魂の片割れ
幸せな時間が過ぎ、いつだったかは、記憶がないのですが、
おそらく、10月頃。
突然、あの人が、授業中に、こんなことを、言い出しました。
「昨日の夜、お告げがあったんだ。
明日、魂の片割れを用意する、と。」
「俺は、初めて、聞いた言葉だったんだ。
だから、昨日の夜、寝ずに調べたんだ。」
「○○の授業では、こんな話できないからな。だから、この中にいる。」
(○○とは、この日にあった別の授業です。具体的には伏せますが、こんな話はできない状況の授業です。)
そして、前の方に座っている男子生徒に、
「魂の片割れって知ってるか?」
と聞きました。
その生徒は、
「はい、知ってます。」
と、答えました。
すると、あの人は、私に目を合わせてきました。
左側の耳から、
(うなずけ!)
という声が聞こえたので、
私は、こくんと、首を動かし、頷きました。
それを見て、その人は、
ものすごい嬉しそうな笑顔になり、
「そうか、知っているのか!」
と言いました。
そして、
くるっと黒板側を向き、わずかにこちら側に目を向けて、
「お前のことを教えてくれ。」
と言いました。
そして、
(もう、頷かなくていい。わかるから。)
と、心の声のようなものが、聞こえました。
ここで、補足しておくと、
当時、ちょっと前から、あの人の心の声のようなものが、聞こえるようになってしまっていました。頭がイカれたかな?と、自分でも心配していたのですが、聞こえるものは、聞こえるし、、と、一応、受け入れていました。
あの人は、
「お前は、将来どの分野に進むんだ?俺と同じ○○か?」
と、また、前の席の男子生徒に聞きました。
男子生徒A「はい、○○です。」
あの人「そうか、お前も○○か、、いや違うな。」
数秒の間に、私の反応を目の端で、確かめているようでした。
あの人「お前はどうだ?」
男子生徒B「⚫️⚫️です。」
あの人「そうか、⚫️⚫️か、、よし、これだな!」
私は、確かに⚫️⚫️に進む予定でした。
同じ方法で、あの人は、私の誕生月と血液型を突き止めました。
最後に、
「お前、名前は?」
と言い、一瞬、一番前に座っている女子生徒に、質問を振ろうとしました。
あの人は知らなかったと思うのですが、最前列の女子集団は、私の知り合いでした。
そして、声を掛けそうになった子は、
私と名前が1字違いでした。
「くらは」
「ことは」
みたいな感じです。
この子の名前(ことは)から、私の名前(くらは)は容易に推測できます。しかし、もし、私の名前が出たら、女子集団に何を言われるかわかりません。
ことはちゃん(仮)は、あの人のことが好きで、アタックして、拒否られていたからです。私は、この女子集団と、とある場所で、関わりがあったのですが、一匹狼の私と、群れ好きの羊女子集団では、反りが合うはずもなく、ぶっちゃけ、あまり仲は良くなかったです。
なので、ことはちゃんに、振りかけたとき、
私は、
(ヤバい!)
と、危機感を感じました。
その危機感を察知したかはわかりませんが、
あの人は、スッと、振るのをやめ、
「名前は、今度会った時の楽しみにしておこう。」
と、言い、質問は終わりました。