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いつものもしもCARAVANに出展しました

先週7/6(土)、7/7(日)にイオンモール名取で行われた「いつものもしもCARAVAN」に株式会社日立製作所 デザインセンタと共同で「みんなの防災ラボ」というブースを出展しました。今回のnoteではその様子を紹介します。


いつものもしもCARAVANとは

いつものもしもCARAVANとは無印良品が開催する防災啓蒙イベントで今回で24回目になるそうです。今回は初めて「イオンモールと無印良品の共催」という形だったそうです。

「いつものもしも CARAVAN」は、「地域とつながる・楽しく学べる」をコンセプトに、子どもから大人まで楽しく防災を学ぶことができる、地域の人も、企業も、行政も、垣根なくつながることで地域全体の防災力が向上することを目指した地域一体型のイベントです。

MUJI Webサイトより

防災ノウハウの交換を促す「防災ノウハウ交換ボード」

今回は日立製作所デザインセンタのブースに相乗りする形で参加させていただきました。わたし以外にもムサビ生が2名参加しているので、今回は4つの展示がひとつのブースで展開されるという豪華な(?)構成です。

その中でわたしは、防災ノウハウの交換を促す「防災ノウハウ交換ボード」という展示兼ワークを実施しました。(実は検討段階では「防災ビンゴ」という企画も考えていたのですが、そもそもイオンモールに買い物に来ている人がついでに寄ってくれる、ということを考えるとじっくり取り組むようなゲームは難しいだろうということで却下になりました😅)

防災ノウハウ交換ボードのコンセプトはこちら

防災ビンゴ改め防災ノウハウ交換ボードのコンセプト

具体的な企画はこんな感じで検討を進めました。今回は「青フセン=自分の知っている防災ノウハウ」「赤フセン=自分の知りたいノウハウ質問」というのがポイントです。

ラフ案

価値交換における「受け手の負担感」を減らせるか

勘が鋭い方は「あれ?倉林の研究テーマって”防災”だったっけ?」と思ったかもしれません(そんな人はいない?!w) 

そうです。わたしの研究テーマは「価値交換」であり、それを促すような地域通貨が注目すべきポイントなのです。しかし価値交換をもっともっとミクロに見た時に「ひとつひとつの価値交換において、受け手の負担感を減らすと価値交換が促されるのでは?」と考え、今回の防災ノウハウ交換ボードでも「青フセン」と「赤フセン」を用意してその負担感を減らす、もしくは負担感を感じなくても良い状況を作りたいと思いました。

価値交換(ノウハウ交換)のタイムラインと研究範囲

そうして実施したのがこちらの「防災ノウハウ交換ボード」です。

防災ノウハウ交換ボードイメージボード&オペレーション資料
(A1サイズのパネルの縮尺がおかしい、大きすぎた…😅)

当日の様子

当日は朝8:30には現地に到着する予定だったのですが、寝坊したりパネルを忘れるという大失態をしたり、ご迷惑をおかけしましたが。。。なんとか設営も間に合い、無事にイベントを終えることができました。

イオンモール名取広い!沢山の人に参加いただきました!
2日間でこんなに防災ノウハウが集まりました!

結果と考察

最初は誰も立ち止まってくれずどうなることかと思いましたが、徐々に人が増えてきて、ボードにフセンが集まり始めるとそれを見に来てくれる人も出てきました。とはいえ、いざノウハウを書いてみようと思うとやはりハードルが高かったようで、見てくれるけど書かない人も多かったです。

そんな中、赤フセンの方が先に増え始めました。防災に関する質問や疑問を出すほうがハードルが低かったのかもしれません。そしてその赤フセン(疑問)に青フセン(ノウハウ)の返信がついたときには、「防災ノウハウ交換ボード上で対話が生まれた!」と思い嬉しかったです。

2日目は赤フセンよりも青フセンの方が増加傾向にあり、結果的には、青フセン:39枚、赤フセン:26枚の合計65枚のフセンが集まりました!

参加人数やフセンの時系列推移

また誰かが書いた青フセンや赤フセンに対してコメントしてくれたり、フセンを追加してくれることから、「ボード上に書いたものはあるけど、その場に書いた人はいないという状況によって、安心して意見を言うことができた」のではないか、と思いました。

結論と今後に向けて

今回、防災ノウハウ交換ボードを実施してみて、疑問がノウハウの発露を促すと言えるのではないでしょうか。赤フセンに書かれた疑問によって、その疑問に答える形で青フセンにノウハウが書かれるということが起きました。つまりノウハウを欲するという「需要」が、ノウハウを提供するという「供給」を生み出しているということになります。

今回の防災ノウハウ交換ボードにおいては、疑問を出す時に大勢の前で話す必要はありませんし、費用の負担もありません。これはノウハウを受け取るということに対して負担感を軽減できるデザインのヒントになりそうです。

今回の防災ノウハウ交換ボードでは、疑問とノウハウの発露にタイムラグが有りましたが、これを広くノウハウの交換と考えた時にこのタイムラグがどのように影響するのか?良い方向に働くのか、悪い方向に働くのか、については今後さらに研究を進めていく必要がありそうです。

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