推しの隣でベースをもつ 後編
今回の記事は、こちらの記事たちの続きです。
良ければ順番に読んでいってください☺︎
さて、いよいよ年が明け、推しもライブ活動を無事再開することができた話からしましょうか。
とはいえ私のライブの予定は1つもありませんでした。唯一チケットが余っていた宮城県仙台公演。家からは遠いので行く気はなかったのですが、ノリと勢いと会いたさで、私は気付いたらチケットを買い、新幹線のチケットも取り、観光スポットを調べ、服装までも決めていた。私、時々こういう仕事が早過ぎて困る。いや、困らない。幸せだ。
ということではるばる4時間半かけて仙台まで遠征して初ライブに来た私。とっても幸せだった。二階席のさらに後ろの立ち見席で遠くても、アットホームで、楽しくって、デート気分のようで、感動して泣いて、とにかく幸せだった。
私はまた4時間半かけて家に帰った。
その後もちょこちょこライブに顔を出す日々。
これまた新幹線に乗り、横浜や名古屋にも行ったりした。
こんなにライブで幸せにしてくれるバンド、私にはsumikaしかいない。ライブがなくても離れていても音楽で救ってくれるバンドもsumikaしかいなかった。ましてや片岡健太さんの人間性は私は一生1番愛してしまった人になる。出会えてよかった。
そして今年の8月にこれまたsumikaの公式からお知らせと募集がかかった。
それは、ミュージックビデオのエキストラ募集だった。
内容は、エキストラの人たちの個性をコンセプトに出演してほしいとのことだった。楽器をやっている人はそれでもいいよー当たれば当日持ってきてね〜みたいなことが書いてあって、個性をうまく出せずに悩んでいて、かつベースをやっている私は、いいなー夢があるな〜と思っていた。
その日は仕事が休みだったが予定が入っていたし、うまく演奏できるわけでもないし、エキストラという私にとってだいぶハードルが高いものは距離を感じてしまい、応募するのはやめた。
…と思ったのに推しがXでこんな投稿をした。
"何も考えずに" と一歩踏み出させる言葉をいただけて、はじめて人に言葉で心を動かされた瞬間だった。私はこの投稿を読んで、一瞬で行くと決めた。
そこが、私の幸運が始まった。
無事に応募の抽選に当選し、(当選したことがまずすごい)当日ベースを背負って撮影現場へと向かった。
真夏。ダラダラと流れる汗。崩れるメイク。
正直夏バテしてフラフラしていた。
撮影時間が押す中、知り合いと談笑しながら程よい緊張感で過ごし、撮影の部屋へと移動した。
そこにはまだ推しの本人たちはいなかった。
スタッフや監督さんの指示に従った。
とりあえず少し間を空けて適当に皆さん散らばってというものだった。楽器を持った人たちはゾロゾロと移動して散らばる。広い部屋の真ん中の上には、明らかにその下にメンバーが入りそうな大きなライトがあったので、皆んなはそこを避けていた。するとスタッフさんは言う。
「真ん中にはメンバー来ませんので、真ん中にも行ってくださいねー」
私と知り合いは、じゃあ真ん中行こう。と言い真ん中に立ち位置を決めた。
スタッフさん「メンバーはいられまーす」
メンバーが登場した。
すると。
????????
メンバーが真ん中に来た。
ましてや推しの片岡健太さんが私の真隣に来て、止まった?!!!??!!、?!?!???!!!!
あり得ない状況が今目の前で起こっていることが、意味が分からなかった。幸せだとか嬉しいとかの前に、理解が追いつかなかった。
とはいえ推しの前でギャーギャーするのは1ファンとして相応しくない行為。あたかも普通を装い、普通〜にしていた。内心、バクバク
すると、1回目の本番通しが始まった。
隣で推しがパフォーマンスをしている…見たい気持ちもありつつ、緊張とおこがましさで見れない自分、本番の撮影に私もパフォーマンスに必死な自分。色々と戦いながら1回目が終わった。
激しく動いたので相当疲れた。
一旦カメラ体制を変えてもう一度ラスト通しで撮ると言うことだったので、その時間に5-10分ほど休憩だという指示があった。その間推しも別室に捌けるのかなあなんて思っていたらずっとその場で(私の真横)メイクさんにメイクを直してもらったりしている。や、やばい…
その溢れる感情を抑えながら過ごす私。非常に偉かった。いやあ〜本当偉いわ…あえて推しの方をガン見せずになんなら少し背を向ける私、なんてファンの鏡なんだ。偉過ぎるだr「普段はどんな曲弾かれるんですか?」
思考が停止した。推しに対して謙虚に振る舞う自分に自惚れていたら、推しが話しかけてきたのだ。
片岡健太さん「普段はどんな曲弾かれるんですか?」
私「ソーダ(sumikaの曲)とか弾いてます!」
片岡健太さん「ソーダ?!弾いてくれてるんですね☺︎」
私「前にラジオでも採用してもらいました」
片岡健太さん「そうなの?ベースで?」
私「はい!」
片岡健太さん「今どきスティングレイ珍しいですよね」(私のベースを見て)
私「私この子お気に入りなんです☺︎」
片岡健太さん「ねー!色もすごく良い色してるね」
私「わー嬉しい☺︎良い色なんです」
なんていう幸せな会話までしました。
愛する推しに愛するベースを褒めてもらえたのが嬉しかった。もちろん話せたことも、もう一生に一度だけだろうなというこんな奇跡が本当に尊くて愛に溢れていて幸せだった。
画面上で憧れていた推しと、お互い楽器を抱えて演奏して隣で共演している事実も、生きていれば良いことがあるだなんて野暮だと思っていたのに本当にそうだった。
ファンになってからちょうど1年後に、こんな奇跡、こんな幸せをくれたこと。やっぱり私は間違っていなかったんだなと思わせてくれたこと。
本当に本当に感謝である。
私にとってはマイナスな人生をゼロ、そしてプラスに変えるために背中をさすってくれる素敵なバンドです。
どんなことがあろうと私は一生愛すと決めました。
これが、私が推しの隣でベースを持つ話でした。
長い記事を読んでくださり、有難う御座います☺︎
一生に一度の、私のシンデレラストーリーです(笑)
推し sumika の新曲! VINCENT
ぜひ聴いてくださいね☺︎
私も写ってますから!(笑)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?