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初恋の人

失礼なのだが、ハッキリ言ってショックだった。

初恋の人を18年ぶりに見たら、カッコ良くはなくなっていた。(決してそんなことを言うな)













人生。
人生だなと思った。

それは私が小学一年生の頃の話。
私には好きな人がいた。










その好きな人の名前は伊藤くん(仮)。
伊藤くんは私の家と近くて、学校の帰りなんかはよく一緒に帰っていた。ほぼ、毎日。

その日も、伊藤くんと一緒に帰るだろうなあなんて思いながら過ごしていた帰りの会の時間の前の出来事。
これから帰りの会始まるぞ〜となり、少し静まり返り始めた瞬間に伊藤くんは私に言った。

「今日も一緒に帰ろう」

当然好きな人からのその一言にポッと顔は赤らんだ気もするが、一緒に帰ることが日課になっていた私は、当たり前のように振り返り、当たり前のように返事をしようと思ったその時だった。












静まり返っていた教室だったがために、その彼の一言はクラス中から注目を浴びた。

「え〜〜?!お前(私)のこと好きなのー?!」

そうからかう男子の声だ。

小学一年生。それは男女で仲良くすることに少し抵抗があったり、恥ずかしさがある年頃だ。
そういう反応があるのもおかしくなかった。
私はそんな事気にせずみんなの前だろうが伝えてくれた彼にキュンとした。

これが私の初恋の彼との思い出に残ったエピソードだった。











そんな出来事を久々に今日思い出した。
実は彼は翌年の小学二年生になる前に転校してしまった。18年近く会ってない。連絡すら取らない。

インスタさえ繋がっていないから、今頃何してるかなあ、元気かなぁ。どんな風になっているかなぁ。
少し気になった。

インスタで名前検索をしたらすぐに出てきた。
私の友達がフォローしていたからだ。











その人が写る投稿を見た。
そこに写る彼は、当時の面影はありながらも、美化された思い出には等しくない、容姿だった。
私の中で色々膨らませすぎた。完全に私が悪いのだが、なんか、悲しかった。笑
そう、私が完全に酷い女である。

だけど、インスタで繋がれたことが、言って仕舞えば奇跡だし素直に嬉しい。

またいつか、会って話せる日があったらいいななんて思った。

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