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コミュニティについて考えた

「コミュニティ」というものを考えさせられる機会がよくあります。


コミュニティという言葉はいろいろな意味で使われるので要注意です。

はやりのAI検索「Perplexity」では、うまくまとめて説明してくれました。

コミュニティとは、共通の目的や興味、地域などによって結びついた人々の集まりを指します。この集まりは、情報の共有や相互支援、意見交換を通じて目的や興味を深め、地域の絆を強化する役割を果たします。コミュニティはその形態により、「地域コミュニティ」、「オンラインコミュニティ」、「趣味コミュニティ」などに分類されます[1][2]。

「地域コミュニティ」は特定の地域に住む人々が形成し、地域の問題解決や活性化に寄与します。一方、「オンラインコミュニティ」はインターネットを通じて形成され、地理的な制約を超えて広範な人々が参加します[1][2]。

また、コミュニティという概念は、社会学的には地縁や血縁など自然的な要素に基づく集団として定義されることもあり、このような集団は共通の地域への帰属意識や共同の目標を持ちます[3]。このように、コミュニティは多様な形で存在し、人々の社会的つながりを深める場となっています。

情報源
[1] 「コミュニティ」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書

[2] 【コミュニティ】の意味とは?類語や言い換え表現もあわせてご紹介

[3] コミュニティとは? 意味や使い方 - コトバンク

[4] コミュニティー(community)とは? 意味・読み方・使い方 - goo辞書

[5] 英語「community」の意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書

[6] communityとは・意味・使い方・読み方・例文 - 英ナビ!辞書 英和辞典

[7] コミュニティとは

[8] communityの意味・使い方・読み方 - 英辞郎 - アルク


地域コミュニティ活性化のヒントは縁側

以前、聞いた話です。

「コミュニティは、公私の間にある『共』。縁側

縁側を解放して、将棋を指して、人が集まっている家には、まさかの時に助けが来ます。

ブロック塀で家を囲い、門を固く閉ざしている家の人は死んでも気づかれません。

家に上げて、もてなす必要はないのです。麦茶とおせんべいを縁側に置いておけばいいのです。気がつくと誰かがお菓子を並べています。

しかし縁側のある家は少なくなりました。

地域コミュニティは住民の生活を支える重要な基盤となっています。地域コミュニティは、冠婚葬祭や福祉など、個人や家族だけでは対応できない事に対する相互扶助機能を持っています。地域文化の維持に貢献します。まちづくりや防災など、地域全体に関わる課題を調整し解決する役割を果たします。

しかし直面する課題が多岐にわたります。なにより人口減少と高齢化で、地域コミュニティの維持が困難になっています。コミュニティ活動のための安定した資金確保も課題です。コロナ禍以降、地域のお祭りや伝統行事の継続が困難になり、地域文化が衰退している例もみられます。


オンラインコミュニティ

私がSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を始めたのは2004年です。KNNの神田敏晶さんのセミナーで、Googleの社員が試験的に始めたOrkutを知り、リアルタイムに他の人からの反応がある仕組み、まったく新しいオンラインコミュニティの仕組みに魅せられました。それまではいわゆるオンライン掲示板しかありませんでしたから。

2004年2月に日本発のSNSであるmixiとgreeがサービスインしました。招待制でしたので、神田さんにさっそく招待してもらい、ハマっていきました。

ハマった理由は、ネット上に自分の居場所ができたからです。知人とオンラインで繋がります。知らない人とも会話ができます。その人の人となりがわかるからです。

当時、イベントや勉強会などに参加する時には事前にmixiで参加する人を探し、ある程度その人の人となりを知ってから参加することで、懇親会での会話のきっかけに使っていました。

私は音楽のオンラインコミュニティの運営をしていました。掲示板がメインでしたが、mixiの真似をして、SNSにリニューアルしました。

掲示板は作るだけでは、ほとんど使ってもらえません。中の人が投稿しても反応がありません。どうしたら良いかと悩んでいたら、掲示板活性化と荒らし予防のための専門業者を見つけました。けっこう費用はかかりましたが掲示板は活性化し、トラブル対応もスムーズにいきました。

SNSにリニューアルする際にmixiに習って、掲示板コミュニティは参加者が自由に作れるようにしました。オフィシャル掲示板の運営は不要になりました。

インターネットが普及する前のパソコン通信の時代から、ニフティフォーラムなど、個人間でのやりとりができることが人気でした。

人は人とコミュニケーションして、役に立ったり、認められたりすることが嬉しいのです。このnoteもそうですね。


コミュニティマーケティング

私が音楽のオンラインコミュニティの運営をしていたのは、「コミュニティマーケティング」を成功させたかったからです。

コミュニティマーケティングとは、自社の製品やサービスを購入、利用したり、関心を持っているお客さまを集めてコミュニティを作り、そのコミュニティの発信力を活用してマーケティング活動を行う手法です。

広告とは異なり、既存の顧客との双方向のコミュニケーションを通じて新たな顧客を獲得したり、顧客ロイヤルティを高めることができると言います。

マネジメントはコミュニティマーケティングに期待をかけます。

しかしコミュニティ運営には時間とコストがかかり、即効性が期待できません。運営担当者のスキルがコミュニティの活性化に大きく影響します。

成功事例はいろいろありますが、真似をできるものではありません。


共同体感覚

人は社会的動物です。絶えず他者との関係において存在しています。

アドラーは「共同体感覚」と言っていますね。

もしも他者が仲間だとしたら、仲間に囲まれて生きているとしたら、われわれはそこに自らの「居場所」を見出すことができるでしょう。さらには、仲間たち──つまり共同体──のために貢献しようと思えるようになるでしょう。このように、他者を仲間だと見なし、そこに「自分の居場所がある」と感じられることを、共同体感覚といいます。

嫌われる勇気


そして、人の悩みはすべて、対人関係の悩みであると言います。まさにその通りですね。

悩みをなくすには、一人で生きていけば良いのですが、人は社会的動物なので、残念ながら一人では生きていけません。ではどうしたら良いのでしょう?

われわれは、客観的な事実を動かすことはできません。しかし主観的な解釈はいくらでも動かすことができる。そしてわたしたちは主観的な世界の住人である。

嫌われる勇気


我々はコミュニティの中で生きていくしかありません。コミュニティには人間関係が必須だから、悩みも発生します。しかし悩みは主観的な解釈で変えることができるというのです。幸福に生きるには、自らの考え方を変えれば良いのだと。

論理的には理解できますが、感情を制御するのはなかなか難しいことですね。いくつになっても感情を抑えられず、悩みを抱えてしまうことはあります。


オキシトシンの罠

同質の人どおしのコミュニティは閉鎖的になる傾向があるようです。仲が良くなれば、その仲を維持しようとして異質なものを排斥しようとします。

中野信子さんは、『ヒトは「いじめ」をやめられない』でその理由を述べています。

ヒトの肉体は脆弱であるため、生存の武器として集団をつくるようになりました。

社会的集団にとっての脅威は集団の中にいるフリーライダー(非協力的でタダ乗りをする人)なのだそうです。中野さんは、この脅威に対抗するために「裏切り者検出機能」と排除するための制裁行動「サンクション」が脳に備えられていると言います。

また、スキンシップが生み出す脳の愛情ホルモン「オキシトシン」は、共同社会づくりには必須ですが、このオキシトシンも、過剰になると仲間意識を高めすぎて、妬みや排外感情も高めてしまうのだそうです。

そういえばNHKスペシャル「ヒューマンエイジ 人間の時代 第2集 戦争 なぜ殺し合うのか」でも戦争を引き起こすのはオキシトシンの影響だと説明していました。

歴史上記録に残る戦争や紛争を調べ上げると、その数1万回以上。総死者数は1億5千万人にものぼる。今もやまない戦火。なぜ人間はこれほど戦争にとりつかれたような生き物になってしまったのか。最新研究から、人間の「仲間と助け合う本能」が、同時に戦争への衝動を生む皮肉なメカニズムが見えてきた。

NHK


愛情ホルモンのオキシトシンが敵と味方の線を引きます。

活版印刷、マスメディア、インターネットなどコミュニケーションツールが仲間意識、結束力を高め、敵愾心を強めます。

それが突き進むと戦争になってしまうのです。

それを乗り越えて、平和な世界へ向かうことはできるのでしょうか?

番組では、
解決の希望は共通の課題解決で協調して線引きを乗り越えること
だと述べていました。

地球温暖化対策などで協調していけることを望みます。



おわりに

Perplexityに、「コミュニティは生きるために必要か」と聞いてみました。


コミュニティは生きるために必ずしも必要ではありませんが、多くの利点があり、生活の質を向上させる要素として重要です。

1. 社会的つながりの提供
  - コミュニティは、人々に社会的なつながりを提供し、孤立感を軽減します。これにより、メンタルヘルスの向上が期待できます[3][6]。

2. 相互扶助と支援
  - 地域コミュニティでは、住民同士が助け合い、災害時や日常生活でのサポートを受けられます。これにより、生活の安定性が増します[8]。

3. 生きがいとやりがいの提供
  - コミュニティ活動を通じて、多様な人々が生きがいややりがいを見つけることができ、それが就労や社会参加につながることもあります[8]。

4. 情報共有と学びの場
  - コミュニティは、情報交換や学びの場として機能し、新しい知識やスキルを得る機会を提供します[1][4].

これらの利点から、コミュニティは生活を豊かにし、個人と社会全体の発展に寄与する重要な要素と言えます。

情報源
[1] コミュニティマーケティングとは?重要性が増す理由と実践のポイント | Commune(コミューン)|コミュニティプラットフォーム

[2] コミュニティマーケティングとは?メリットや手法、失敗しないためのポイントを解説 - 株式会社WOWOWコミュニケーションズ 公式ブログ

[3] コミュニティとは? 意味や使い方 - コトバンク

[4] オンラインコミュニティのメリット成功要因 | QuestionPro

[5] コミュニティの運営はツールで差がつく!便利な6つのサービスを紹介

[6] コミニティー(コミュニティ)って、どんな意味?手軽に参加できるイベントサイト3選

[7] コミュニティ運営とは?メリットやコツを紹介! | FANTS

[8] 生涯活躍のまちづくりに関するガイドライン/内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局 令和2年7月


「コミュニティ」は未来のために、次世代のために、私がずっと悩み続けているテーマです。

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