好きが加速してしまったのであった。(現在は家で作ったりするレベル)
ちなみにフィリピンにもミニストップはあるがワクワクして行ってみたらハロハロは置いてなかった。残念!