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引っ越して、防災の観点も変わった。今は「備える」のチャンスの時

東京では文化的な暮らしができるし、一緒にいて楽しい人もたくさん。
メジャーなもの、マニアックなものまでイベントも目白押し。
情報的にも物そのものも最先端なものが手に入るし、サービスも豊富。
学びの選択肢が多く、メリットは挙げればキリがないほどある。
一度は東京に住んでみた方がいい。
それを経験するかしないかの差は大きい。

ただ、デメリットやリスクもたくさんある。
その最大が命に関わる防災面
町や建物の造り、人の多さも危険因子。
食糧やエネルギーの自給率は0に等しく、イビツな都市。
平時でなければ生きてはいけないと思う。

南海トラフや都市直下型の地震の可能性、富士山の噴火の可能性、ここ数年の雨の降り方、台風の勢力。

楽しさも利便性も享受して暮らしていたけれど、人の多さには辟易とすることも多かった。
オリンピックが東京に決まって沸いていた時、なぜか「東京で、オリンピックは開かれない」って確信めいたものがあって。
友達に言って反感を買い、変人扱いされたので口にするのを控えていた。
「オリンピックに使うお金があるなら、東北の復興や原発の処理にまわせばいいのに」っていうのが本音。
でも日に日にオリンピック色が強くなり、私の確信は「見たことがない現実をイメージできていない」だけなのかなと思うことも増えた。
それでなくても人が多い東京に、世界中から人が集まる。
ちょっとした移動やお買い物も人・人・人。
いつもはすんなり入れるランチやカフェが、急に大行列にでもなれば不快。
オリンピックの会期中に大地震とかきたらどうなるんだろう。
えらい人たち「何も起きないことを祈る」と同じくらい、具体的な策はないと思う。
だって、満員電車対策も「数日間、我慢すればどうにかなる」って思ってるよね?ぐらい、具体策は見えなかった。
オリンピックの前に地元に帰るか、少なくともその会期中は東京にいたくないと思った。

コロナ禍において、人の密度は嫌気を通りこして恐怖に変わり。
母が亡くなって急遽実家に帰り、日常を取り戻しつつある中で防災についても考える。
今は一人じゃない。
父を守らないといけないし、コロナ禍の今、体育館とか避難所への避難は選択肢から外して考える。

Uターンしたこと、父との同居により、条件や防災観点変わった。
まず、外出時はともかく、我が家の立地において水害は頭から外せる。
我が家は高台なので。
墨田区にいた時は、水害のリスク隣り合わせだった。
その代わり、強風による被害は自分ごとになった。
墨田ではマンションだったので、建物の造りは頑丈。
けっこうな台風でも、風の音なんて気にもせず過ごせた。
今は戸建てになり、何が怖いって風でガタガタ鳴る雨戸の音。
眠れない。
屋根や壁が吹っ飛ぶリスクもある。
屋根用のブルーシートは買ってある。
滑り止め手袋、家の何処かにはある。
木材やガラスでも大丈夫なやつ。
屋根作業用の地下足袋はサイズがなくて買えていない。

地震に関しても、築40年の戸建ては耐震にも不安あり。
オール電化なので、ガスの危険はなくなった。
漏電とか?家事のリスクは高まったのかな。
父用にも釘を通さない靴を用意しておかないと。
ヘルメットは、実家なら代わりになるものたくさんあるような気もするけど、あった方がいいな。

今は持ち家(父のものだけど)に住んでいるけれど、本来、私はなんの迷いもなく賃貸派。
借りにくくなるくらい高齢になってから、預金で小さな家を中古で買ってリノベするのが理想。

この先わりと早めに首都直下型や南海トラフ沖地震、富士山の噴火とか日本が終わるレベルの自然災害が起きると思っている。
根拠はない、確信だけ。
水に浸かろうが、屋根が飛ぼうが、自分の住む家が被害に遭っても、賃貸であれば引っ越せばいいだけ。
それまでは「家賃払い続けるぐらいなら買うのもアリか?」とか考えることもあったけど、2011年の地震を体験して、迷いはない。
この自然環境の変化の中で、いつどこに何が起きてもおかしくないと学んだ。
いきなり北海道とか九州とか引っ越して、最初の数ヶ月は収入が20万切るとか全然あり得る。下手したら無収入かもしれない。
ローンの返済金+新転地での家賃、払えない。
しかも被災した家って売れるの?
通常であっても、ローンを返し終わる前に上物の価値はゼロになったり。
土地の値段も下がっていくところが大半でしょう?
必死に働き続けて、銀行に借りたお金を返す。
何十年もそんなことに縛られるの、なんか虚しい。
いかに身軽でいるか、私はそっち派。

引っ越したことによる防災メリット、2つ見つけた。
大勢集まる避難所に行きたくなければ、車と庭がある
それと、ある程度の防災用品を置いておけるスペースもできた。

非常用のトイレ、平時に使って慣れておかないと。
真っ暗な中で初めて使うとか難しそうだし、尊厳というか精神的な抵抗感を和らげておかないと、それでなくてもストレスかかる中、生理現象でいちいち抵抗感があるのは、きつそう。
生理の時とかどうすれば…

平時にも食べたい!って思える非常食、普段からもっと探しておこうって思った。
停電や物流に影響出たら棚がカラになるかもしれないし、その心理的な不安は東日本の時に味わっている。
常温保存できて日持ちするもの、火とか使わずに食べられて美味しいものなんてあるのだろうか。
裏の原料表示を見て、得体のしれないカタカナが羅列された食品。
これ、ほんとに食べ物か…って思っちゃう。

手に取って表示を見ては棚に戻すを繰り返しす。
非常食の出番がこなくても、いずれ食べなきゃって思うとゲンナリする。
添加物の何かに反応するタイプ。
疲れてたり、たくさん摂ると、口のまわりが腫れ上がったり、ひどい時は顔中、身体中赤いブツブツが出るので、テンション以前に覚悟も必要。
非常時なら体に悪いもの食べるのもしょうがない?
食べたい!って思える非常食。
探そう。

太陽光で充電できて、コンセント使えるやつも欲しい。
寝袋や、銀色の毛布とかも選んでおきたい。
冬はしのげるかもしれないけれど、真夏の暑さはどうすれば…
趣味でアウトドアに慣れて、普段遮断されている「限られた道具を駆使して生きる知恵」呼び覚まし、有事に動揺しないだけの人になりたい

防災グッズを調べたり比較するって、勉強になる。
いざという時には、どれだけ備えているかが命を守る線引きになる。
起きてからでは、普段買えるものも手に入らなくなるし。
大きな地震が起きてきた日本で、何を見て、何を体験して、何を学んだか。
自分に問いかける。
コロナで頭いっぱい?
平時の間、何してたの?
自分の住んでるとこは何も起きないと思ってた?
もう忘れた?
かくいう私も東日本の直後ほどの緊張感はなくなってしまった…
あの頃は防災用リュックも枕元にあったし、湯船にお水も貯めていた。
穏やかな日々のありがたさったら。
こういう時こそ「備える」のチャンス。
防災用品の置き場を決めて、ひとつずつ安心を手に入れていこう。

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