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【元外交官のグローバルキャリア】アメリカへの手土産はどさっと

アメリカでの視察先への手土産をなんとか購入して羽田を後にした。

アメリカの人へのお土産は、長い事試行錯誤している。お土産文化がないこともあって、ローカルな人からのお手本が足りない。

羽田のターミナル内でゲート前の免税の土産物屋内を何周もした。なんとか見繕ったのがこれだ。

  • ヨックモックのシガール

  • 札幌農学校ミルククッキー

  • 生八橋

  • ピスタチオワサビ味

  • 森永ミルクキャラメル。

目的地はフロリダの大学病院という視察先だ。公務の事故で脳損傷があったり、トラウマを抱えた人たちの集中治療とセラピーが行われている。手土産の配布先は医療チームやセラピスト達、そして負傷した参加者達。

質より量?

アメリカの人には、どさっと大量に物を渡す方がウケる気がする。高くて良いもの、美しいものを少し、という日本のお姉さま方から見て学んだワザが当てはまらない。なんだかこじんまりしてサイズ感が違って、気まずかった経験をしてきた。

舌切り雀に、大きなツヅラと小さなツヅラのどちら、と聞かれたら、アメリカ行きには大きなツヅラを選んだ方が良い。

自分が食べる物を

免税店で、まず手にしたのが「ひよこ」だ。

形も可愛いし、味も優しくて良いではないか。参加者にどうだろう?

ひよこ

アメリカ人が箱を開けて、ひよこを口に入れるところを想像する。ひよこの形は薄気味悪いかもしれない。これはなんだ?と聞かれそうだ。本物のひよこか?とか。味も私にとっては懐かしくても、白あんへの反応も分からない。

もっと安全パイを求める。もう少し食べ慣れた味が良い。よし、洋菓子だ。

  • ピカチュウのクッキー

  • 東京ばなな

  • 変わりキットカット

手に取っては悩み、手にしては戻し、を繰り返す。

わざわざアニメな日本というステレオタイプを助長させることはない。東京ばななは食べた事がない。お菓子メーカーのコラボキットカットはコラボ先が分からないだろう。

そもそも手土産なんて期待もされていない。

でもせっかく日本から訪問するのだから、ちょっとは感謝を形で示したい。
嵩や量を取りたい。でも手荷物にはそんなにスペースはない。

ドンキホーテで業務サイズ的なキットカットを買っておけば良かった。
羽田はお土産文化を持つ中国の観光客がメインターゲットの様だ。ふつうのアメリカ人はお呼びではない。アメリカ人には富士山より忍者だ。

迷った挙句、渡しそびれても自分が食べて嬉しいものを選んだ。購入した5点はドル換算だと40ドル。なんとお値打ち。

ヨックモックのシガールは、間違いがない。
アメリカのみならずドイツでもインドでもウケる。口にするとさくっと納得の昔からある美味しさだ。コーヒーや紅茶と抜群の相性だか良い。

もうちょっと日本らしくても良いんだけど、と思わないでもない。たまに季節限定の可愛い缶がある。
家庭にお邪魔する時の贈答品には特に良い。きっとデカければデカいほど良い。
こちらはシカゴの高級デパートのニーマンマーカスにもあった。輸入品だから日本で買うより高い。

シガール

シンプルで食べ慣れた味で、漢字が日本ぽいであろう札幌農学校クッキー。これは初の試みだ。

北海道ミルククッキー

もう少し異文化慣れした人たちもいるらしいので、その人達のために買ったのは生八橋。

生八橋は、アメリカ人の同僚が日本に遊びに行くと買って帰っていた。
日本好きのアメリカ人はMochiを探し求める。日本の餅ではない。雪見だいふくみたいな求肥で来るんだアイスを指す。それに食感がやや近いのが生八橋なのだろう。エキゾチックなものを求める人には良さそうだ。

日本といえば、ワサビ。辛党のためにワサビピー個包装をカゴに入れた。復刻っぽいパッケージの森永ミルクキャラメルも入れておこう。なおさらドンキか近所のスーパーに行かなかったのが悔やまれる。

最近重宝するお土産に柿山のお煎餅もある。風神雷神や見返り美人の缶なんて私も欲しい。インド系の友人が数種類のお土産をあげた中で覚えていたのは柿山だった。カレーあられも喜んでいた。

ちなみに日本酒はおすすめしない。義理の家族に「sake」を持ってこいと言われて買って行ったが、お口に合わなかった様で売れなかった。バージニアの義理の叔父の家には5年以上前の<開運>が未開封で冷蔵庫の上にあった。Sake was not very well received. 持って行くならチョーヤの梅酒が良いだろう。あれは甘くて、美味しい、と嘯く人が多い。

家庭にお世話になる場合には、大きめの楕円の鮮やかな焼物のお皿とかはおすすめだ。ウケも良いし、こんな重いものを、と感謝される。飾り皿にするかもしれない。空いた重量とスペースは、帰りの荷物分に便利だ。

そういえば、ルイジアナの義理の母が日本からの土産に選んだのはマグカップだった。

あれだけ浅草の中店や京都のお土産物屋さんに連れて行ってたのに、中国製の安いマグを子供や孫達のために選んだ。それも夫が日本でアメリカのAmazonで頼んで。
あげた方ももらった方も、義母の訪日記念マグを喜んでいたようだ。

お土産は、相手が慣れ親しんでいるものが一番喜ばれる。

もう綺麗な落雁とか金平糖はアメリカの人のためには選ばない。選ぶのは、大きな方の葛篭(つづら)だ。

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