![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44053002/rectangle_large_type_2_c5a90c5f10461632b36b6237d9add0db.jpg?width=1200)
有名になれますように、と願って母がつけた名前です……💛💛
私の名まえはいぐちさよこ。
昭和の時代に活動していた童謡歌手、井口小夜子をオペラ歌手だと思い込んでいた母が、未熟児で育つかどうかもわからない私につけたのです。
母は字もそのままつけるつもりでいたのに、役所に届けに行った祖父が、小さく生まれた子に小さいという字はよくない、と佐代子になりました。
私は、脳性麻痺で子どもの頃、知的障害があるように見られていました。成績もよくありませんでした。
中学生になって、テストの点数で成績が判断されるようになって、文字化したら自分は頭がいいのではないかと思いました。
高校生時代はまた障害者は頭が悪いと思われていると思ったら勉強する気が失せましたが、家族は何も言いませんでした。
わが家は裕福ではありませんでしたが、短期大学まで行かせてくれました。
文学に興味はありましたが、国文科は落ちてしまったので、図書館司書課程のある大学に行きました。
いけばなは学生時代に始めました。ちゃんと教授者資格も取りました。
なぜか、福祉関係の仕事に就いて、ケアマネージャーにもなりました。
名刺を近所の人に見せて、嬉しそうに自慢していました。
元気だった妹が病気になって、介護しなければならなくなって仕事をやめたときに、とつぜん、「お前小説家になれ!」といいました。
何度か作文やエッセイに入選したことがあったからです。
「大丈夫だ、きっとなれる。お前には有名なオペラ歌手の名まえをつけてやったから、本名で書いても有名になれる」といいました。
母と、母に興味のある友人に応援されて、物書きになろうと決めました。
母も友人も亡くなってしまいましたが、空の上から応援してくれていると思うので、いまは児童文学を書いています。
無謀ですが、何とかなるような気がします。
母の予言は当たります。