アリとキリギリス姉妹
子供のころに読んだ、アリとキリギリスのお話を、心療内科で先生からされました。
「( ̄∇ ̄;)ハッハッハ、妹さんはキリギリスさんなんだね、お姉さんはアリさんで、冬の心配をして、一生懸命働いたんだね」
「ああ、そうですね! 妹はお給料はもらったら、もらっただけ、その月に使っちゃって、貯金なんかありません」
「それなのに病気になって、働けなくなてしまったのね」
「そうなんです。病気で大変なのはわかるんですけど、家にいるあの人は、そんなに大変そうに見えないんです」
「お姉さんが、なんでもやってくれると思って安心してるんでしょ」
「それじゃ、私がいなくなったらどうするんですか? 一人じゃ家の中も歩けないのに」
「いなくなると思ってないんでしょ?」
「思ってないですね! お金だって無くなりますよ、働いてないんだから」
「だからキリギリスさんなんだよ」
「なるほど、そうですね! そうだと思います」
「それで、妹さんはこれからどうなるといってるの?」
「お姉ちゃんが有名な作家になるから、大丈夫、って、言ってます」
「それはまた、すごいね!」
「はい、母がむかし活躍していた歌手の芸名を私につけたから」
「そうなの? それはまた愉快なお母さんだね、( ̄∇ ̄;)ハッハッハ」
「だから大丈夫、って、言いながら、『名探偵コナン』見て笑ってます」
そう考えると、妹がすごく心が広い、と感心したり、心療内科といえば聞こえは柔らかいが、精神科のクリニックなわけで、先生が笑いながら話を聞いている。ということは、面白いことなんじゃないかと思えてくるから不思議です。
なるようになるさ、亡き母の声が聞こえそうです。