見出し画像

シンプル、でも僕たちの「全て」を表しているロゴができた話。

先日、クッポグラフィーのロゴを一新しました。

InstagramやTwitterで先行公開しましたが、そこでご覧になった方から「めちゃくちゃ素敵」「クッポグラフィーらしい!」など、たくさんの嬉しいお言葉をいただきました。ありがとうございます。

制作に大きく関わっていただいたSKETCHの関根将吾さん(アートディレクション)とtegusuの藤田雅臣さん(デザイン)、本当にありがとうございました。

シンプルに見えて、でも僕たちの全てを表しているロゴ。僕自身もすごく気にっています。

このnoteでは、その背景や経緯、それからロゴに込めた僕たちの思いも、お伝えできたらいいなと思っています。

画像2

背景:ロゴ変更前のこと

クッポグラフィーは、今でこそパートタイムやフリーのコアメンバーを入れると30名くらいのチームになっていますが、10年前は僕が一人でウェディングフォトを撮影する小さな写真事務所でした。

当時はまだフォトグラファー個人にスポットライトが当たるような時代ではなく、提携式場の写真にがっかりだったとか、ウェディングフォトについてはそういうマイナスな話ばかりを花嫁さんのブログでよく見かけていました。

「このやり方で誰が幸せなんだろう?」というささやかな反骨精神で、新郎新婦さんから直接依頼をいただく持ち込みのスタイルで撮影を始めました。

その後、ウェディングを撮影させていただいた方々から家族写真の依頼が来るようになるも、土日はウェディング撮影で埋まってしまっているので、自分だけでは対応しきれない。そこで、2014年にクッポグラフィー横浜港北スタジオをオープンしました。

また、ウェディングフォトも式場やプロデュース会社との提携が進み、撮影件数は倍増。現在も中心になって活躍しているメンバーが揃い、少数精鋭のチームを結成したのもちょうど2014-15年頃です。

以来、ウェディングフォトをきっかけに繋がったカップルがお子様を連れてスタジオに来てくださったり、

スタジオからのお付き合いのご家族も、毎年のようにスタジオに撮影に来てくださったりと、

一般的な写真館とお客様の関係よりもずっと近い距離でお付き合いをさせていただいています。

僕としては、「撮影をするために会う」というよりも、「会って、撮影もする」というような感覚。

お客様と再会できることが嬉しくて、予約カレンダーで知っているお名前を見たり、スタッフから「○○さんから予約入りましたよ」と連絡があると「おっ!」と一人テンションが上がったりしています。

2019年に横浜港北スタジオにデイリーエスケープコーヒーを併設したのは、お客様ともっと気軽に再会できる場所を作りたいという思いからでした。

画像6

経緯:はじめからkuppographyだったわけじゃない

SKETCHの将吾さんに今後のことについて相談をしたのは、今から半年ほど前のこと。

今後の店舗展開も考えながら、ウェディングのお客様にもっとスタジオに来ていただきたいし、スタジオのお客様にももっとコーヒースタンドに来ていただきたい。そのためには各ブランドの見せ方をどうしたらよいだろうかという、自分が相談される側なら引き受けたくないような欲張り放題な相談(笑)

僕の頭の中には、コーヒーはエリアによって複数ブランド展開して、ウェディングとファミリーはこう見せたらいいかなとかいう、壮大なプランも一瞬よぎったりしていましたが、最終的に、将吾さんは僕の頭の中にあるモヤモヤを一つひとつ紐解いていってくれました。

「クッポグラフィーは、コーヒーで日本一になりたいですか?」

そんな直球ど真ん中な質問ももらいました(後半で回答しています)。

それから色々と話す中で、

「日本で一番お客様とつながるフォトスタジオになる」というクッポグラフィーのビジョン。

それから、クッポグラフィーの皆はクッポグラフィーで働いているということに誇りを持っていること。

そうしたキーセンテンスを捉えながら、大きな一つの解を与えてくれました。


「これって全部、kuppographyじゃダメなんですか?」


目の前にボールが落ちてるのに、そのボールを探してスタジアムを100周くらい走った気分でした。

僕の答えは

「いいですね。」

それには、わけがあります。お客様目線で考えたときのイメージが頭にパッと浮かんだからです。

「ほとんどのお客様にとっては、きっとどのサービスを利用しているときも、『クッポグラフィー』に会いにきてる感覚なんだろうな」と。

画像7

年が明けてから、将吾さんがtegusuの藤田さんを紹介してくれました。

駒沢公園スタジオの現場を歩きながら、これからここで実現したいこと、クッポグラフィーのお客様との関係性の話や、僕たちの思う写真の役割についてなど、本当に抽象的な話ばかりした記憶があります。

こんなふわふわしたことしか話してくれないのに、その後何十年と使われ続ける企業のロゴを作るなんて、僕なら絶対に引き受けたくないなと思う仕事です(またもや 笑)

しかし、藤田さんには僕の話の中からコアとなる部分を理解していただき、素晴らしい提案をいただきました。

将吾さんも藤田さんも共通して言えることですが、こんなに社外にクッポグラフィーのことを理解してくれる人がいるんだ、という本当に心強い気持ちです。

画像6

ロゴ:そこに込められた思い

改めてロゴについて。

kuppographyの新しいロゴは、一本の長い線に例えることのできるお客様の人生(Life)のさまざまなシーンで、kuppographyという文字に散りばめられた○(ドット)が、時には大きな記念日の撮影で、時には小さな日常のコーヒーで、お客様の人生を彩るという意味が込められています。

スクリーンショット 2020-05-13 05.13.36

スクリーンショット 2020-05-13 05.13.42

クッポグラフィーは、このロゴがまさに表しているように、何年かに一度、写真を撮りにだけくる閉ざされた写真屋ではありません。

僕たちは、常に開かれていて、お客様と繋がり続けるフォトスタジオ。それは結婚式かもしれないし、何でもない休日のコーヒータイムかもしれない。

でもそのどれもが、お客様にとっては人生を構成する大切な一日であり、そしてそのどれもが、僕たちがもっと彩ることのできる一日なんです。


そして、シンボルマーク。

下の図にあるように、「お客様・クッポグラフィー・お客様の人生・クッポグラフィーが提供するサービス」の4つの正円が、途切れることなく交わっていることで、クッポグラフィーにとってのインフィニティマークを作っています。

インフィニティはご存知の通り、永遠ということ。

これは、クッポグラフィーがもっとも大切にしている信念の一つ「写真の価値は、時の経過によって下がることなく、上がっていく=写真の価値は永遠(インフィニティ)」ということを表しています。

スクリーンショット 2020-05-13 05.43.40

最後に

僕たちが得たものはこのロゴだけではなくて、そのために自分たちを見つめ直す時間も与えてもらったと思っています。

改めて、たくさんのお客様に支えられていることを実感できたし、一緒に走ってくれる仲間の皆さんがいることのありがたさもひしひしと感じました。本当に感謝してもしきれません。

偶然にも昨日は、クッポグラフィー横浜港北スタジオ6周年。

お客様に撮影時の思い出やメッセージをお願いしたら、一日ほどたった今の時点で約200通もの熱いメッセージ付きのご返信をいただきました。

ロゴも、このいただいたメッセージも、僕たちが本当に大切にするべきものが詰まっています。

もっともっと皆様の人生を彩ることができるよう、メンバー全員で力を合わせていきます。

これからもクッポグラフィーをよろしくお願いいたします!

(コーヒーで一番になりたいか?という質問には、Noと答えました。でも、スタジオのお客様にとっては、一番のコーヒーを出せるようになりたいと思っています)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?