出会い②

2004年4月。

私は大教室の一番前の席に座っていました。
教壇の中心に置かれた、教卓から、向かって少し右側の席でした。

席は、完全に自由選択、早い者勝ちでした。
人気の授業なので、早くから席取りしないと、普通は前には座れません。

私は、別に前の席に座らなくてもいいかーと思っていたのですが、
授業前に廊下で並んでいたら、
偶然、前側の入り口が開いたのに気づいたので、

(あれ?こっちからも入っていいのかな?)

と思い、

(今思うとダメだったかもしれませんが、、(・・;))

前側の入り口から教室に入ったので、
一番前の席を自然とゲットできたのです。

授業開始の時間となり、
私の視界の右手から、あの人が現れました。

あの人が、教壇へと向かって歩く数秒間。
時間が引き伸ばされたかのように、
あの人の歩く姿が、スローモーションに見えました。

♪出会いは~スローモーション♪

という歌詞の、昭和の歌があるように、
今思うと、ちょっと運命的な感じだと思うのですが、

私は、少々鈍いところがあるので、、
その瞬間は、

(なに?
この人、、歩くの遅すぎない?)

と、思っただけだったのでした。

同時に、

(綺麗な人、、)

という印象も感じてはいました。

顔や姿も、写真で見るよりずっと綺麗な人だったのですが、
何より、まとっているオーラというか、雰囲気が、純白で、清浄で、穢れがない、綺麗な感じがしました。

(この人、写真で見るより、
本物の方が、遥かに綺麗だなー
こんな綺麗な男の人っているんだなあ)

教壇の中央に立つあの人の姿を見ながら、
ぼんやりそんなことを考えていました。

これが、あの人との初めての出会い。
私の感じた第一印象なのでした。



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