高校生に送る最後の図書館だより LIBRARY NEWS
もしよければ、曲を聞きながらでも読んでみてください。
「小さな世界」 初音ミク 40mp 『小さな自分と大きな世界』より
「君の好きな本」 feat.GUMI / TOKOTOKO(西沢さんP) 『ハンドメイドミライ』より
「もぐらは鳥になる」のあのわ
「ゆめの在りか」のあのわ
「1001のバイオリン」THE BLUE HEARTS
「風になりたい」THE BOOM
本のこと・図書館のこと、いろんな人からいろいろ聞かれることが多いです。本は書かれたところで止まっています。本は時空や出来事、想像などを、人がまとめたもので、エッセンスがつまっています。読むと、それぞれに感想を持ちます。本は読まれることで、はじめて本として完成します。
高校生は新聞・雑誌を含めて、読まない、読めないと大変だ!と言われたりします。
でもです、私の友人や家族は、読まないけれど、楽しそうな人の方がはるかに多いです。みなさんの周りはどうでしょうか?
本好きはどうして生まれるのか?【自分という存在への関心が高い人】
自分という存在を日頃から大事に考えていて、漠然と自分の可能性を伸ばしたいなぁと思っている人が、偶然、本に出会い、自分の中の何かを乗り越えられることを知ったとします。その体験をすると、面白いからいろいろな本に出会うことが習慣になっていきます。マンガでもケータイ小説でも実用書でも、「自分はこう思った」と思えば、読む前の自分より少し大人になっている。それが“乗り越える”という意味で、それが本の魅力です。
いま自分のやるべきことで満ち足りている人には、本を読む余裕やきっかけは見つけにくく、本は否定しないけれど、「時間がない」「読まなくてもいい」と言います。そんなことないんです。
実は、面白いサイト、タブレットなど、いつも本に近い素材に囲まれて暮らしています。
これからも形を変えながら、本は私たちの身近にあり、私たちの生活を豊かなものにしてくれる存在であり続けます。利用しやすい自分の好きな形のものと、たのしくつきあうのが自然だと思います。
高校生は、大人からすすめられる本や、本を読まないといけないと構えてしまい、むずかしいと感じているのかもしれません。「一緒に読もう!」とか、朝読書など、あまり動機づけをしてもらっていないのに、読まないこと・物事を知らないことが、困ったことだと言われたりします。
例えば、私が出会ってきた高校生さんたちは、朝読書で本に親しんできていたので、私の知る限り構えず、シンプルに本が好きですね。
卒業して、興味を持ったことがあれば、ぜひ紙の本も手にしてみてください。紙の本は電子媒体にはない説得力があります。
紙の本、紙以外の本、両方の面白さを。
全国の高校生の大半は、たくさん本を読みません。でも実は、成長のきっかけ(大人からの読書へのお誘い)を待っていると、実感しています。ネットの他に、「いつも身近に一冊本」があったみなさんは、読む機会の少ない高校生より、一歩リードしているかもしれません。じっくり情報(文字・絵など)とつきあうことで、取捨選択能力が発達するからです。
私は大学卒業後、図書館学に興味を持ち遅くではあるけれど勉強し始め、それからずっと人と人の些細ないざこざを解決するために、図書館やネットがあるのだと思っています。朝読書をはじめた大塚笑子先生から直接言われた、「本はその人の置かれた状況を救う」という言葉を「違った」と思いたくない。
図書館をやっている者として、自分が追いかけていることを、「嘘だった」と思いたくない。
あらゆる知恵を探して、社会の小さないざこざはみんなが声をあげれば解決できるのではないかと、もがいて、その答えを、自分の精神力が持てば探したい。
人と人の小さないざこざはなくならない。昔から名のある人もいろんな矛盾を指摘している。それを今日まで変わらずに繰り返している。
政治・公共機関も自分たちの保身ばかり、うんざりです。
昭和の時代の人たちが終わって、スマホを使う次の人たちが仕切る世の中に、新しい価値観が生まれ、そこで大きく歴史が変わっていくと思う。
私のようなものが、どうにかならないかと思っても、基本、今まで変わらないものは、変わらない前提。無駄な抵抗なのかも。
私は微力でも生涯にわたり仕事を通して日本を変えたいと思っているけれど、自分の生活を犠牲にまでできない、そんな覚悟はない。
スマホを操る、さらに紙の本の価値も認める?高校生
次の世代に託します。そして、次の世代の選ぶことに賛成し、困難の乗り越え方を教えられたら本望です。
これからは、自分が生きていく方法を考えようと思います。