3つの場を1つにする建築:水戸市民会館
こんにちは
以前、茨城県にある2つの磯前神社を訪ねたお話をさせていただきました。
その後、水戸の街に向かいまして見たかった現代建築へ。
向かった先は今年7月に開館したばかりの水戸市民会館、設計は建築家 伊藤豊雄氏。
国内外で多くの建築を手掛ける日本を代表する建築家です。
ということで、今回は水戸市民会館を訪ねた建築体験のお話をしていきます。
日々の合間にのぞいてもらえたら嬉しいです。
では始めますね。
|水戸市民会館の位置付け
まずは概要を簡単に綴っていきますね。
水戸市民会館が地域の中で、どのような方向性を持った「場」(建築)なのか、が水戸市民会館のホームページに載っています。
抜粋ですが、以下に載せておきます。
これらが水戸市民会館という建築の持っている役割として考えられ、今後向かう方向を示している基本方針とされています。
さらに詳しくはリンクの水戸市民会館のホームページをご覧いただければと思います。
また、水戸市民会館を設計するに当たり、建築家 伊藤豊雄氏のインタビュー(Casa BRUTUS掲載)を読んでみると、伊藤氏も水戸に残る地域の歴史や伝統的なモノゴトとの関係性を保ちつつ、地域に開かれた新たな関係性を築いていく建築として水戸市民会館を構想した、というようなことを仰っていました。
▼Casa BRUTUS
|木架構の大空間広場
で、ざっくり概要をお話しさせていただきましたので、建築内部の様子を見ていこうと思います。
水戸市民会館の中に入ってみると、「やぐら広場」と言われる上階まで吹き抜ける大空間が広がります。
圧巻なのが、やぐら広場(屋内広場)を覆うように立ち上がる木架構。
立体的な格子状の木組みの構造体に囲われた空間に目を奪われます。
このやぐら広場はパブリックな場所として、色々なイベントに活用したりして、にぎわいや交流を目的とした多目的な広場として計画されているようです。
普段は何もない広い空間ですが、イベント毎に様々な表情に変化する空間はとてもフレキシブルですし、これから先そのような姿を見せ続けていくことで地域の賑わいの拠点としてさらに認識されていくんだろうなぁと思います。
上階に行くと大中のホールや各種用途の部屋が設けられています。
またフロア毎にラウンジ設けられていて、ボクが訪れた日にも学生さんと思われる皆さんが勉強をしていました。
自分の部屋にこもって勉強や何か作業も良いですが、こうした場所を利用するのも気分転換になっていいかもしれませんね。
ボクも暑さから逃げるようにベンチでしばらく(お掃除ロボ見ながら)ボーッとさせてもらってました。
|繋がりを生み出す連続性
この水戸市民会館の前後には、南に水戸京成百貨店、北には水戸芸術館があります。
その中央に水戸市民会館があり、北から南にかけて3つの施設が連続していきます。
つまり、商業(水戸京成百貨店)、地域(水戸市民会館)、アート(水戸芸術館)、三者三様の用途の建物ではあるものの、3つの建築の内、中央に配置された水戸市民会館が南北を繋ぐ役割を担っていて、見方を変えると「通り」とも言えます。
※3施設が並ぶ施設の愛称として「MitoriO」(ミトリオ)と呼ばれています。
先ほどお話しした「やぐら広場」が南北に抜ける通り道となり各施設を連続させています。
そう、多目的に広場で様々なイベントを実施するということは、例えばマーケットであれば商店街的ですし、作品展示であればアートストリート的に歩く楽しみが生まれます。
そうして南北にある施設との関係性は強まりますし、3つの建築物が1つの場となり水戸という地域に新たな(活気的な)流れが生まれる可能性があるように思えます。
誕生したばかりの水戸市民会館。
こうして体験したり、建築の方向性を知ってみると、この先、がとても楽しみな場所だなぁと感じます。
定期的に足を運んで変化を見ていきたくなりました。
ということで
今回はこの辺りで失礼します。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
ではまた
▼水戸芸術館
▼こちらもよろしければご覧ください
▼kuramoco design project
話を聞いて面白いと興味が湧きましたら、ぜひサポートの方もしてくださると嬉しいです。 アイデア探し・デザイン制作など創作活動のために活用していきます!