面倒くさい自分の性格

 物事を深く考え、感じ取る。聞こえは良いようだが、段々とこんな自分が嫌になってきている。アハハと笑ってやり過ごせることにも、つい意味付けしてしまう。おまけに理屈っぽくなる。笑って軽く流したところで、薄っぺらいことはない!そう気がついてからはなおのこと、自分が面倒くさい人間だと思うようになった。何に拘っているのだろう。ポーズをとったところでサマにならないのに。
 この性格形成に影響していることで思いつくのは「文学の世界」に憧れてきたということ。文士のような生き方がかっこいいと思ってきた。現実を斜めの見据えて、世俗を離れ、あるいは怠惰な生き方に人生の苦悶をみるといったポーズ。
 夏目漱石、森鴎外、宮沢賢治、太宰治、芥川龍之介、中原中也、立原道造、好きな作家、詩人の表情に憂いをみる。そしてその眼差しは、現実の向こうの世界を見ているように思える。
 つまり、ひとりで自分の世界に浸かっているときは心地良い。自分の居心地の良さは、人に理解されない。それで良い。でも、何かしら物足りなさを感じる。自分を変えたい。分析して、意味付けするクセを直したい。いや、「治し」たい。

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