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わたしという誰かの演劇_001

 わたしのいるところで、演劇がはじまる。

わたし  名前のない、〈ぼく〉とか〈わたし〉が主人公の小説ってありますよね、あんな感じで書いてみようと思って、〈わたし〉という誰かの演劇、上演するあてもなんにもないんだけど、誰かひとり、部屋の真ん中に立ってて、ぽつんと、それはわたしなんだけど、わたしでなくてもよくって、誰か、あなたでもよくって別に、あなたの友達でもいいんですよ、その誰かがしゃべりかけてくるんです、わたしに、わたしにわたしが、あなたが、友達が、そうしたらもう演劇だと思ってて、お客さんとか誰もいなくても、演劇って稽古してるときお客さんいませんよね、お客さんがいなくても演劇って演劇なんでしょうか、演劇やってることになるんでしょうか、わかんないですね、わかんないことはそっとそのままにしておきましょう、いったん寝かせて、さあ、こちらが1週間寝かせたわかんないことです、って何分クッキングみたいに用意できてたらいいんですけどね、3分か、わかんないままでごめんなさい、なにがおもしろいかわかんなくなってもう何年も経つんです、映画とか見てて「おもしろいなぁ」とは思うんですよ、「つまんないなぁ」とも思うんですよ、なんか自分の中に基準はあって、それはそれでわかるんですよ、でもね、わかんないんですよ、いざ机の前に座ったらね、なにがおもしろいことなのか、どんな言葉から書き出せばいいのかって、それでだいぶ時間が経ってしまってこんな感じですよ、なにから伝えればいいのか、わからないまま時は流れて、ですよ、小田和正ですよ、わたしは別に小田和正さんではないんですけどね、クリスマスにライブもやんないですよ、でもね、演劇をはじめることにしたんです、これだったら書けると思って、わかんないことはわかんないまましゃべってもよくないですか、これなら、書きはじめちゃったら、しゃべりはじめちゃったら、もうそれがなにかになってないですかって、そう思ったらはじめられたんです、わたしという誰かの演劇、最近、最近はじめて行ったんですよ、タピオカ屋さん、タピオカ屋さんってタピオカ屋さんじゃないんですね、わたしの行ったお店だけかもしれないですけど、タピオカ以外にもいろいろトッピングがあって、タピオカはそのトッピングのひとつなんですよ、だからトッピングをチョイスしなければミルクティーだけでも買えるんですよね、わたしそれ知らなくてびっくりしたんですけど、いちばんびっくりしたのはあれですね、タピオカミルクティーってすごいですねあれ、腹もち、下手すりゃおにぎり3個分、おなかいっぱいです、また明日お会いしましょう、生きてたらまたきっと会える、

 また明日。

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