ふたつの医療ドラマが最終回を迎えた
昨日12日に「TOKYO MER 走る緊急救命室」、そして今日13日つい先ほど「ナイト・ドクター」が最終回を迎えた。迎えてしまった…。
TOKYO MER
TOKYO MERは車で駆け付ける救命救急医たちメンバーが中心となったドラマ。一番核になる人物が喜多見幸太(鈴木亮平)という救命救急医で、「どんな命でも救う」という熱い信念を持っていて、チームを強く引っ張っていく。崩落事故だったり、事件現場だったり、彼らはそんな規模が大きめの現場での医療を行う。
一方でまた一つの核となってるのが、メンバーでありながらも厚生労働省医系技官という立場を持つ、音羽尚(賀来賢人)。彼は厚生労働大臣・白金眞理子(渡辺真紀子)からTOKYO MERを潰せという指示を受けている、という役回り。
ざっと言ったら、そんなあらまし。
最後まで見て改めて思うことは、じぶん的には医療ドラマというよりも人間ドラマとして見てたな、と。
手術シーンとかはとてもリアルで、本当に手術してるように思えてとてもリアルに見えて凄かった。たくさんの患者を救っていく様子はハラハラしながらも、とても輝いて見えた。
ただ、心は遠い。違う世界の凄い人たちの物語だと感じた。
でも、ひとりひとりの人間で見ると、違った。みんなとても人間くさくて、とても身近な人たちに思えた。
一番注目して見てたのは喜多見チーフと音羽先生の関係。特に音羽先生がどう動くか、どう考えるか、が一番のみどころだったなと勝手に思っている。
ドラマの主人公はもちろん喜多見チーフだろう。なんだかんだあって(ここはさすがに省略する)最後に駆け付けたあたりでガラッと空気が変わったところはまさにそうだ。
でも、そんなザ・ヒーローな場面のそのひとつ手前までは急に小さく見えてしまっていた。仕方がないとは言え、こんなにも落ちてしまうのかと思ってしまった。そんな中での音羽先生の活躍ぶりはホントかっこよかった。影のヒーローだなと思った。いや、じぶんには最初から影でさえなかった。
とはいえ、喜多見チーフも音羽先生も大好きだけども。
そして、東京都知事の赤塚梓(石田ゆり子)と白金との対立構造も良かった。なんといっても土壇場がとてもよかった。ちょっと駆け足感はあったけど、こういう展開は好きだ。
最終的なこのドラマの締めのシーン。あれはとても軽々しく意見が言えるものではないけれど、ドラマとしては正解だとは思った。そうせざるを得ないとも思った。とだけ、言っておきたい。
ナイト・ドクター
こちらももちろん医療ドラマだ。違うのは夜勤救急専門のドクターたちの物語であること。こちらも人間ドラマ、と言いたいところだけど、それだけではなく、ざっくり、本当にざっくり言えば働く人たちみんなを応援するドラマなのかなとも思った。(TOKYO MERは「みんな」を含んではいなかった点が違う。良い悪いではなくて、あくまで違いとして)
ただ、これは最終的な感想で。
1話から数話あたりは、実は見るのやめちゃおうかなと思っていたドラマだ。
一番ネックだったのは深澤先生(岸優太)。終始、言動にイライラしてしまって仕方がなかった。口だけはいっちょ前で、でもメンバーの中では一番動けなくて。私生活ではいいお兄ちゃんかもしれないけど、終盤近くまではどうしても好きになれなかった。
深澤先生だけじゃなくて、ドラマの内容的にもなんでこんな展開になるんだろうとか思うこともしばしば。特に日勤チームが意味不明なぐらいに嫌なやつばかり過ぎて(特にセンター長)、何度となく呆気に取られてしまった。
だけど、朝倉先生(波瑠)、成瀬先生(田中圭)、高岡先生(岡崎紗絵)、桜庭先生(北村匠海)、それぞれの人物にスポットを当てつつ、互いが互いに交流を重ねつつ、仕事面でも内面的にも成長してきていると感じ始めたころからがおもしろくなってきて、結局最後まで見ることができた。
そして、彼らをまとめる本郷先生(沢村一樹)の存在がとても頼もしくて良かった。彼なしでは全然ダメなチームになっただろう。絶対いい人でしかない八雲院長(小野武彦)も、キツそうに見えてとても人間味のある桜庭の母(真矢みき)も良かった。
そして最終回。TOKYOMERのような大きな黒幕も犠牲もなく、淡々と終わった感があるけど(そしてちょっと駆け足感はこちらもあった。)、とても大好きな終わり方だった。それが、ナイトドクターだなと。
正直、TOKYOMERよりも好き嫌いが分かれるドラマだとは思う。実際にじぶんも途中で投げそうになった。
だけど、最終的にはとてもいいドラマだった。TOKYOMERとは違う意味で、もう一度見たい、いや、見直してみたいと思った。(TOKYOMERは「見直す」じゃない)
最後の見せ場が終わったあと以降が特に好きだ。ナイトドクターは特別な仕事でありながらも、身近な仕事にも感じられたし、ゴミ収集作業員などふだんじぶんたちを陰で支えてくれている仕事などにも目を向けていて、語ってくれるところ。そして、もちろん最後の最後でメンバーが電話してるところは好き過ぎて、これのために見てきたのかなと思えるぐらいだ。彼らに出会えたことにありがとう、と言いたい。
まとめとして
どちらも医療ドラマでありながら、じぶんはどっちかといったらやっぱり人間ドラマとして見てた部分が大きかったように思う。
特にそれはナイトドクターの彼らがとても身近に感じられた分、より一層そう思う。どちらのメンバーも人間くさくは感じながらも、TOKYOMERは精神的にも成熟してる人が多かったように見えたが、ナイトドクターは技術、従事年数はともかく、そうでない(分かりやすくいえば学生気分が抜けてない)メンバーが揃っていたように見えたからだろう。
単にTOKYOMERはそういうところを比較的ライトに描いてただけかもしれない。こちらでは研修医の比奈先生が最初あたりは見えたぐらいで、数話以降はもうたくましく見えていたからだ。
とは言え、どちらも1人1人にスポットを当てていたこともあって、どちらも最終的にはメンバーみんな(喜多見チーフの妹・涼香(佐藤栞里)も個人的には含めたい!)が好きになった(深澤先生でさえも!笑)。
だから、どちらも最終回を迎えてしまって、正直やっぱりさびしい。
この気持ちが薄くなってしまう前にと思って感想を取り急ぎ書いてみた次第だ。
言いたいことを十分には書けてこなかったかもしれない。
だけど、今の時点で書けることは書いたかなとは思う。
結論として、どっちも医療を扱ったドラマではあるけれども、それでもやっぱり人間ドラマだな、好きだなあ、と改めて思った。
TOKYOMERのメンバーも、ナイトドクターのメンバーもどちらも大好き!
またいつか彼らに会いたい。会おうと思う。
そんな余韻に浸りつつ、ここで筆(とは言わないが)を置くことにしよう。
・・・と、気付いたらいつの間にか2800字越え!!(笑)
そんな長文にもかかわらず、読んでくださって本当にありがとうございました!!!