衝撃

あの人の初回の授業。

私は、あの人の言った、ある言葉に、
心と身体を射貫かれるような衝撃を受けました。

具体的な内容は伏せますが、
その言葉は、私が高校生時代、
友達や先生に向けて、何度も訴えていたことと同じ意味の言葉でした。

高校生時代。
私が何度も必死に訴えても、誰も共感してくれませんでした。
クラスのメンバーにも、変なものを見るような目で、見られていました。

四面楚歌。
孤軍奮闘。

そんな言葉が似合う状況でした。

友達や家族が近くにいても、
私の心は、ひとりぼっちでした。

あの日。
あの人は、その言葉を、
大教室の教壇の上で、叫んだのです。

叫んだというと、客観的に見たらちょっと大げさな表現かもしれませんが、
私にとって、それは「叫び」でした。

その叫びは、
あの人の心の叫びだったし、
私の心の叫びでもありました。

その言葉を聞き、
私は、

(私が誰にも聞き入れてもらえなかった言葉を、この人は公衆の面前で、堂々と訴えている、、)

と、感動し、自分の心が救われたのを感じました。

同時に、

(この人は私と同じだ、、!)

と、直感しました。

そして、

(同じってあの人に気付いてもらわなきゃいけない、、
どうしよう??
どうやったらあの人に気付いてもらえるんだろう?)

と、考えはじめました。

そして、その講義の最後に、
あの人は、生徒全員に、ある「宿題」を出しました。それは、担当科目の内容ではなく、もっと深い問題でした。

家に帰り、考えた末に、
同じだと気付いてもらう手段を考えるのは、一旦置いておいて、まずは、宿題に取り組むことにしました。





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